仮想通貨に興味のある方なら誰もが知っているビットコイン。そして誰もが気になるのが値動きです。値動きが今後どうなるかは誰にもわかりませんが、予想することはできます。そこで今回は、ビットコインの値動きが今後どうなるかを解説していきたいと思います。また、ビットコインの値動きの特徴についても解説していきます。
ビットコインの今後の動きを予想する
ビットコインの値動きについては様々な予想がありますが、識者と呼ばれる人たちはどのように見ているのでしょうか?スタートアップ企業である「シビック」のVinny Lingham(ヴィニー・リンガム)CEOは、CNBCのインタビューで少なくとも3~6ヶ月の間は3,000ドル~5,000ドルの間を上下し続けると思われる、と答えています。また、ビットコインを現在購入することはややリスクが高すぎるとも指摘しています。
株式予想サービス会社「Standpoint Research社」のCEOを務めるRonnis Moas氏は、2020年までにビットコインの価格は165~220万円まで上昇すると予想しています。同氏は2018年始めのビットコインの価格も予想して的中させているため、注目度の高い予想と考えられます。
香港に拠点を置く仮想通貨取引所「BitMEX」でCEOを務めるArthur Hayes(アーサー・ヘイズ)氏は、2018年末までにビットコインの価格は約550万円まで上昇するとの見解を述べています。ただし、2018年11月時点のビットコインの価格は、1BTC=40万円台となっているため、氏の見解通りになるのは難しい状況と考えられます。しかし、ビットコインに投資している人にとっては希望の持てる内容の発言です。
投資ブローカー「eToro」のシニアアナリストであるMati Greenspan(マティ・グリーンスパン)氏は、ビットコインの価格は10万円にもなるが500万円にもなりうるとの見解を示しています。そして、投資は他の金融資産にも分散させて行うべきとも述べています。このことから、これまでよりもリスクを考えて行ったほうが良いことが分かります。
ビットコインの値段が動きやすい時間
ビットコインは24時間365日いつでも取引することができます。そのため、値段が動きやすい時間を特定することはできませんが、動きの傾向を見ることはできます。傾向を見るための1つ目のポイントは、取引量の多い国の動向を見ることです。例えば、CoinMarketCap(コインマーケットキャップ)では、どこの取引所でどんな通貨ペアの取引が多かったかを確認することができます。このようにして取引状況を確認すれば、どこの国へ注目すればよいのかが分かるようになります。
また、日本であれば1日の始まりである9時頃にチャートを確認する人が多いと予想されます。チャートを確認して値段が下がっていれば売る動きが活発になり、上がっていれば買いに走る人が多くなる可能性があります。このように、チャートを確認するという行為はその後の売買の目安となるため、取引が活発になることが予想されます。
ただし、これはあくまでも動きの傾向を見るための1つの方法であって、必ず値動きが大きくなるというものではありません。また、大きなニュースが入ればそこで大きな値動きが起こる可能性もあるため、最新情報のチェックはこまめに行うことが大切です。
ビットコイン相場が動きやすい相場
ビットコインなどの仮想通貨はボラティリティ(価格の変動幅)が大きいことが魅力の1つですが、相場が動きやすい要因にはどんなものがあるのでしょうか。まず考えられることは、利用者が少ないために取引量全体が少ないことです。なぜ利用者が少なければ相場が動きやすいのかと言うと、利用者が少ない状態で大きな買い注文が入ったとします。
大きな買い注文に対して同じくらい大きな売り注文がなければ、価格は急騰することになります。利用者が少なければそれだけ需要と供給のバランスは崩れやすいため、相場が大きく動きやすくなると考えられます。
また、株式市場のようなストップ高やストップ安といった決まりがないことも相場が大きく動きやすい要因と考えられます。株式市場では1日で変動して良い価格の幅が決められていますが、ビットコインなどの仮想通貨にはそういった決まりはありません。一定の変動幅が決められていれば大きな相場の変化は起こりにくくなりますが、ビットコインはこの点で株式市場とは大きく違うため、相場が大きく動きやすいと言えます。そして、これがビットコインを始めとした仮想通貨の魅力とも言えます。
ビットコインは中央管理者が存在しない仮想通貨であるため、このことも相場が大きく動きやすい要因と考えられます。もし中央管理者が存在する場合には新たな決まりを作るとしても、すぐに進めることができます。しかし、中央管理者が不在ということは参加者全員で決めることになるため、意見がまとまらなくなる可能性があります。そうなると、ビットコインに対して悪い見方をする人が多くなれば価格は下落しやすくなり、相場が動きやすくなることが考えられます。ボラティリティが大きいことはビットコインの魅力ですが、相場が動きやすいと言うことは損失を出しやすいことにもつながるため、この点は覚えておく必要があります。
年末年始のビットコインの動き
2017年12月にはビットコインの価格は過去最高値をつけていますが、2018年の年末年始にはどんな値動きになるのでしょうか?イギリスの比較サイトである「Finder」は主要仮想通貨の年末の予想を発表しており、ビットコインの価格も発表されています。予想はフィンテックの専門家9人によって行われ、中でもJoerg Mol氏は20,000ドルになると予想しています。しかし、Fred Schebesta氏は5,200ドルとの予想をしており、メンバーによって予想する価格には大きな開きがあります。
また、これとは別にFundstrat社のTom Lee氏は、当初年末のビットコインの価格は25,000ドルになると予想していましたが、その予想を15,000ドルと切り下げています。そして同氏は、年末には機関投資家が参入することでビットコインの価格の上昇を後押しするだろうとも示しています。2018年11月時点のビットコインの価格は、1BTC=約40万円台と低く推移しているため、予想通りの値動きになれば現在よりも価格が上向くことが期待されます。
ビットコインの動きは株価と関係している
現在は投資対象としての見方が大きくなっているビットコインですが、ビットコインの値動きと株価との関連性も見逃せません。ビットコインの価格が上昇すれば、関連企業の株価も上昇する傾向があります。ビットコインの関連企業と言うと、想像しやすいものには取引所の運営会社があります。その他には、業務提携を結んでいる企業も挙げられます。
2018年11月時点ではビットコインの価格は大きく下がっているため、仮想通貨の価格が上昇して株価も上昇することは期待できないでしょう。しかし、投資を行っている人は仮想通貨と株のどちらも利用していることがあります。その場合、仮想通貨の価格が下がると資金を株に移動させることも考えられます。そうすると、仮想通貨の下落に対して株価は上昇することがあります。
このように、仮想通貨と関連して株価が上昇することもあれば、場合によっては仮想通貨から資金を移動させて株価が上昇することもあります。どちらも投資の対象としては同じであるため、関連性を理解しておくことも重要なことと言えます。また、どちらも価格の変動はあるため、日々の情報収集が何よりも大切なことと考えられます。