仮想通貨投資と聞くとどんな印象を受けるでしょうか。やはり「リスクが高い」「危険」「初心者には難しい」といった印象を受ける方が多いかと思います。しかし、一口に投資と言ってもさまざまな方法があります。今回はその中でも安全な方法である「積立投資」について見ていきましょう。積立投資は主に投資信託を購入する際に使われるローリスクな方法で、ドル・コスト平均法とも呼ばれています。仮想通貨に関する知識があまりない初心者の方にもおすすめなので、ぜひ参考にしてみてください。
仮想通貨の積立におすすめな銘柄
仮想通貨の積立に興味があるものの、銘柄や取引所の選び方がわからない方もいらっしゃるかと思います。そこで、仮想通貨の積立におすすめの銘柄と取引所をご紹介いたします。まず、積立には自動と手動の2種類があることを覚えておきましょう。そして、仮想通貨の自動積立に対応している国内の取引所は2018年12月現在Zaif(ザイフ)のみです。よって、自動積立サービスを利用したいのであればおすすめの取引所はZaifとなります。
Zaifではビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ネム(XEM)、モナコイン(MONA)の自動積立に対応していますが、この中の1つに絞って行うよりは、分散して行うことをおすすめします。これはなぜかというと、例えばビットコインに加えてアルトコインであるイーサリアムを積み立てておくことで、ビットコインが値下がったとしてもアルトコインが値上がってくれればリスクを抑えることができるからです。
また、積立は長期保有が前提なので、基本的には右肩上がりの相場が期待できる、つまり将来性のある銘柄を選ぶことが大切です。よって、ビットコインは言うまでもありませんが、アルトコインの中でも時価総額トップクラスであるリップル(XRP)やイーサリアムは積立の対象としておすすめです。ただし、リップルはZaifで扱っていないため、他の取引所を利用して手動で積み立てる必要があります。
仮想通貨の積立投資をするメリット
積立投資とは、一定額の金融商品(投資信託など)を毎月買い続ける「ドル・コスト平均法」とも呼ばれる方法ですが、仮想通貨においても積立を扱っている取引所が存在します。積立には少ない資金からでも始められるという大きなメリットがあるため、抵抗がある初心者の方でも安心して始めることができます。
また、仮想通貨の相場に関係なく毎月一定額で買い続けるため、価格が上がったときは少ない量、価格が下がったときは多くの量を買うことになります。よって、ローリスクでできるのです。ローリスクとはいっても長期間にわたって継続的に積み立てていけば、しかるべきタイミングでしっかりと利益を確保することができます。
他に挙げられるメリットとしては、積立を自動で行ってくれるという点です。仮想通貨は相場の変動が激しく、特に初心者の方にとっては取引をするタイミングがつかみにくいかもしれません。しかし、積立であれば毎月決まった日に自動で積立を行ってくれるので、チャートとにらめっこをしたり、取引をするタイミングを計ったりする必要がありません。また、買い付けを忘れる心配もありません。
以上をまとめると、積立は仮想通貨に関する知識があまりなくてもローリスクでプロと同じように投資ができるということです。仕事などで毎日が忙しく、時間があまりない方にとっても大きなメリットであると言えます。
仮想通貨の積立投資をするデメリット
仮想通貨の積立にもデメリットはあります。それは「利益が出るまで時間がかかる」という点です。ローリスクであるというメリットがある以上、これは避けられないデメリットであると言えるでしょう。積立はハイリスクハイリターンで短期間の大きな利益を目指すものではなく、長期によるリスクの軽減および安定した利益を目指すものだということです。
また、ドル・コスト平均法ならではのデメリットもあります。それは、「相場の状況次第では不利に働くことがある」という点です。1つ例を挙げると、値動きが長期的に右肩下がりになっていて上がる見込みがない場合、含み損が拡大してしまうおそれがあるため積立が不利に働いてしまいます。
他には手数料が他の取引と比べて高いという点もデメリットです。自分で取引を行う必要がなく、自動で積立を行ってくれることを考えれば仕方がないとも言えますが、事前に手数料を確認しておくようにしましょう。取引所によっては毎月の積立金額によって手数料が異なる場合があるので注意が必要です。
以上をまとめると、「短期間で大きな利益を出すことはできない」「不利な相場もある」「手数料が高い」という点が積立投資の主なデメリットです。すべての方法に言えることですが、積立に向かない人もいます。ハイリスクハイリターンで一気に稼ぎたいという方は別の方法を選ぶようにしましょう。
仮想通貨の自動積立ができる銘柄の種類は?
2018年12月現在、仮想通貨の自動積立に対応している取引所はZaif(ザイフ)のみです。かつてはbitFlyer(ビットフライヤー)も自動積立に対応していましたが、現在は終了しています。なお、Zaifにおいても仮想通貨不正流出事件を受けて現在サービス停止中のため、再開するまでは自動積立サービスを利用することができません。
Zaifで扱っているのはビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ネム(XEM)、モナコイン(MONA)の4種類です。仮想通貨の代表的存在であるビットコインは言うまでもなく、アルトコインの中でもトップクラスの時価総額を誇るイーサリアム、日本を始めとしたアジア圏で人気のネム、インターネット掲示板の2chから生まれたモナコインといった、大きな注目を集めている仮想通貨を網羅しています。
これら以外の種類の銘柄に投資したい場合は残念ながら手動で積立を行うしかありません。手動なので手間がかかったり、買い付けを忘れたりするデメリットはありますが、銘柄を選ばないという点や手数料を安く抑えられるという点は大きなメリットです。
仮想通貨の積立投資は危険なのか
ただでさえ相場の変動が激しく、将来性が安定していない仮想通貨に対して投資を行うのは危険だと感じる方は多いでしょう。確かに、中には危険な投資方法も存在します。しかし、積立投資は非常に安全な投資方法です。毎月一定額の仮想通貨を買い続ける投資方法なので、大量に購入したあと暴落して大きな含み損を抱えてしまう危険性がありません。
積立投資を行う以上、安いときに買えることもあれば高いときに買ってしまうこともありますが、毎月継続的に一定額で買い続けることによって購入価格を平準化することができます。また、長期的な保有が前提となるため、短期的な相場の乱高下に一喜一憂することがなく、精神的にも負担が小さいです。
積立投資は「仮想通貨で利益を出したいけどリスクは最小限に抑えたい」という方におすすめで、余剰資金を使ってローリスクで投資を始められるという魅力があります。仮想通貨の投資に対して危険なイメージをお持ちの方でも積立投資であれば安心して始められるのではないでしょうか。