仮想通貨FXは大きなリスクが伴いますので、リスク管理を徹底して行うことが大切です。リスクは高いけれど大きなリターンが狙えるのが仮想通貨FXの特徴ですが、スプレッドやスワップポイントといった仕組みを理解しておかないと大きなコストがかかってしまうので、リスクに気を付けておく必要があります。それでは、仮想通貨FXの様々なリスク管理の重要性について、ひとつずつ見ていきましょう。

仮想通貨FXではリスク管理が大切

仮想通貨FXを行う場合は、リスク管理が何よりも大切です。FXという取引手法は、仮想通貨だけではなくドルや円などの為替でも行われていますが、仮想通貨の方がよりリスクが高く、きちんとリスク管理を徹底しておかないと、一瞬のうちに資産が吹き飛んでしまい、ゼロになる場合があるからです。

仮想通貨FXのリスクが高い原因は、仮想通貨のボラティリティが大きいことにあります。為替の値動きは0.1円単位で、一日に1円も2円も上下することはほとんどありません。しかし、仮想通貨の場合は株式のようにストップ高・ストップ安がないので価格の上下が激しいのが特徴です。特に仮想通貨FXの場合は多くの人がビットコインFXを行っていますが、ビットコインは1日の間に数万円値動きすることは珍しくありませんし、時には10万円、20万円といった非常に大きな値幅で以上高騰したり、暴落したりすることがありますので、リスクは高いです。

FXはレバレッジを掛けて自分の資産よりも大きな金額の売買ができることがメリットですが、このような大きな値動きを突然することがあり、大きなダメージを負ってしまうリスクも多いのです。仮想通貨FXを行う場合は、値動きの幅が大きいことを念頭におき、リスク管理を徹底しながら取引を行うことが大切です。

仮想通貨FXのリスクを抑えるにはレバレッジ管理が大切

仮想通貨FXのリスクをできるだけ低くするにはレバレッジ管理が重要です。仮想通貨FXにおけるレバレッジとは、英語では「テコ」という意味になります。小さな力で大きなものを動かせる「テコの原理」にかけて、少ない証拠金で大きな金額の取引ができるのがレバレッジ取引の特徴です。このレバレッジの倍率は取引所によって違いがありますので、もしもリスクを承知で高いレバレッジを掛けてハイリスクハイリターンの取引を行いたい場合は、レバレッジ比率が高く設定できる取引所を選ぶ必要があります。

現在、一番大きなレバレッジを掛けられる取引所はQUOINEXとビットポイントの最大25倍となっており、次にビットフライヤーの最大15倍となっています。GMOコインやDMMビットコインは最大5倍となっています。どの取引所も、少ない比率から順にレバレッジを選ぶことができますので、例えばビットポイントで取引する場合でも、最大比率の25倍だけではなく、5倍や10倍などリスクの比較的低い低倍率を選ぶことができます。リスクも考えて臨機応変にレバレッジ比率を変えたいという人は、「レバレッジを大きく掛けたい」と考えたときにすぐに取引ができるように、ビットポイントやQUOINEXなどの高いレバレッジを提供している取引所の口座を開設しておきましょう。しかし、リスクを低く抑えることが大切なので、最大レバレッジ比率を掛けるときには細心の注意が必要です。

もちろん、リスクが低いということはリターンも低いということを意味しますが、仮想通貨FXはあまりにも値動きが大きい場合があるため、一日で資産がゼロになってしまうリスクが充分にあります。そうなってしまっては元も子もありません。仮想通貨で資産運用を続けるためには、まず運用する「資産」がないとどうしようもありませんので、レバレッジ管理を徹底してリスクを減らし、資産がなくなってしまうという最悪の事態を防ぐことが大切なのです。このようなことから、仮想通貨FXではリスクを考え、大きなレバレッジを掛けすぎないようにする「レバレッジ管理」を徹底して行うことがリスク管理として重要であると言えます。

仮想通貨FXのリスクとリターンの関係を解説

仮想通貨FXリスク仮想通貨FXでは、リスクとリターンの関係をよく理解し、自分に合ったリスク管理をする必要があります。リスクが大きいとリターンも大きいのですが、もしも損失がでた場合の損失額も大きくなってしまうということをよく考える必要があります。売りや買いのポジションを持つときは、利益が出ることを期待しているわけですが、相場が逆の方向に動く可能性も充分にあり、損失が出るリスクもあるということを肝に銘じておかねばなりません。

リスク管理として、例えば、レバレッジ10倍の取引の場合を考えてみましょう。仮想通貨FXを行うには、まず証拠金を仮想通貨取引所の口座に入金します。10万円の証拠金をいれてレバレッジを10倍に設定すれば、10(万円)×10(倍)=100万円となり、100万円分の仮想通貨を買ったり売ったりすることができます。証拠金が20万円の場合は、200万円分の取引ができることになります。このように、レバレッジを掛けると元手の資金が少なくても大きな利益を狙うことができますので、「投資に回せるお金が少ない」という人でも、リスクはありますが、レバレッジ取引を行うことでかなり大きな利益を出すことができるのです。

