仮想通貨の価値はどのように判断すればよいのでしょうか。投資をする場合、投資に見合う価値があるかどうかを判断することは簡単ではありません。しかし、投資で成功するためには、数あるコインの中から、長期に渡って価値が保たれるようなものを見つけていくことが大切です。ここでは、仮想通貨の価値はどのようにして決まるのか、どのように評価していけば良いのかについて、詳しく解説していきます。

仮想通貨の価値の決まり方とは?どのように評価すれば良い?

仮想通貨の価値の決まり方がわからないので、どのコインに投資をすれば良いのかわからないと悩む人も多いのではないでしょうか。将来性を感じ、投資しようと考えても、どの通貨を買えば良いのかを決めるのは簡単ではありません。投資をする場合は、1000種類以上あると言われている中から、将来にわたって価値があると思われるものを選ばなければなりませんが、現在の価格が適正かどうか、割安なのか、割高なのかを判断する方法が確立されていないので、どれを買えば良いかわからなくなってしまうのです。

株式投資をする場合は、その企業に投資をすることになります。そして、上場企業は財務状況を開示しており、資本金や負債、売り上げ、経常利益などを投資家が見ることができますので、その価値をもとにして「この企業の株は割安か、割高か、投資しても良いか」を価値判断することができます。しかし、仮想通貨は企業の株式ではありませんので、そのようなやり方で判断をすることができないのです。

また、仮想通貨は「通貨」という名前がついているものの、日本円とは全く性質が異なります。日本円やドルなど、その国の法定通貨は政府がその価値を保証しているので、価値の裏付けがあると言えます。しかし、誰からも管理されておらず、価値の保証もされていませんので、自分自身が将来性を判断・評価をして、投資判断をしていくしかないと言えるでしょう。

仮想通貨の価値の裏付けは数値化できない

現在の仮想通貨の価値を判断するには、「その通貨を欲しいと思う投資家が多いかどうか」と「実際に需要があるかどうか、今後需要が生まれそうかどうか」の二点が重要です。まず一つ目ですが、その通貨が多くの人から評価されているかどうか、欲しいと思われているかどうかが大切です。

たとえどれだけすばらしい通貨であったとしても、それが投資家に伝わっておらず、買いたい人が誰もいない状況だと、売買が成立せず、その価格はどんどん下がっていってしまいます。取引所は世界中にあり、取引は24時間365日、ずっと行われています。売買している人は日本人だけではなく、世界中の人が取引所を通して売買を行っていますので、価値を保ち、価格が上がっていくためには、日本人だけではなく、世界の人々に価値評価され、「その通貨を買いたい」と思っている人が世界中で常に存在する状況が必要なのです。

価値判断の目安としては、時価総額順位を確認しましょう。時価総額上位の銘柄は、売買が活発に行われています。売買が成立しているということは、買いたい人・売りたい人がたくさんいるということです。このようなコインは、市場から評価されているコインであり、価値があるコインと言うことができます。

二つ目は、その仮想通貨のプロジェクトが、何らかの企業体と提携したり、機関に使われているかということです。実際に必要とされることが大切です。企業が保有して利用したり、社会の仕組みに組み込まれて自然と使われる状況になると、投資家以外の需要が増えることになり、「投資対象としての需要」と「社会で使われるための需要」の二つが同時に発生することになります。そして、それが買い圧となり、その価格は上昇する可能性が高くなります。

企業との提携と言えば、数多くの銀行と提携している「リップル」が有名です。また、企業だけではなく、機関などに採用されることも価値がプラスに働きます。例えば、先日ユニセフ・フランスが仮想通貨による寄付の受付を開始したと発表しました。このことで「寄付するために仮想通貨が買われる」という状況が発生することになりますので、この寄付に採用されたコインの価格には価値がプラスに働きます。このように、株式のように数値化することはできないものの、価値を評価する上では、実需がとても重要となりますので、色々な情報を集め「実需が発生するかどうか」を価値判断することが、投資をする上でとても重要なこととなるのです。

仮想通貨市場全体の価値は?株式市場と比較

仮想通貨の価値を考えるときには、各銘柄それぞれの価格を見て、評価してしまいがちです。しかし、そのものが今後成長していけるかどうかを考えるときには、「現在の仮想通貨市場全体の時価総額はどれくらいか」「株式市場全体の規模と比べてどうなのか」というような、大きな視点で見ることも価値を見極める上で大切です。

2018年4月に金融庁で開催された、仮想通貨に関する研究会で配布された資料によると、2017年の仮想通貨の現物取引量が12兆7140円、証拠金取引や先物取引などのデリバティブ取引は56兆4325億円だったということで、単純計算すると、1日当たり1900億円の取引があったということになります。この時点で、世界の仮想通貨の時価総額の価値は約29兆円とされていました。

