暗号通貨の世界では取引すること以外にも利益を得る方法があります。それが「マイニング」です。マイニングとは暗号通貨取引の承認作業のことですが、作業を成功させた人には報酬として新規発行されたコインが付与されます。そこでこの記事では、マイニングを行う方法や利回り、電気代、マイニングマシンの寿命、購入のポイントをわかりやすく解説していきます。
マイニングマシンのオーナーになる方法
マイニングと聞くと自分で専用のマイニングマシンを購入することをイメージする方が多いのではないでしょうか?確かに自分でマイニングマシンを購入して自宅でマイニングを行うことは可能です。しかし、現在は自分がマイニングマシンのオーナーになり、管理作業を委託することが可能なサービスがあります。つまり、手数料を支払うことで専門業者がマイニング作業を代わりに行ってくれるのです。
例えば、A-cit株式会社が運営する「MINING CLUB(マイニングクラブ)」があります。マイニングでは電気代が高くなることが大きな課題ですが、MINING CLUBでは中国などで運用することで日本の電気代の3/4をカットすることができるようです。また、一般的なクラウドマイニングではマイニングできるコインの種類は少なくなっていますが、MINING CLUBでは機種によって30種類以上のコインの中から選ぶことが可能です。
そして、マイニング報酬はMINING CLUBを通すわけではなく、指定のウォレットに直接送金されます。そのため、マイニング報酬は一度全て受け取り、そこから手数料を支払う形となります。利用するにはマイニングマシンの購入費用と、月額費用(1台あたり6,000円〜)が必要になります。ただし、月額費用はマイニングマシンの種類と相場によって変わるため注意が必要です。
マイニングマシンの利回りとは
マイニングマシンは利回りが高いと言われていることが特徴です。先程紹介したMINING CLUBでの利回りは30%以上となっているようです。そして、この利回りは驚異的な高さと言えます。
投資には不動産投資や株式投資などがありますが、それらでさえも20~30%の利益が出せれば超一流と言われています。しかし、マイニングマシンのオーナーとなれば管理は全て業者に委託しながら利回りが30%程度見込めることになるため、効率の高い投資と考えられます。もちろん、どのコインをマイニングするかを調べることはとても重要です。
また、不動産投資であれば物件のメンテナンス費用がかかりますが、自分でマイニングをする場合に必要な経費はマイニングマシンの購入費用と電気代のみとなります。つまり、ランニング費用も安く済むため、投資対象としては非常に魅力的と考えられます。
マイニングマシンの電気代を安くするには料金プランと地域がカギ
マイニングマシンを運用する上で多くの人が気になるのが電気代です。マイニングでは24時間365日マイニングマシンを可動させ続けるため、多くの電気代がかかります。また、気温の高い夏であればマイニングマシンを冷却する必要があるため、さらに電気代はかさむことになります。特に日本は電気代が高いため、いかに電気代を安く抑えるかがマイニングで利益を得るためのポイントと言えます。
マイニング用の電気料金プランを提供しているのが「Looopでんき」です。Looopでんきでは「マイニングフラット」という専用プランが用意されています。マイニングフラットは定額制+従量料金制となっており、超過分は22円/kWhとなっています。ただし、提供エリアが東京電力エリアのみとなっているため、この点がデメリットと言えます。また、支払い方法はクレジットカードのみとなっているため、この点も覚えておきましょう。
電気代を安く抑える方法は他にもあります。それは、電気代の安い地域を選んでマイニングをすることです。国内で最も電気代が安いのは北陸電力のエリアです。そのため、マイニングのことだけを考えたら、北陸地方に引っ越すのも1つの方法と言えます。
また、ワットモニターを設置すれば、消費電力や積算電気料金、CO2排出量が計測できます。ワットモニターはその場で電気代を目で見て確認できるため、対策としては有効な方法です。
マイニングマシンの寿命を長くするには消費電力を抑えること
マイニングマシンを導入すればずっと可動させ続けることになります。24時間365日動かし続けるわけですから、マシンには負担がかかり寿命はそう長くはないと考えられます。マイニングマシンの寿命は、おおよそ4~5年といったところでしょう。
マイニングマシンに限らずパソコンは稼働中に熱を発生します。この熱を持ち続けるとマイニングマシンの寿命を大きく縮めることにつながるため、より長く使うためには発生する熱をどうするかがポイントになります。
マイニングマシンから発生する熱を少なくする具体的な方法は、消費電力を抑えることです。これは専用のソフトを使うことで可能になります。「Afterburner」というソフトを使えばGPUマイニングの消費電力の上限や、クロックを変更することができます。クロックとは、GPUやメモリの速さを決めるもので、速さを少し上げても電力の上限に達しないことがあります。つまり、マイニング効率を良くできる可能性があるのです。しかし、クロックを上げすぎると動作が不安定になり、マイニング自体が停止されることもあります。そのため、ある程度変更してみたらしばらく様子を見ることが重要です。
Afterburnerは無料で提供されているため、コストパフォーマンスも高いと考えられます。そして、このような工夫をすることでマシンの寿命は長くなることが期待できます。そのため、自分でマイニングをやってみようと思ったら、マイニングマシンの寿命を延ばすツールを見つけることも重要なことと言えます。
マイニングマシンは通販でも購入できる
もしパソコンに関する詳しい知識をお持ちの方であれば、通販でパーツを購入してマイニングマシンを組むことも可能です。また、BTOと呼ばれる受注生産品のパソコンを購入することも方法の1つです。
通販でパーツを購入、またはBTOで購入する場合には、GPUの選び方がポイントです。マイニングはCPUとGPUそれぞれを使う方法がありますが、効率の良さで考えればGPUに軍配が上がります。そのため、GPUの選び方が大切なのです。最初はマイニングがどんなものか試してみるという考えで、安いタイプを選びがちです。しかし、マイニングの難易度は徐々に上がっていくため、値段は高くなってもGeforce GTX 1080などのハイエンドモデルを選ぶことが大切です。
そして、電源も大きめのワット数のものを選ぶことがポイントです。GPUは増設できることがメリットの1つですが、電源のワット数が足りなければ、あとから増設することができません。ハイエンドモデルのGPUほどワット数は大きくなるため、電源のワット数も大きな物を選んでおくことが後々増設するときには役立ちます。
このように、マイニングマシンは自分で考えて購入することもできます。また、マイニングは専門業者に委託することもできるため、自分に合った方法を選んでみましょう。ただし、自分でマイニングを行う場合には毎月電気代がかるため、いかに電気代を安く抑えられるかが利益を得るためのポイントと言えます。