仮想通貨取引を始めて、様々な取引方法や銘柄を調べていると仮想通貨の長期保有について興味が湧いてくるでしょう。仮想通貨の長期保有で利益を得ているケースはありますし、短期取引と比較して初心者でも取引しやすいメリットがあります。また、短期取引の場合は専業トレーダー以外ですと、仕事で忙しかったり休出などで取引できなかったりする日も多いです。
その点、長期保有の場合は副業や趣味で取引している人でも、ムリなく始めることができる方法です。しかし、仮想通貨の長期保有と一言で表しても、長期保有に合った銘柄の特徴を押さえておくことが必要です。また、それだけでなく長期保有のメリットとリスク、手数料や税金についても知らなくては効率的な運用ができません。
そこで今回は、仮想通貨の長期保有をテーマに、仮想通貨の長期保有を行う上で必要な銘柄分析の方法から、基本であるメリットとリスク、税金の取り扱いについて解説していきます。仮想通貨の長期保有は便利な側面がありますし。副業として始めている方でも取り組める方法です。しかし、基本を押さえておかなくては、かえって損失をまねく可能性もあるため気を付けるべき点もあります。
仮想通貨の長期保有に適した銘柄と探し方
仮想通貨取引には、分析方法や取引期間、銘柄の傾向などによって様々なアプローチの仕方があります。人によって、どの部分から仮想通貨取引のスタイルを確立させるかは、違っていますが今回のテーマのように時間に主軸を置くタイプもいらっしゃいます。
一般の方や仮想通貨初心者、資産運用未経験者ですと時間という概念を、取引に組み込むこと自体分かりにくいと感じるでしょう。しかし、時間の概念は仮想通貨取引においても重要ですから、この機会に基本から覚えてみましょう。
仮想通貨取引における、時間と取引方法の関係についてですが、利益を得るためには安く買って高く売るのが基本は理解できるでしょう。そして、安く買って高く売るといっても、1日のうちに売買を完了させるのか、それとも1ヶ月や1年のスパンで1回の売買を完了させるかによって、考え方や適した銘柄が大きく変わります。
ですから、時間も意識しながら銘柄を探し、仮想通貨取引を行う必要があるのです。続いて長期保有の意味についてですが、長期保有とは一般的に半年以上のスパンで1回の取引を完了させる方法を指します。例えば、ビットコインを2018年1月に購入した場合、売却時期は早くとも6月以降に設定するのが長期保有の基本ルールです。
ただ、あくまで自身が決めたルールですから、相場状況が変わった場合は損切のために売却するといった柔軟性も大切になります。
仮想通貨取引において、長期保有に適した銘柄を探すためには、銘柄の特徴やチャートと出来高、過去の変動について調べることが大切です。特に、チャートと出来高は大切な要素です。長期保有に適した銘柄は、チャートの動きがゆるやかで時事情報などで動きにくく、安定性のあるタイプを選ぶと良いでしょう。銘柄を探す時は、つい値動きが大きいタイプを探しがちですが、それは短期取引に適した銘柄を探す方法です。
長期保有の場合は、値動きの安定性がなければ長い期間を経て上昇へと動くことが難しいです。また、出来高も常に同一量ある銘柄を探しましょう。出来高の動きが激しいと、急落する可能性が高まります。
仮想通貨を長期保有するメリット
仮想通貨取引を行っていて、長期保有に興味が出たけれどメリットについて良く理解していない場合もあるでしょう。長期保有しても、将来の値動きについて予測できないから、損失が大きくなるだけではないかと考えることもあります。しかし、仮想通貨の長期保有にもメリットはあるので、理解しておきましょう。
仮想通貨の長期保有におけるメリット1つ目は、専業でなくとも取引しやすい点です。仮想通貨の専業トレーダーでしたら、いつでも取引できますし良いタイミングで購入できます。しかし、平日は会社員として働いている場合、就業時間中に短期取引で利益を得られるチャンスが来ても購入できません。これは、仮想通貨取引においてデメリットな環境です。
しかし、長期保有の場合は、1度購入してしまえば定期的に5分から10分程度の値動きチェックで済みますし、短期的な利益確定チャンスを逃しても心理的負担を軽減できます。また、長期保有に適した銘柄の場合は、短期的な急騰や急落を起こしにくいタイプが多いため、値動きは小さくとも長い期間を掛けることで大きな利益を狙うことができます。
長期保有のメリット2つ目は、取引回数や銘柄探しの時間を抑えることができる点です。短期取引の場合は、薄利多売もしくは短期的な急騰銘柄を狙って、スピーディに売買を行う必要があります。従って、銘柄分析を短い時間で何度もこなすことがポイントでして、ある程度の時間と経験が重要なので専業以外には難しい側面があります。
他にも、後述で紹介する手数料と税金面でもメリットがあります。
仮想通貨を長期保有するリスク
仮想通貨の長期保有を行う上で、銘柄の探し方とメリットだけでなくリスクについても知る必要があります。仮想通貨取引の基本ですが、リスク管理が適切にできなければ利益を増やすことは難しいです。ですから、長期保有の方法を知ったら、そこに潜むリスクについても知り、対処することが利益を伸ばすポイントでもあります。
仮想通貨の長期保有リスクは、長期予測自体が難しい点です。取引を行いやすい反面、テクニカル要素よりも、市場や景気、銘柄が持つ将来性を適切に見極めなくてはいけません。ですから、仮想通貨の長期保有を行い、1年後に10万円の値上がりがあるだろうと分析しても、逆にマイナスになっていることもあります。
また、長期保有の場合は、期間が長ければ長い程購入時からの値幅が大きくなる傾向にあります。短期取引と長期保有の損失を比較した場合、長期保有の方が大きくなる可能性があるため対策が必要になります。
仮想通貨の長期保有リスク対策としては、仮想通貨の銘柄ごとの動きを分析するのではなく、世界の仮想通貨市場と、経済に関して目を向けることが大切です。仮想通貨と関係ないように感じますが、長期保有になればなるほど、テクニカル要因よりもファンダメンタル要因による値動きの傾向になります。従って、景気が上向くのか下向くのかによって、仮想通貨の価格にも徐々に影響を及ぼします。
仮想通貨を長期保有する場合の手数料
仮想通貨を長期保有する場合に気になるのが、取引手数料のコストはどのように取り扱われるのかということでしょう。仮想通貨の取引手数料は、無料の取引所も多いですがコストが掛かる場合は、買いと売りそれぞれに手数料コストがあります。
従って、長期保有の場合でも、保有中に取引手数料が掛かることはありません。ですから、短期取引よりも手数料コストは少なくなる傾向にあります。なぜなら、短期取引は取引回数が多いため、必然的に長期保有よりも手数料コストが大きくなります。
仮想通貨を長期保有している際の税金について
仮想通貨を長期保有している際の疑問点として、税金の取り扱いについて分かりにくい所です。仮想通貨の所得税について、2018年時点でのルールは含み益の場合税金に該当しないとのことです。つまり、長期保有の場合は、半年以上のスパンで長く仮想通貨を保有しています。仮想通貨を保有している間に、含み益が発生したとしても都度税金を納める必要はないということです。
ただ、気を付けなければいけない点があり、あくまで取引が完了した時点で仮想通貨に税金は掛かりますので、長期保有の銘柄を何年後かに売却し、利益が非課税額を超えたら納税の義務があります。