仮想通貨ネムとリップルの今後

仮想通貨はすでに日常に浸透してきている

仮想通貨の認知度は時と共に確実に広がりを見せています。ビットコインの価格高騰に関してはテレビ、ラジオ、雑誌等の各種メディアに取り上げられ、日本の仮想通貨大手取引所、bitFlyer、Coincheck等のCMが放映されています。それに伴い、仮想通貨に興味を持つ人、新規に投資を行う人が増加傾向にあります。そして、仮想通貨の総種類は1,000種類を超えており、どの仮想通貨に投資したら良いのか分からないという方も多いでしょう。価値が上昇する、価値が下がるといった変化は仮想通貨の投資では日常茶飯事です。しかし、仮想通貨の価値の変動には様々な要因が含まれていることを知らなければ、仮想通貨の投資で利益を上げることは難しいでしょう。

仮想通貨NEMについて

仮想通貨NEMは2017年12月9日に一晩で20円台から一気に60円台まで価値が急激に上昇し、注目されました。NEMの価格高騰の要因は、NEMが中国のアプリであるWeChatとの連携が関係しています。WeChatは日本でいうとLINEに近いもので、ユーザー間同士のメッセージのやりとりを行えるアプリです。アプリが仮想通貨の価格に影響を及ぼすという結論に疑問を覚える方もいるのではないでしょうか。しかし、仮想通貨の価値は、プラスの要因次第でどこまでも変動し、その変動幅は予想できないものです。

機能としては、ネム(NEM)のアドレスとWeChatのIDを結びつけることで、ユーザー間同士でお金を送金する事が可能になりました。それほど使用されていないアプリであれば、仮想通貨に関して、大きな影響を与えることはありませんが、WeChatは中国の人口13億人の人々のほとんどが使用しているアプリです。その為、今回のNEMの高騰に関しては、WeChatとの連携に中国人が期待してNEMの爆買いを行った為、価値の上昇が起きたとされています。

また、WeChatとの連携の他に高騰した要因があり、韓国仮想通貨取引所coinroomへの上場確定が大きな引き金となったと見ていいでしょう。仮想通貨は取引所への上場が決定すると価値が向上する傾向があり、今回のNEMの高騰の背景には、中国人のほとんどが使用しているWeChatとの連携及びcoinroomへの上場が影響した事は間違いありません。
NEMには将来性があり、WeChatとの連携開始が2017年12月21日からである為、導入後の結果次第では価値の上昇が見込まれているだけでなく、2017年度中に100円を突破する可能性があります。NEMは2018年にカタパルトという大型アップデートを控えている為、カタパルトが実施され、仮想通貨としての機能が向上すれば、高騰する可能性は高く、大きな可能性を秘めている仮想通貨と言えるでしょう。

仮想通貨XRP(Ripple)について考察する

仮想通貨ネムとリップルの価値の変動、要因・将来性について考えるXRPは価値が変動しづらい仮想通貨として見られており、他の仮想通貨で大幅な価値の変動が起こった場合にもほとんど価値の変動が起きず、その為、投資の対象としては長期保有の方向けの通貨として見られていました。実際に、2017年の夏から12月初頭までは大きな値動きは皆無という状況でした。しかし、2017年12月12日~12月14日にかけて、価値が高騰、一気に20円台から過去最大値である100円まで推移しています。では、価値の変動が起きにくいと考えられていたXRPがどのような要因でここまでの価値高騰に結び付いたのでしょうか。大きな要因としては、日韓金融機関でブロックチェーン送金の実験が開始の発表がされたこと、Ripple社David Schwartz氏の大企業との提携の発言が要因となっています。

