仮想通貨FX取引を初心者がやるべきか
近年の仮想通貨ブームによって、「仮想通貨」というワードが急速に世の中に広まりました。ただ、仮想通貨に対してネガティブなイメージもあり、仮想通貨は危険といったイメージを持っている方も多いようです。その理由としては、仮想通貨の値動きの大きさが挙げられます。極端な場合では、数時間で10%も価格が値上がりしたり、値下がりしたりすることもあります。急騰はまだしも、急落をイメージして、仮想通貨は危険だと判断するのでしょう。
さて、このようにただでさえ値動きが大きい仮想通貨ですが、さらにハイリスクハイリターンを可能にするシステムがあります。FXとは外国為替取引でお馴染みの用語で、証拠金システムによって少ない資金で大きな売買を行う、いわゆるレバレッジが可能になります。
さて、仮想通貨の初心者にとって、レバレッジ取引とはどのように向き合えばよいのでしょうか。結論から言ってしまうと、レバレッジはお勧めできません。仮想通貨のことをよく知らない段階で、大きなリスクを背負うのはとても危険だからです。初心者でもやってもよい人とは、ギャンブルと割り切って売買できる人、資金を失っても大丈夫な人くらいでしょう。初心者のうちは現物を行うか、レバレッジの場合は少額で行うことをお勧めします。
仮想通貨FX取引での稼ぎ方
仮想通貨FXでは、通常の仮想通貨と同じく売買差益によって稼ぐことができます。ただ、仮想通貨FXではより値動きが大きくなるので、短期的な売買でも利益を上げやすくなります。他にも、一日のうちに交換を終えるデイトレードはもちろんですが、数分で売買を行うスキャルピングでも十分に利益を上げることができるでしょう。いずれの手法であっても、元手の数倍の金額を運用できるため、より大きな利益を上げるチャンスがあります。
FXはレバレッジ取引と呼ばれるように、レバレッジ=てこの原理のように軍資金の何倍もの資金を運用することが可能です。レバレッジ5倍なら軍資金の5倍の金額を、レバレッジ25倍なら軍資金の25倍もの金額を運用することができます。また、仮想通貨FXは現物取引とは異なり、売りでエントリーすることも可能です。仮想通貨FXで売りでポジションを保有して、買いでポジションを決済することによって、差額から利益を得ることができます。そのため、相場の下落時でも対応できるという大きなメリットがあります。
例えば2018年は相場の急落局面が多くありました。そのようなとき、仮想通貨FXを行っていれば、現物では得られない利益を獲得できていた可能性があります。相場の上昇局面でも下落局面でも利益を得られるチャンスがあるのが、FXのよいところです。もちろん、仮想通貨FXではレバレッジをかける分、リスクは大きくなるので低レバレッジで行ったり、現物よりも投資額を抑えたりして対処しましょう。
仮想通貨FX取引のレバレッジ設定について
国内では多くの取引所で仮想通貨FXが可能で、主にビットコインのFXが用意されています。気になるレバレッジですが、国内では25倍までと法律で決められています。ただ、場所によって倍率は異なり、取引所で選択することができます。ザイフでは25倍まで、GMOコインでは10倍まで、というように取引所によってまちまちです。
多くの所では、これらのレバレッジは最大の値で、いくつかの値の中から好きなレバレッジを選択することができます。例えばGMOコインではビットコイン以外のアルトコインのレバレッジは一律5%に定められていますが、ビットコインのレバレッジは5%と10%から選ぶことができます。
このように、仮想通貨FXでは自分の取れるリスクに応じてレバレッジを決めることができます。大きなリスクを取って売買する可能性のある方はDMMビットコインやザイフなど、よりハイレバレッジで売買できる国内や海外を選ぶとよいでしょう。
ちなみに、金融庁がさらにレバレッジ規制を強めるのではないかという予測もあります。ニュースでは、2倍や4倍に規制が強化されるなどと言われています。理想を言えば、このような規制はなくても、個人が自己責任でリスクを負うことが望ましいと言えます。規制をしてしまえば、本来リスクを取ってリターンを得ようとする人の投資行動を抑制してしまうからです。しかし、株式や外国為替証拠金取引でも言えることですが、人間はいつも合理的な投資行動を行えずにミスをしてしまうことがあるため、規制せざるを得ないという現状があります。
仮想通貨FX取引のスプレッド
ここからは仮想通貨FXにかかる手数料について紹介していこうと思います。仮想通貨FXでは、売買する時にかかる手数料以外にも別途かかる手数料があります。それがスプレッドです。手数料と表現されることはありませんが、事実上の手数料と言えます。
スプレッドとは売買に関する買値と売値の差のことです。買値は売値よりも低く設定されているため、仮想通貨の購入後、まったく値動きが無い状態で通貨を売却すれば、損失が出てしまいます。つまり、購入した時点で、わずかではあるものの、含み損を抱えることになるのです。売買する側からすれば、当然スプレッドは小さい方がよいことになります。FX会社などがスプレッドの狭さを宣伝しているのは、取引する側にとってスプレッドがコストになってしまうからです。
さて、仮想通貨FXに関するスプレッドはどのようになっているのでしょうか。確かめるには取引画面を見ればすぐにわかります。取引所によって少し異なりますが、発注ボードや買い板・売り板の買値(Ask)と売値(Bit)の差を見ればすぐに分かります。
それでは各取引所のビットコインFXのスプレッドを見てみましょう。各所ではビットコイン価値のおおむね0.01%から0.2%に収まっていることが確認できます。例えば、GMOコインではビットコインFXが0.01%と低水準に設定されています。また、DMMビットコインのビットコインFXは0.2%になっています。ただし、このようなスプレッドは相場の状況によって多少変化します。売買するときは必ずチェックしておきましょう。
仮想通貨FXの取引手数料
次は仮想通貨取引にかかる手数料の2つ目、仮想通貨FXにおける手数料について説明していきます。売買手数料と表現されることもあり、その名の通り売買が成立したときに発生する手数料のことです。国内取引所を見ると、多くの取引所で手数料は発生しません。特にビットコインFXの売買手数料はほとんど無料となっています。現物ではほとんどの取引所で売買手数料が発生することを考えれば、お得に感じるかもしれません。
しかし、注意してほしいのが仮想通貨FXには、売買手数料以外の手数料が発生するということです。それが保有手数料(建て玉管理料)です。保有手数料は建て玉を一日持ち越すたびに、発生する手数料のことです。取引所ごとに見ると、0.03%~0.05%ほど発生します。日をまたいでポジションを持ち続けるスイングトレードや、長期投資を行うと、手数料がかさむ場合があるので要注意です。
さて、ここまでは仮想通貨FXの取引に直接関係する手数料を見てきました。しかし、手数料はこれら以外にも発生する可能性があります。例えば入出金に関する手数料です。入金に関してはほとんどの取引所で住信SBIからの即時入金を使えば無料となります。一方、出金が無料に設定されている取引所は少なく、たいていの取引所では数百円かかってしまいます。また、仮想通貨の預け入れや送付については、無料かほとんどかかりません。
以上のことから分かるように、仮想通貨FXの取引にかかる手数料というのは大きなものではありません。特に投資額が大きくなれば、手数料が一律に設定されている入出金や預け入れ送付にかかる手数料は相対的に小さくなります。仮想通貨の取引所は顧客獲得の競争にさらされており、どこの取引所でも低水準の手数料が実現されています。