イーサリアムほど期待値の高い、それでいて、イーサリアムほど将来の成功を約束された仮想通貨があるでしょうか。インターネットとwebを更新するのはビットコインではなくイーサリアムだと言えるでしょう。実際に、イーサリアムはビットコイン2.0と呼ばれています。今、日本は観光資源を活かすフェーズに移行しています。海外からの旅行者にとっても、日本でイーサリアムで決済ができることは非常に大きなメリットになります。ビットコインでの決済に次いでイーサリアムでの決済が可能になればより利便性が高まります。
イーサリアムでの決済は実店舗だけにとどまらない
現在、国内でもイーサリアムでの決済を受け付けている店舗もあります。また、今後は海外旅行者の利便性を高めるためにイーサリアムでの決済を導入する店舗も増えるでしょう。特にイーサリアムの場合はプラットホームとして他のコインとの交換や、ICOへの参加の際にイーサリアムが使用されることが多いです。今後ますます、イーサリアムを利用したサービスは増えるでしょうから、イーサリアム決済に使われる頻度は増大していくはずです。もちろん、実際にイーサリアム決済に用いられれば通貨としての価値も高まります。
イーサリアムの最小単位はビットコイン(satoshi)よりも細かい
イーサリアムというのは、実は通貨の単位ではなく、プロジェクトあるいはプラットホームの名称です。イーサリアムというサービス上で使用される通貨をイーサと呼びます。実際には、イーサリアムという名称で通貨を示す人も多いため、イーサについて言及している場合でもイーサリアムと呼ばれています。そのイーサですが、ビットコインと同じように小数点以下の単位でも使用されます。そして、イーサリアムの最小単位には名称があり、weiです。ビットコインの最小単位はsatoshiです。
weiは、イーサに換算すると、0.000000000000000001イーサです。satoshiが0.00000001ですから、ビットコインよりも細かい分割が可能です。イーサリアムの最大の特徴であるスマートコントラクトを実行する際にも、イーサが手数料として消費されます。手数料としてのイーサをGasと表します。この計算をする際に最小単位であるweiが利用されます。他にも段階に応じて単位名が設定されています。全部で11の単位がありますが、それは、イーサリアムがより細やかなプログラムやサービスに対応するためです。
Iotが普及すれば、1円よりも細かい通貨単位が必要になります。今後の社会にAI(人工知能)や、Iotが浸透していくことは間違いありません。その時に仮想通貨とブロックチェーン技術は欠かせません。イーサリアムは、そのような未来に欠かせないプラットホームとして1番手になっています。
イーサリアムとイーサリアムクラシック
仮想通貨の分裂やハードフォークというフレーズを聞いたことがある人も多いと思います。最も有名なのは、ビットコインとビットコインキャッシュでしょうか。実は、イーサリアムもハードフォークをしています。そして、イーサリアムとイーサリアムクラシックに別れました。
発端は盗難事件です。DAO事件という名称がついていて、仮想通貨の歴史の中では重要のものとなっています。ビットコインのハードフォークは、開発者の意見の相違が原因です。そしてイーサリアムもそうです。しかし、明確に違うのは、具体的になにか問題が起きたかどうかということです。イーサリアムのハードフォークは盗難事件という実際的な現象に対しての施策として実行されました。
端的に言えば、イーサリアムのブロックチェーンからは、盗難事件による資金の移動が消滅しています。盗難事件が起こる前のブロックから別のチェーンを派生させました。これでは、改ざんの不可能性を長所とする仮想通貨の意義が失われてしまうとして反対する開発者がいました。そして、イーサリアムと別れたクラシックは実際の事実に即したブロックチェーンを維持したまま存在しています。
イーサリアムと別れたクラシックは非中央集権的な要素を守ることを第一として存在している通貨(プロジェクト)と言えます。現状ではイーサリアムの時価総額が大きいのです。これは、ハードフォーク当時から現在に至るまでイーサリアム(ハードフォークを実行したことへ)の支持者が多いことを表しています。全てを非中央集権にすることには、今のところ限界があります。将来的にどうなるかは未だ分かりませんが、ブロックチェーンと一口に言っても、パブリックなのか、プライベートなのかということは、常に議論の中心です。
しかし、今後イーサリアムと別れたクラシックの方が評価が高まることも十分にありえます。米仮想通貨取引所のコインベースは、6月にイーサリアムと別れたクラシックの上場を発表しました。リップルなどの他の時価総額の高いコインではなくイーサリアムと別れたクラシックが上場したことが話題になりました。仮想通貨が認められるためには、非中央集権的であることが求められます。その意味で、今後イーサリアムと別れたクラシックの評価が高まることも十分に考えられます。
基本的な性能は、イーサリアムもイーサリアムと別れたクラシックの大差がありません。イーサリアムについて深く理解することで、イーサリアムと別れたクラシックの将来性を測ることができます。仮想通貨は中央に管理者がいませんが、開発者や投資家は存在します。どの通貨が、発展するかは政治的な要素も関与してきます。イーサリアムと同時にイーサリアムクラシックにも目を配らせておくといいでしょう。
イーサリアム価格予想
今年の初めには、イーサリアムの価格は1イーサが18万円までなりました。ビットコインの価格を指標にすると0.1BTCを超えたことになります。イーサリアムの価格に関しては、0.1BTCは基準になります。イーサリアムに、よほど重大な欠陥が見つかったり、大きなハッキング被害に合わない限りは、ビットコイン建での価格予想から大きくずれることはないでしょう。市場はビットコインから上昇することが多いです。もし、ビットコインや他のアルトコインが高騰している時にイーサリアムの価格が、0.1BTCを下回っていたとしたら大きなチャンスと言えるでしょう。
イーサリアムの買い時は基本的に毎月
イーサリアムの価格は非常に安定しています。アルトコインの中では一番安定しているといっても過言ではないでしょう。ビットコインに次ぐ、時価総額と安定感があるので、市場の浮き沈みとほぼ同じように動きます。また、将来有望なコインですから、積み立て投資のように、一定のスパンで購入し続けるのも良いかもしれません。ただ、今年初めにイーサリアムだけが、強い価格上昇を見せたことを考えると、より適切な買い時はあるかもしれません。
例として、去年のことを考えてみましょう。まず、年末にビットコインが強い価格上昇を見せました。それから、アルトコイン祭りと言われるほどの現象が数週間続き、各コインが毎日のように20%近い価格変動をしていたのです。次いでリップルの劇的と言えるほどの暴騰が年始にかけてありました。イーサリアムが価格上昇を始めたのはその後です。つまり、ビットコインという主軸通貨がまず高騰し、次いでアルトコインに資本が流れていきます。そして、それはもちろんニュースとなり、一般大衆に認知されます。では、それからビットコインを買うのかというと、そんなこともなく、次はイーサリアム、という流れができていたのです。
今年も同じようになるかは分かりませんが、似たような傾向になることは予測できます。市場全体が、高騰し、一旦落ち着いた後にイーサリアムに投資が集中するということは一定のパターンとしてあるかもしれません。しかし、リップルやビットコインキャッシュなど、他の主要なアルトコインがどう動くかということも、もちろん(強く)影響してきます。イーサリアムは将来性のある有望な仮想通貨ですが、投資のタイミングに関しては考慮する必要があります。最も避けなければならないのは、価格が上がりきったところで投資することです。上がったものは必ず下がります。むしろ、比較的、注目度の低い今こそ投資するべきタイミングなのかもしれません。