金融取引において売り買いの基本は「安く買って高く売る」です。では、仮想通貨の“売り時”とはいつなのでしょうか?初心者の方が取引において一番悩むのはこの売り時に関してだと思います。しかしこの悩みは初心者だけではなく、結果を出している熟練のトレーダーも同じです。初心者とプロの違い、それは“経験”と“決断力”です。

プロのトレーダーは、経験を元にチャート図を見ただけで市場の動きが今後どのように変化するか、売り時はいつなのかを瞬時に予測します。しかし、その売り時の予測は100%完全に的中する訳ではないので、予測と真逆に動いた場合は損失をこれ以上大きくしない為、素早く決断をして損を少なくしなければなりません。しかもその損失の動きは一時的なものだったり、大暴落に繋がる動き始めかもしれないので、それを瞬時に決断をしながら決済を行い、利益を上げていくのがプロの世界です。

ここまで見たら「やっぱり仮想通貨取引は難しい」と感じるかもしれませんが、売り時をちゃんと理解して、売り時のルールを決めさえすれば初心者でも利益を確保する事が可能です。この記事では仮想通貨の売り時に関する点について、なるべく損失を出さずに利益を確保していく方法をご紹介します。

仮想通貨売り時は、その仮想通貨の将来性を見極める

売り時を見極める為に、その仮想通貨の将来性を調べて考えていく事は非常に大切な作業です。仮想通貨の代名詞でもあるビットコインや、その他のアルトコインの今後の活用方法や展望などはニュースサイトの経済トピック等で取り上げられております。「今後ある仮想通貨を用いて社会実験が行われる」といったニュースが流れれば、通貨の価値は上がりますし、また「ある仮想通貨でハードフォークが行われた」といったニュースではそのコインの信用性がなくなってしまい、価格はどんどん下がっていきます。

このような情報をニュースサイト等で目にした時には、すでに遅いかもしれません。日頃から仮想通貨の情報に触れて、そのコインに今後も将来性があるのか?そうではないのか考えておきましょう。その情報によって、仮想通貨の相場の価値は大きく変化していきますので、そういった情報が世に出た時に相場がどのように動き、どのタイミングが売り時なのか常に考えておくのはトレードの基本です。お気に入りのコインや取引を行っているコインがありましたら、その将来性について日頃から考えておくのも売り時を逃さない手段の一つです。

仮想通貨の売り時は、値動きに左右されないルール作りで

仮想通貨の値動きの度合い(ボラティリティ)は激しく、ボラティリティが高い仮想通貨取引はまさにハイリスク・ハイリターンであります。しかし、そのコインの激しい値動きをよく観察する事によって、売り時の値動きが解る様になります。また「こういう値動きになったら売る」といった自分なりの売り時のルールを決めることによって、大きな損失を出さないリスク回避が出来ます。特に初心者の方は、最初から利益を出そうとするよりも、自分のルールも守れる様にクセつけていく事が大事です。

初心者の売り時のルールの例を挙げれば、利益が少なくても買った価格の10%の利益になったら売ると決めます。ボラティリティの高い仮想通貨ですから、その後もどんどん上昇していくかもしれませんが、その直後に急落する事もあります。値動きが解るようになるには多くの経験と沢山の情報収集が不可欠になりますので、初心者の方は少しづつ経験を増やしていきましょう。

もう一つは価格の高騰した時に売るというルールです。価格高騰時に無理に深追いせずに、自分で目標値を定めてその価格に達したら即売りましょう。それでも高騰時の値動きはうなぎ登りに上昇するかもしれませんが青天井(むやみにどこまでも上がる意味)ではありません。もっと上昇するかもと売りを躊躇っていると、直後に相場価格が下がってしまってほとんど利益がないという事態になってしまいます。