日韓金融機関でブロックチェーン送金の実験が開始の発表は、12月12日に行われ、その概要を簡単にかみ砕くと、三井住友銀行やりそな銀行などメガバンクを含めた国内37の金融機関が、米リップル社の技術を活用し韓国の大手銀行2行と15日から送金実験を開始したというものです。今回の実験では複数の参加者が取引履歴を共有、認証が可能であるブロックチェーン技術を活用し、成功すればコストを30%近く削減、即日で海外送金が可能です。また、今回はリップル社のブロックチェーン技術を活用するものの、最終的には仮想通貨XRPを活用予定であり、円やウォンを一度XRPに換えて送金すると、送金コストを現在よりも60%削減できるとの試算が既に出ています。日本側は商用化のためのシステム開発を既に終えており、実証実験は約1ヶ月半行われる予定となっています。XRPの将来性は日本の大手銀行を始め、世界各国で注目されていることが明確になり、価値の高騰に結び付いたと言えるでしょう。

XRPのもう一つの高騰要因は、Ripple社David Schwartz氏の発言です。発言だけで価値に影響を与えたということになりますが、David Schwartz氏はRipple社の重要人物です。David Schwartz氏はXRP CHATと呼ばれるリップル関連の情報掲示板で、大企業2社との提携する事を言及しました。大手2社の有力候補としては、Amazon・Uber・AirBnbという世界中に展開し、国際送金、決済に取り組んでいる企業の名前が挙げられています。XRPは、日韓金融機関でブロックチェーン送金の実験が開始の発表がされたこと、Ripple社David Schwartz氏の大企業との提携の発言があった事から将来性に期待して購入する方が増加した為、価値の高騰が起きたと見られています。

また、世界から注目されるXRPは、Ripple Labs, INCという会社が発行している通貨であり、ビットコインを代表とするブロックチェーンを利用した送金システムの事を指します。Rippleでは独自に開発されたシステムによって承認作業が行われる為、承認作業が非常に早く、ビットコインでは1つの取引に約10分かかっていましたが、Rippleでは数秒で行うことができます。

XRPの製作目的~ビットコインとの混同は危険~

XRPは、仮想通貨として価値を持つ事ではなく、世界の決済・送金分野で革命を起こす事を目的にしています。他の通貨と自由に交換できる両替機能があり、市場価格はドル、ユーロ、円、ビットコインなどに対して変動はしますが、このシステムを使用することで、主要通貨だけでなく新興通貨などの送金コストなどを下げることが可能です。つまり、通貨としてではなく、主に通貨間の仲介役として期待されているのがXRPであり、XRPの上限は1,000億枚であり、ネットワーク上で取引が行われるたびにXRPは減少するという特性があります。

XRPの将来性に関しては、現時点でも世界中で送金・決済手段としての利用を検討する動きが活発化しているだけではなく、世界的な大企業との提携が進むなど、XRPの価値については今後も向上する可能性が非常に高いと言えるでしょう。また、実証実験が成功する事で、XRPの信頼度が飛躍的に高まる事が予測されています。もし、そうなった場合にはXRPを利用した取引の増加が世界的に拡大し、XRPの減少量が増え、XRPの希少性が高まり、価値を上昇させていくでしょう。

NEM、XRPの2つは今後も価値の上昇の可能性

今回はNEM、XRPについて着目しました。この二つの仮想通貨は今後も価値の上昇が起こる可能性が大きく、投資家の注目を集めています。また、仮想通貨投資を検討、新規参入する人にとっては、1枚当たりの値段も現在も手軽に購入しやすい金額であるので、余剰資金で購入する通貨としてはおすすめと言えるでしょう。

しかし、仮想通貨の価値は変動が大きく、余剰資金だけでなく、生活資金も投資に回してしまうと、価値が大きく下落した場合、大きな損害をもたらすリスクがあります。この点は、仮想通貨投資を行う点で認識しておく必要があります。その点を踏まえながら投資を行う分には、仮想通貨市場は拡大を続けており、人々の認知度も向上している拡大市場ある為、投資を行い利益が出る可能性は十分にあります。その為、投資を検討している方は、まずは取引所へ加入し、少額の購入から始めるようにしましょう。購入する際には、現在の価値、将来性、今後の動向等についての情報を調べた上で購入する事をおすすめします。