一方、日本の株式市場を見てみると、2017年の1日当たりの取引高は1兆5800億円となっており、仮想通貨に比べ、非常に大きいことがわかります。2018年は、仮想通貨の相場下落により取引量がますます減少していると考えられるので、株式と仮想通貨の取引高の差は、もっと大きくなっているでしょう。

このように、2018年の時点では仮想通貨市場の時価総額は株式市場には到底及ばない状態ですが、今後は市場の規模が大きくなってくると考えられています。最初にビットコインが生まれて何年も経過していますが、その間に様々なコインが生まれたり、消滅したりしてきました。そして、その中で有望なものは、実際に企業と提携をしたり、社会の仕組みに取り入れられようとしています。誕生した初期は、このように「実際に使われる」段階までは到達できていなかったのですが、やっと、社会で実際に使われるフェーズに到達しつつあると言えます。

今後、仮想通貨への注目が高まれば、「仮想通貨への投資をしてみたいな」と思う人達が増えてくると考えられています。そして、まっさきに価値を感じ、投資に興味を示すであろう人達は「株式や為替などで、すでに豊かな投資経験がある人々」であると考えられています。つまり、仮想通貨市場に比べて格段に規模が大きい株式市場から、投資資金が流れ込んでくる可能性が高いと考えられているのです。

SBIバーチャルカレンシーズでは、すでにそれを見据えており、SBI証券の顧客がSBIバーチャルカレンシーズで仮想通貨取引を行うことを誘導しようと考えているようです。このように、仮想通貨市場と株式市場を比較すると、まだまだ小さな市場ではありますが、これら二つの市場はつながっていると考えることもできます。今後、再び仮想通貨ブームのような現象が起きれば、2017年以上に大きな資金が株式市場から仮想通貨市場に流れてくることでしょう。

仮想通貨の価値は将来上がる?下がる?

仮想通貨の価値は、将来ますます上がっていくと考えられています。2017年当初から相場環境は決して良くはなく、大幅な下落をしているコインがほとんどです。しかし、2018年夏頃より、多くの機関投資家が市場に参入するための環境づくりが行われており、安全に保管するカストディサービスや、簡単に投資ができるファンドの設立など、仮想通貨を利用した様々な金融商品が開発されているようです。

仮想通貨は「ハッキングされる」というリスクがあり、実際、コインチェックやZaifでは、取引所が保管していたコインが盗まれてしまい、大きな損失が出てしまいました。万が一にでも、機関投資家が投資したコインが盗まれてしまったら、顧客に大きな損失を与えることになってしまいます。

そのような理由で、機関投資家は仮想通貨に投資することができなかったのですが、保管サービスである「カストディサービス」を開発する企業が増えたり、実際に機関投資家が現物を保管することなく、仮想通貨に投資できるような仕組みを金融機関が開発を行っているなど、着々と準備が進んでいる状況です。今後、今までとは規模が違うような非常に多くの資金が仮想通貨市場に入ってくると考えられていますので、仮想通貨の価値はますます上がっていくでしょう。

仮想通貨の価値を担保してくれるものはある?

仮想通貨の価値を担保してくれるものがあれば、安心感も出て仮想通貨投資に対するハードルも下がると思われますが、実際には、その価値をしっかりと担保してくれるものはないと考えて良いでしょう。それが、仮想通貨投資の難しさであるとも言えます。ただ、ビットコインに関しては、「ビットコインの採掘にかかる電力コストが、ビットコインの価値である」という理論があり、ビットコインの価値は、採掘コストに裏付けられていると考える人がいるのも事実です。

ビットコインが存続するためには、「採掘(マイニング)」という作業が必要で、それには、使用するマイニング機器の購入コスト、その機器を24時間動かして膨大な計算を行うための電力コストがかかります。そして、それらのコストが、ビットコインの価値であるという考え方があります。つまり、ビットコインの価値は、かかった電力の価値そのものであるというわけです。

この理論によると、現在のビットコイン価格はまだ割高ということになります。現在は、安い電力を豊富に使える北欧などの地域でマイニングをする企業が増え、マイニングコストも下がってきています。ある調査によると、一番低いビットコイン採掘の損益分岐点は、5000ドル台ということですので、マイニングコストがビットコインの価値であると考えると、ビットコインの価格はもう少し下がっても良いということになります。

ただ、これらコストの他に、ビットコインの希少性や、欲しいと思う投資家の存在など、様々な要素が絡み合って価格が決まりますので、電力との関係は、ひとつの目安に過ぎません。このように、色々な考え方がありますが、仮想通貨の担保をしてくれるものはないと考え、自分が取れるリスクをしっかりと考え、無理のない範囲で投資を行うようにしましょう。