現在Lisk(リスク)は時価総額1,100億円、2,176円となっています。約1年前は15円ほどだったので、今年だけで150倍前後も上昇し特に11月から12月かけての上昇が特に凄まじく、わずか一ヵ月で5倍も上昇しました。詳しくは後述しますが、様々な要因が重なった結果今の価格になっているようです。
それに全ての仮想通貨全体が大きく上昇しているというのも、後押しをしているのは間違いありません。しかしこのようにすべて上がっているというのは、後々大きな下落がくることは間違いありません。ですがLiskという仮想通貨どのようなものなのか、そして今後どのような発展をしているのか、などといった中身の情報を知っていれば、大きな下落が来ても冷静に対処できるのではないかと考えます。
仮想通貨「Lisk」とは
Liskは仮想通貨の名称ではなく、プラットフォームの名前がLiskで、通貨名LSKとなっています。2016年ドイツのMax Kordek氏とOliver Beddow氏が開発し、2016年5月上場した仮想通貨です。2016年2~3月にICO(initial Coin Offering)としてLiskを発表しました。イーサリアムと同様の技術であるスマートコントラクトを使用しているということ、詳しくは後程説明しますが、サイドチェーンという技術が評価され14000BCを調達したことで話題になりました。スマートコントラクトというのは、日本語では賢い契約と訳され、ブロックチェーン上に契約を残すことができるという技術です。
Liskの特徴
Liskの特徴は以下の4つです。
●発行枚数に上限がない。
Liskはインフレ通貨ともいわれ、毎年少しずつLSK発行量が増えることになっています。発行量に上限はありませんが、15年目でインフレ率が1.74%になるようにされています。ビットコインでいうマイニングもLiskの場合はフォージング(鋳造)という呼び方をします。
●プログラム言語にJavaScript
Liskは日常プログラマーなどが使用しているJavaScriptを使用しています。このことは非常に大きく多くの仮想通貨は専門のプログラム言語を使用しているため、非常に難易度が高くなっています。その代わりLiskの多くが習得しているとされているJavaScriptなので、技術者による参入がし易いという特徴をもっています。
●サイドチェーンを使用
Liskの大きな特徴の一つが再度チェーンの使用です。例えばビットコインやイーサリアムなどは、メインのブロックチェーン上にコードを書いていきます。これによって、ハッキングやバグが発生してしまうとハードフォークという手段をとらないといけなくなってしまいます。
Liskのサイドチェーンというのは、メインのチェーンだけではなく、もう一本チェーンがあります。サイドのチェーンにコードを書いていくことで、ハッキングやバグが仮にサイドチェーンで発見されたとしても、メインのチェーンではないので大きなダメージとならないことになっています。さらに、合計2本のチェーンを使用しているので、一本のチェーンに比べて上昇処理能力が速いことは言うまでもありません。
しかしこのサイドチェーンにもデメリットがあり、メインチェーンの他にサイドチェーンでの承認者を用意しないといけないということです。このことによって、開発者の負担が大きくなりセキュリティが甘くなる恐れがあります。
●DAppsの開発が可能
DApps(ディーアップス)というのは、分散管理・保存されるオープンなアプリケーションのことをいいます。もう少し詳しく言いますと、中央に管理者のいない、アプリケーションです。今スマホに入っているアプリケーションのほとんどは、DAppsとは真逆の管理者のいるもアプリケーションのはずです。
仮にゲームで例えてみましょう。ゲーム内で何か事件が起こったときは、その管理者(ゲームの管理を任せられている企業)が対処しないといけません。ですが逆にいえば管理者権限で好き勝手できてしまうということも考えられます。仮想通貨いえば、ビットコインやライトコインなどがDAppsになり、イーサリアムなどが、DAppsではない、と区別することができます。
Liskが急騰した理由
●Lisk core1.0リリース
11月22日に行われたベルリンミートアップの際に発表されるのではないかといわれていた、Lisk core1.0リリースが12月にリリースをされたことです。Lisk core1.0というのは、サイドチェーンの強化とLisk自体の大規模化を実現するもので、Liskをアップデートするものです。
●リブランドによる期待。
リブラントというのは、命名の変更を意味します。DarkcoinがDASHになったように、イメージの一新の効果があります。リスクという名前がやはり良くないと思ったのかもしれません。
●SDKの配布。
SDKとはSoftware Development Kitの略でソフトウェア開発に使うツールを意味します。
SDKを配布することで、今以上に多くの技術者がLiskに携わるきっかけになりますし、それ以上に、Liskがより良くなることが予測できるからです。
リスクの価格推移と2018年初頭Liskの価格推移予測
冒頭でも書いたようにLiskは今年の11月くらいから大きくジャンプアップしました。それまでは、年足チャートを見てみると他のビットコインやアルトコインと違い、なだらかな直線のほうが多いように見えます。途中マイクロソフトとパートナーシップ提携の発表やインド市場への上場が決定などありました。それでも、何度か上がったり下がったりしていましたが、ほぼ無風状態で注目すらされていない、そんな状態でした。しかし前述したように、Lisk core1.0などの要因が重なったこともあって、Liskは現在も大きく値を上げている最中です。
Coincheckで売られているアルトコインを見てみるとほぼ全てのアルトコインが今現在、上昇を示しています。おそらく、先日から流れ始めたCMのおかげもあるのでしょう。ですが、上がっている最中、水をかけてしまうようで申し訳ありませんが、株の格言に「山高ければ谷深し」という格言があります。つまり上昇幅が大きければ大きいほど、落ちるスピードも速いということです。仮想通貨自体、ある程度の下落は仕方のないことなのです。下落率でいえば最高値から約30~40%は下がるものだと考えておいてください。なので、上がり過ぎているな。と思ったらグッとこらえて値動きをしっかりとみることが必要なのではないです。
決して高値で買うということをしないように心掛けてください。どうしても買いたいと思ったとしても、大きく上がったものは必ず下がるものなので、大きく下落したときに、買うというのがベストです。ただ、高値を掴んでしまったとしても、Liskは非常に将来性のある仮想通貨なので、すぐに売らないで、じっくり持っておくという選択肢もあります。個人的にはしっかりと売らずに持っていた方が後々大きなリターンとなってくるだろうと考えています。
リスクを購入できる取引所の紹介
現在日本国内でLiskを購入できるのは、残念ながらcoincheckしかありません。海外ではPoloniexやBittrexなどがあります。しかし2018年日本国内の取引所でも、もう少しアルトコインを増やすでしょうから、例えばbitFlyerなどがLiskを取り扱うという可能性も全くないわけではありません。
オランダのある男性は家や車を売ってビットコインにつぎ込んだ、という話をニュースでみました。正直かなり危険です。現段階では仮想通貨は投資というより投機に近いので、余剰資金で買う。ということにつきます。貯金を切り崩しや、生活費を削って仮想通貨を買うということは、自分の判断を誤らせるきっかけになってしまうからです。