一風変わった仮想通貨Augur(オーガー)とは

CoincapというサイトでAugur(オーガー)は時価総額ランキングでは46位、時価総額は400億円となっています。値動きも大きく去年1REP300円前後だったものが、今は1REP7,648円となっています。簡単に計算して、25倍といったところでしょうか。ちなみにREPというのはReputationの略で評判という意味です。

後程詳しく説明しますが、オーガーは、自分で賭場を開くことができてしまう、なんとも画期的なサービスのものなのです。例えば、先の衆議院選挙で希望の等は政権を取ることができるか?といったようなことを自分で作ることができてしまいます。しかし日本では賭博は法律上禁止なので、開いてはいけません。今回はオーガーとはどのようなものなのかといった基本的なことから、オーガーの特徴や2017年オーガーの値動きなどを説明していきます。

Augurとはどのようなものなのか

オーガーは2015年に公開されたもので、発行枚数も1,100万枚と決まっていて、2,100万枚のビットコインやZcashなどよりも少ないことになります。すでに1,100万枚あるので、マイニングなどの更新作業はありません。

オーガーはイーサリアムの作成者であるVitalic Buterin(ヴィタリック・ブリテン)氏がアドバイザーを務めているということでも知られています。オーガーは仮想通貨というよりはトークンと呼ばれるものにあたります。トークンというのはビットコインやイーサリアムをプラットフォームにした通貨のことで、オーガーはイーサリアムをプラットフォームに使用していることから、値動きもイーサリアムに引っ張られていくことが非常に多くなっています。ですので、オーガーはイーサリアムのスマートコントラクトを利用したサービスの一つとなっているのです。スマートコントラクトというのは、契約情報をブロックチェーン上に記録することのできる技術のことです。

オーガーは「分散型未来予測」というのを作りあげることが可能オーガーはイーサリアムのスマートコントラクトを利用した「分散型未来予測」というのを作りあげることができます。分散型、というのは、仲介者が必要ではない。という意味で、未来予測というのは、そのままギャンブル、賭け事を意味します。元々オーガーというのは、日本語で占い師という意味なので、「未来予測」という部分にかかっていることが分かりますね。

仲介者が必要ではない、というのはどのような事かといいますと、ギャンブル(競馬や競輪など、パチンコは法律上ギャンブルではありません)には胴元という、その場を仕切っている人がいます。そして胴元はほぼ100%といってもいいほど勝ちます。というより勝つように作られています。中には掛け金の一部が胴元の収入になっていたり、配当がゆがめられていたり、イカサマをしている胴元もいるでしょう。その代わり胴元は、様々な準備をしないといけません。オッズ(予想配当率)、掛け金預かり、分配金の清算などがあります。つまり、ギャンブルには余計なコストが掛かっている、そういうことになります。

しかしオーガーを使うことにより、仲介者(胴元)はいないのでユーザーの間でオッズお算出や掛け金預かりや分配金生産などをしてくれます。その結果としてREPが配られるということになっています。しかし問題が発生します。オーガーは本当に公平なのか? ということです。

分散型事実認定(レポーター)

ギャンブルをするにあたって最も重要なのが、先ほどの賭け事は正しかったのか? ということです。そこでオーガーは先ほどの賭け事に対して判断をするユーザーがいます。これをレポーターと呼びんでいます。レポーターたちはREPを保有している人たちで行われ、正しい結果を報告すれば報酬としてREPがもらえ、噓の結果を報告すればREPが減少するという仕組みです。そしてこの正しいか正しくないかを多数決でとることになっています。

ですが、みんながみんな正しいことを言うとは限らないと、考える人もいるでしょう。「群衆の叡智」という理論があります。これは一人の専門家の予測よりも大人数での予測のほうが正確であるという考えです。オーガーはこの「群衆の叡智」を利用することによって、正確な未来予測をすることをコンセプトに作られました。

オーガーが活躍できる分野は?

もちろんギャンブル関連もそうなのですが、オーガーは保険業界に革命を起こすのではないかといわれています。なぜならば、保険とギャンブルは非常に似ているからです。例えば日本は地震大国といわれ、地震保険というのもあります。地震保険に入っている人は、将来地震が来るだろう。だから地震保険に入っている、と考えることができます。

もし地震が来なかったら、保険を掛けた分だけ損をしますし、もし本当に地震が来たら保険会社から保険金が下ります(もちろん、地震はこないに越したことありません)この場合、保険会社が仲介者となっていますので、オーガーを使用することによって、胴元(保険会社)を通さずに保険をかけることができるのです。その他、株式やFXなどにもオーガーを使用できるのではないかと考えられているようです。

2017年オーガーのこれまでの価格推移と2018年の価格推移予想

冒頭で書いたように2017年にオーガーは大きく飛躍した年になりました。年間チャートを見てみると、イーサリアムとオーガーはほとんど同じなことが分かります。イーサリアムが6月に47,000円を記録したときに、オーガーは4,000円を記録しました。7月16日にイーサリアムが22,000円まで下落したときも、オーガーも2,200円まで下落しています。

その後はイーサリアムもオーガーも少しずつ値を上げていき、現在イーサリアムは一時10万円を超えたのをきっかけにオーガーもこれまでの最高値である4,000円を軽々と超え、現在8,000円に向かっている最中です。個人的には下がるということは考えていません。なぜならば、イーサリアムは今後メトロポリスという最後のバージョンアップが控えているからです。それに伴ってスマートコントラクトを使用しているオーガーも上昇していくのではないか、と推測することができます。

中長期的にみればオーガーは非常に期待の持てる仮想通貨に違いありません。しかし短期的にみると、大きく下落することも多々あるでしょう。オーガーだけではなく、ビットコインやアルトコイン全て含むのですが、おそらく年末にかけて大きく上がるのではないかと推測しています。しかし年明けが開けて2018年、今年の初頭仮想通貨が全て下落したように、大きく下落する可能性があるので注意してください。ただ基本的に、仮想通貨はあまり売買をせずに、しっかりと握力全開で握っていたほうが、将来的には大きな利益になる可能性が高いです。

オーガーを購入できる取引所

日本国内では、現在coincheckでしか買う事ができません。しかし海外の取引所ではかなり多くの取引所で買うことができます。日本はアルトコインの取り扱いが非常に少ないので、不満があれば登録するのも良いでしょう。以下日本語表示のできる取引所です。

●Poloniex
●kraken
●Binance

オーガーは、自分で賭け事を開くことができるという、他の仮想通貨にはない特徴を持っています。それに利用されるであろう、分野もすでに予測ができているというのも、他の仮想通貨とは少し違っているところでしょう。保険業界や株式市場などが実際にオーガーを使用するか否かは、予測するのは難しいですが、個人的には買いたい仮想通貨の一つだと考えています。