しかし、レバレッジを大きくすると、利益が出るときは大きいのですが、もしも自分が考えた方向とは違う方に相場が動いてしまった場合は、大きな損失が出てしまいます。レバレッジを大きくすると、うまく利益を出せたときは良いのですが、もしも損失が出た場合は、損失額もかなり大きくなってしまうのです。このように、大きなレバレッジを掛けるとリスクが生じ、大きな損失がでて、最悪資産をすべて失うことになってしまう可能性もありますので、レバレッジを低くしてリスクを抑え、損失が出た場合でも資産すべてを失くしてしまうことがないようにリスク管理する必要があります。

仮想通貨FXのリスク管理ではスプレッドにも注意

仮想通貨FXを行う際には、リスク管理のひとつとしてスプレッドにも注意を払う必要があります。スプレッドとは、仮想通貨FXにおける買い値と売り値の差のことを言い、実質の手数料と言ってもよいでしょう。例えば、ある取引所ではビットコインの買い値が50万円で、売値が49万円とします。この時のスプレッドは1万円ということになります。

ここで、ビットコインを50万円で買い、その直後に売る場合は49万円でしか売れないことになります。同じものをほぼ同じ時間に売り買いするのにも関わらず、一万円の損が出てしまうことになり、ある意味不自然ですね。つまり、この1万円の差が、取引所が徴収している金額ということになり、実質の手数料ということになるのです。このスプレッドが小さければ小さいほどFXを行っている人にとっては有利ということになりますので、取引所を選ぶ際にはリスク管理としてスプレッドが小さいところを選ぶようにすることが大切です。

スプレッドは取引所によって違いますが、毎日同じ金額というわけではありません。スプレッドはその時々によって変動しており、同じ取引所でも、取引のタイミングによってスプレッドが大きかったり小さかったりします。仮想通貨FXを行うことができる取引所は、ビットフライヤーやGMOコイン、ビットポイント、DMMビットコイン、QUONEXなどがあります。ある日のスプレッドを比較してみると、ビットフライヤーが数百円程度、GMOコインも数百円から数千円、その他の取引所は数千円程度のことが多いようです。スプレッドは日によって違いますがリスク管理としては、比較的いつもスプレッドが小さく抑えられているところ、逆にいつも大きな額になっているところがありますので、日々の状況を観察してリスク管理し、一番良い条件で仮想通貨FXが行えるところを選ぶようにしましょう。

仮想通貨FXのリスクとして高額な手数料がかかる場合も

仮想通貨FXのリスクとして、手数料のことも頭に入れておかねばなりません。仮想通貨FXでは、取引所の中では「売買手数料無料」と定められているところが多くなっていますが、手数料という名前ではないけれども、実質の手数料と考えられている「スワップポイント」というものがあり、リスク管理を考えるにあたっては、仮想通貨FXを行う場合にはこのスワップポイントの仕組みをしっかりと理解しておく必要があります。

為替FXにおけるスワップポイントとは、ある国とある国(例えばドル円ならばアメリカと日本)の金利差によって生まれるのですが、仮想通貨は金利などの仕組みがなく、スワップポイントとは実質取引所への借り入れ手数料となっています。レバレッジを掛けて証拠金よりも大きな金額の取引をするということは、自分が持っている金額以上の額の仮想通貨を、ある意味借りているというリスクになりますので、スワップポイントとして借入手数料を支払っていると考えれば良いでしょう。

仮想通貨FXのスワップポイントがかかる仕組みは取引所によって違いますが、多くの取引所では夜中の12時を超えるとスワップポイントがかかる仕組みとなっています。例えばビットフライヤーのスワップポイントは0.04%で、仮想通貨FXで売ったり買ったりというポジションを持っている金額に対してかかってきます。

証拠金が10万円で、25倍のレバレッジを掛けて取引を行った場合、250万円分の仮想通貨の取引ができることになります。この250万円分の仮想通貨と売ったり買ったりした場合、250万円の0.04%がスワップポイントということになります。もしもこの建てたポジションを、夜中12時を超えて持ち越した場合、1日につき1000円の手数料がかかってくることとなるのです。

50万円の証拠金で25倍のレバレッジをかけていた場合のリスクは、毎日5000円の手数料がかかることになります。この状態でポジションを1ヵ月間持ち続ければ、それだけで15万円のコストがかかることになりますので、利益の額によっては、手数料の方が大きく損をしてしまったということにもなりかねません。このように、仮想通貨FXではスワップポイントがかかってきますので、長期間ポジションを持つのではなく、比較的短期で売買した方が、コストがかからないと言えます。仮想通貨FXでは「手数料」と書いていなくても、利用者にとっては実質の手数料ともいえる「スワップポイント」や「スプレッド」がありますので、よく理解して仮想通貨FXを行うようにしましょう。