売り時の値動きを予測する事はプロのトレーダーでも難しい事です。初心者はルール作りから始め、それを順守していく事が確実な利益確保に繋がります。

仮想通貨売り時手法その1「テクニカル分析」

自分で決めたルールが守れる様になったら次の段階です。仮想通貨相場のチャート図をしっかりと読み込むようにしましょう。チャート図を分析する事により、値動きのパターンやトレンドの動向が見えてくるようになります。この様な分析を「テクニカル分析」といい、過去のデータやパターンを解析把握する事で売り時を逃さなくすることが出来ます。

意外とは思うかもしれませんが、仮想通貨取引や株式やFX取引でも、相場取引では同じ様なパターンを繰り返しています。相場とは過去にも同じようなパターンがあった場合、そのような値動きをする可能性が十分に高いのです。

このテクニカル分析だけを行っていけば、経済や仮想通貨に詳しくなくとも、チャート図の値動きだけを観察していけばいいですし、経験が多くなるほど精度が高まって売り時を逃さなくなります。しかしこのテクニカル分析も、必ず過去のデータと一致する訳ではありませんし、突発的な事件や出来事に対しての変化には使えません。ですが、チャート図を読めるようになる事はとても重要です。初心者は売り時を知るために必ず利用したい分析法の一つです。

仮想通貨売り時手法その1「ファンダメンタル分析」

もう一つご紹介したい売り時を掴むための分析方法に「ファンダメンタル分析」という分析法があります。これは相場の全体の流れを掴むための分析手法で、主に長期的な視点に立ち、仮想通貨市場は今後どういうトレンドに傾くかを分析して売り時を掴みます。

仮想通貨に対する各国の良い反応や利用状況、または大手企業による仮想通貨を使った新たな事業展開など、仮想通貨にプラスの情報が流れると市場は全体的に上向きますが、有識者によるメディアでのネガティブな発言や、ハードフォーク等のデメリットの情報が流れると相場は大きく乱れます。その様なたくさんの情報を分析して、中長期的な投資を行う時などによく使われるのがファンダメンタル分析です。

この分析には情報収集能力が非常に重要となり、しかもその情報のスピードと鮮度が要求されます。仮想通貨の相場はボラティリティが高いですので、あまり向いてはいない分析方法に思えますが、仮想通貨事情が今後どのような方向性に行くのか知っておくことは大変重要です。

仮想通貨売り時に絶対必要な損切り。初心者の心構え

最期に初心者にはなかなか難しい「損切り」について。損切りとは、価格がどんどん下がり続ける状況で損失を確定し、それ以上損失を出さない様にする事ですが、仮想通貨の場合、前述にも述べている様にボラティリティが高いので「もう少し我慢すれば元に戻る」という根拠のない予測に初心者の方はなりがちです。

仮想通貨取引において、いかにうまく損切りできるか?これは大変重要なことです。初心者の方が損切りできない時は、損失を出しているコインの売り時のタイミングを誤り、気が付けばどんどん損失が膨らんで行く一方。一体いつが売り時なのだろうと焦ってしまいます。そういった時にはまず一旦落ち着きましょう。と言うのも、この様な状態だと焦ってしまい売り時を誤ってしまい大損失を出す可能性が非常に高いのです。焦って売った直後に価格が回復してくる事はよくあります。しかし、このまま損失を出し続ける訳にもいきませんので、一つの手段としては半分売って損切りしましょう。

初心者は「やばい!」と思って焦って全部売ってしまう事が往々にしてあります。前述したように、価格が回復してくるかもしれません。そうすれば全部売ってしまった時よりもはるかに損害は少なくなります。そしてそこから少しずつ買っていけばいいのです。その時点では大きく損失を出してしまいますが、最終的にプラス収益になれば良いのです。なかなか難しいのですが、損切りする時には焦らず、冷静になる様にしましょう。

売り時を見分けるのはプロでも大変難しい事です。基本は「自分のルールをきっちり守る」という事が大切です。プロでも自分のルールを持ち、それに従って結果を出しています。ルールを守れない者が売り時を誤り、大損失を出してしまいます。変動の激しい仮想通貨だからこそ、他の金融商品以上に“マイルール”を守って利益を確保していきましょう。