2017年は「仮想通貨元年」などという言われ方をしましたが、2018年はいきなり冬の時代を迎えてしまったと言っても過言ではありません。今後、仮想通貨がどうなっていくかは誰にも分かりませんが、レンジ相場であろうと、下落相場であろうと、常に価格が動いている商品である限りはその価格差を利用して、利益をあげることはできます。

その代表格ともいえる取引手法が、「スキャルピング」と呼ばれる、超短期でのトレードです。そのポジションをとってから解消するまでの時間は数秒から数分と、非常に短いスパンで、少額の利益を積み重ねながら着実に資産を増やしていく取引手法です。長期目線の投資であれば、長年の経験を持つベテランと闘わなければならない市場になってきますが、スキャルピングであれば必要な要素は集中力や動体視力といったもの。

もちろん最初にある程度の知識や操作に慣れる必要はありますが、そこさえ超えてしまえば参入障壁の低い世界です。今回は仮想通貨FXにおいてスキャルピングのコツを解説していきます。短期の取引で成果を出したい方、集中力に自身のある方はぜひ参考にしてみてください。

仮想通貨FXのスキャルピングでの勝ち方は?

仮想通貨FX自体が短期目線でのトレードですが、その中でもスキャルピングは最短で決済を行っていく手法です。必然的に、1回の取引で得られることのできる利益も小さいものになりますので、その価値をコツコツと積み重ねていく必要があります。また、本当に僅かな値動きで決済を行っていくため、仮想通貨FXの特徴の一つでもある、「レバレッジ」をかけていくことも求められます。

国内の取引所で最大25倍のレバレッジをかけることができるので、上手く活用することができれば、少ない資金でも効率的に利益を積み上げていくことが不可能ではありません。ただし、高いレバレッジをかけた場合、逆に小さな損失に耐えられなくなる可能性も高まってきますので、あまり無茶な利率をかけないことも同時に求められます。いずれにせよ、重要なポイントは、勝ちを「積み重ねていくこと」です。 1回の取引で大きく稼ぐ手法ではないので、そのあたりの性質も抑えながら、適切なリスクコントロールを行っていくことが求められます。

仮想通貨FXのスキャルピングはどんな人におすすめ

ハマる人にはハマる、仮想通貨FXのスキャルピングですが、万人にお勧めできる取引手法ではありません。どんな人が向いているのか、考察していきます。まず、何よりも大切になってくるのが、それだけの時間を確保できるか、というところです。仮想通貨の相場は24時間、365日動いていますので、本業でお勤めなどがある方でも、どこかで空き時間さえ確保すれば、スキャルピングを行うこと自体は可能です。

そのトレードだけで生計を立てるのであれば、長時間の時間の確保が必要ですが、あくまで副収入、と考えるようであれば、たとえば1時間だとか、もっと短い時間で会っても取り組むことは可能です。どんなに短い時間でも、時間を確保したらその時間はスキャルピングに専念すべきです。スキャルピングは数秒~長くても数分の世界なので、お手洗いや休憩であったとしてもポジションを解消せずに席を立つべきではありません。

理想は一切席を立たない時間、取り組んでいられるような時間を確保することです。その間、相場をずっとにらみ続けていられるような集中力と、動きがあった時点で次のアクションが起こすことができる動体視力(といってもスポーツ選手のようなレベルで求められるわけではありませんが)そういったものを併せ持っている人には仮想通貨FXのスキャルピングは向いている手法と言えるでしょう。また、ちょっとした機器の不具合すら、時に致命傷になるのである程度スペックの高いPCやインターネット環境を準備できることも、実は重要です。

仮想通貨FXのスキャルピングにテクニックはある?

仮想通貨FXスキャルピング仮想通貨FXの勝ち方や、どんな人が向いているかといった点について言及してきましたが、具体的なテクニックといったものはあるのでしょうか?残念ながら勝率の高い何かしらのテクニックといったものは、スキャルピングという領域においてはほとんどありません。

スキャルピングは数秒~数分で勝負が決まる世界。決着が一瞬でつく世界とも言えます。短期的なトレードの中にもチャートの形やタイミングなどのテクニックは数多く存在しますが、スキャルピングという「超短期」の世界においてはテクニックが介在できる余地は薄いと言えます。何らかのテクニックを学ぶ、身に着けるというよりは、仮想通貨スキャルピングという取引にとにかく慣れ、数をこなす中で感覚を掴んでいくことが求められます。

あえて「テクニック」と呼ぶようなものがあるとすると、チャートを「補助的な指標」として活用することや、テクニックと呼ぶべきか難しいラインでもりますが、後述の損切を潔く行うといったアクションが求められてきます。具体的にはそれぞれの項目をご参照ください。

仮想通貨FXのスキャルピングにおけるチャートの重要性

仮想通貨に関わらず、金融商品の短期トレードにおいて基本的には生命線という扱いになる、チャートですが、仮想通貨FXのスキャルピングにおいてはどのような扱いになるのでしょうか。結論としては、トレンドの参考としては大いに活用できます。ただし、絶対的な指標にはなりえません。

どういうことかというと、チャートも短期のトレンドや値動きを追いかけるのに非常に適したツールでありますが、スキャルピングの決済タイミングはチャートよりも遥かに短いスパンで行わなければならないものだからです。チャートを見て、ある程度の「上昇、下降」のトレンドを掴み、それに乗るというのは大事な視点にはなってきますが、全体のトレンドの中でも細かい上下動を繰り返していくのが金融商品です。

チャートは自分がどのポジションをどのタイミングで取るかという参考指標としては強い味方になってくれますが、それがあくまで補助的な指標であり、自身の決済のタイミングとチャートのトレンドは必ずしも一致するわけではないことは常に念頭に入れておきましょう。

仮想通貨FXのスキャルピングでは損切りが最重要

仮想通貨FXでスキャルピングを積み重ねていくことによって、利益を積み上げていくことも可能ですが、「稼げる」ということは逆に「損をする」可能性もあるということは常に念頭に入れておきましょう。とりわけ「投資」であれば、参加者全員が勝てるというケースもありますが、仮想通貨FXのスキャルピングは、トレードです。トレードは誰かが得をしている裏側で、必ず誰かが損をしている、「ゼロサムゲーム」(もしくは取引手数料が差し引かれるので「マイナスサムゲーム」)という言われ方をします。

勝つことも大切なのですが、それ以上に、負けないことが重要です。まず前提として、1回の取引そのものにおいて「全戦全勝」などということは100%ありえません。どれだけ腕利きのトレーダーでも、負けるときは負けます。重要なのは、負けた時、素早く損切を行うことです。人間、損失を確定させるという行為には心理的な抵抗が働き、まだ決済しなければ利益になるかもしれない、などと思ってしまうものです。

その思考は大抵の場合、損失を膨らませる方向に動きます。想定と外れる方向に動いた場合、最も需要なのは損失を最小限にとどめることです。繰り返しになりますが、常勝はありません。負けるときに、いかに潔く損切し、きれいに負けるかが重要になってきます。