仮想通貨はすぐに日本円に換金することができ、その方法もとても簡単です。仮想通貨を買って保有していて、お金が必要なときや、含み益がある仮想通貨の利益を確定したい時には、すぐに換金して日本円に換えることができます。ここでは、仮想通貨を日本円に換金する方法や換金手数料、売ったときの税金のかかり方について詳しく解説していきます。
仮想通貨を換金して日本円にする方法とは?
保有している仮想通貨を換金して日本円にしたい場合、考えられる方法はふたつあります。一つ目は、取引所で換金して日本円に換える方法です。仮想通貨を購入する場合は、まず取引所の自分の口座に日本円を入金し、自分が買いたい仮想通貨を買います。その仮想通貨は、取引所の口座に残高として表示されます。
これを売りたい場合は、取引所の注文画面で「売り」を選択し、売りたい仮想通貨を選び、数量を入力します。希望の価格があれば指値注文を出し、今取引が行われている価格のあたりで素早く売りたければ、「成行」で売り注文を出します。この注文が成立すると、売った仮想通貨に相当する額の日本円が、口座残高に表示されます。このお金の出金手続きを行えば、登録している銀行口座に日本円が振り込まれることとなります。
もうひとつは、仮想通貨自動両替機を利用して換金する方法です。海外では仮想通貨両替機は珍しいものではなく、世界中で3000か所以上あるようです。日本では、まだまだその数は少ないのが現状ですが、東京オリンピックに向けて、海外からの観光客のために設置数を増やす計画があるようですので、今後日本でも数が増えていくと考えられています。
ガイアエクスチェンジという企業が展開している自動両替機では、利用できる通貨の種類は、ビットコインやイーサリアム、リップル、ライトコイン、ダッシュ、リスク、モネロ、オーガーとなっており、利用方法はとても簡単です。まず、スマートフォンで仮想通貨ATMのバーコードを読み取ります。そして、そのバーコードに表示されているアドレス宛に、出金希望額に当たる数量の仮想通貨の送金手続きを行います。その後、手数料を差し引かれた現金がATMから払い戻されるという仕組みです。
仮想通貨を円に換金した場合、税金はかかる?
仮想通貨を円に換金の際、税金がかかる場合とかからない場合があります。仮想通貨を買った価格よりも、高い価格で換金して日本円にすると、その利益に対して税金がかかってくる場合があります。ただし、仮想通貨の税金はすべて確定申告を行い、自分で税務署に申告しなければなりません。株式投資における源泉徴収のように、自動で税金を引いてくれるような仕組みがありませんので、自分で1年間の売却益を計算し、確定申告で「雑所得」として申告を行う必要があります。
申告する売却益の計算方法ですが、同じ年度内であれば、仮想通貨の損益通算ができます。例えば年初にビットコイを100万円分を購入し、160万円で売却したとします。その後、その160万円を使って再びビットコインを買ったものの、値下がりしてしまい、140万円で損切りして売却したとします。
最初の売買では、利益は60万円でしたが、二度目の売買では、20万円の損失が出たので、60万-20万=40万円となり、40万円を雑所得として申告する必要があります。ただし、このような損益通算は同じ年度内に限られており、年を越してしまうと、損益通算できませんので注意が必要です。雑所得の申告義務は20万円からとなっており、その年の仮想通貨における利益が20万円よりも少ない場合は、雑所得として申告しなくても良いことになっています。
仮想通貨を換金するときの手数料はかかる?
仮想通貨を日本円に換金するときには、手数料がかかる場合があります。まず、取引所で、保有している仮想通貨を売って日本円に換金する場合の手数料は、取引所ごとに違いがあります。リップルの取り扱い量が多いことで知られるビットバンクは、手数料の無料キャンペーンを継続的に行っており、すべての通貨ペアの取引で、買うときも売るときも換金に手数料がかからないようになっています。
GMOコインの場合は、手数料は無料となっていますが、売買時の価格に、取引所が実質の手数料を上乗せしてのせている「販売所形式」となっていますので注意が必要です。DMMビットコインも販売所形式ですので、手数料が含まれている形となっています。
自動両替機を利用して換金する場合は、5~10%ほどの、高い手数料がかかってきてしまいます。手数料が高い設定の両替機の場合だと、1万円の換金で1000円、10万円の換金で1万円の手数料がかかってきてしまうことになりますので、取引所を利用した方がコストは低く抑えられます。ただし、取引所の場合は、日本円の出金手続きをしてから、早い場合では数時間、遅い場合は次の日になってしまうなど、時間がかかるのがデメリットです。自動両替機の場合は、銀行ATMのように、すぐに現金を手にできることがメリットとなっています。
仮想通貨を換金できる時間は?早朝や夜中でも大丈夫?
仮想通貨を換金できる時間は、取引所の場合は24時間365日可能です。仮想通貨市場は、株式市場と違って休みがなく、24時間市場が開いており、いつでも売買注文を出せる状態となっています。夜中でも早朝でも、自分の好きなときに売り注文を出して、日本円に換金することができます。
ただし、日本円を取引所から、登録している銀行口座へ出金するときには、取引所によって決まりがありますので、自分が利用している取引所のルールを確認しておきましょう。例えば、ビットバンクの場合は、15時までに出金手続きをした場合、翌日振込となっています。もしも15時を過ぎてから出金手続きをした場合、二日後に現金が振り込まれることになってしまうので、かなりのタイムラグが発生します。
ビットフライヤーの場合は、午前中までに出金手続きをすれば、その日のうちに振り込まれることがほとんどです。このように、売買注文はどの取引所でも24時間365日出すことができますが、日本円を銀行口座に出金する仕組みは、それぞれの取引所によってかなり差がありますので、利用する前にきちんと確認するようにしましょう。
自動両替機の場合は、基本的には24時間稼働していますが、設置場所によっては利用できない時間帯があるようです。どちらにしても、ほとんどの時間で利用することができるので、とても利便性が高くなっています。仮想通貨をすぐに換金し、すぐに現金を手に入れられるという点が、自動両替機の大きなメリットとなっています。
仮想通貨の換金は、海外でもできる?
仮想通貨の換金を海外で行いたい場合、仮想通貨両替機を利用すれば、現地のお金に簡単に両替することが可能です。日本と違い、海外ではスーパーや空港など、様々なところで仮想通貨自動両替機の設置が進んでいます。仮想通貨は世界共通ですので、例えばビットコインをスマ―トフォンにインストールした「モバイルウォレット」に入れて持っていき、現地の自動両替機を利用して換金すれば、簡単に現地通貨を手にいれることができます。
最近では、海外旅行中の買い物はクレジットカードが主流で、現地の通貨が必要なときには、クレジットカードのキャッシング機能を利用するして換金することが多いようです。しかし、このやり方は、手数料がかなり高く、返済するときのレートも利用者に不利になっていますので、自動両替機を使った方が、手数料を安く抑えられる場合もあります。
また、海外では、換金せずに、ビットコインやアルトコインをそのまま決済に使えるお店も増えています。モバイルウォレットにビットコインやビットコインキャッシュなどを入れて海外に持っていけば、仮想通貨支払いに対応しているお店であれば、スマホでバーコードを読み込むだけで、換金することなく簡単に支払いを済ませることができます。仮想通貨を利用する人が増えてくれば、世界中どこでも、このように簡単に支払いができるような時代が来るかもしれません。