カレンシータイプ
カレンシーとは通貨という意味で、マイニングをする仮想通貨になります。発行者がいなく、PCによる採掘により供給量が増え、供給量は上限があり人間が変更することができないという特徴があります。代表的な仮想通貨のカレンシータイプは以下のようなものがあります。
●ビットコイン(Bitcoin)
●イーサリアム(Ethereum)
●リップル(Ripple)
●ビットシェアーズ(BitShares)
●ライトコイン(Litecoin)
●モナーコイン(Monacoin)
また、イーサリアムやリップル、ビットシェアーズは「ビットコイン2.0」、ライトコインやモナーコインは「アルトコイン」とも分けられます。
カレンシータイプが購入できる仮想通貨取引所には、bitFlyer(ビットフライヤー)、coincheck(コインチェック)があり、特徴は以下のようになります。
bitFlyer(ビットフライヤー)
日本初のビットコイン取引所として2014年からサービス提供をしていて、取引量も日本最大級で、豊富な資金力を背景にサービスやセキュリティを高めています。
取扱通貨:ビットコイン、イーサリアム、ライトコイン
取引手数料:0.01~0.15%
販売・買取単位:0.00000001BTC (=1satoshi)
証拠金取引レバレッジ:最大15倍
coincheck(コインチェック)
2014年に設立した仮想通貨取引所で、ビットコイン以外にもイーサリアム、ライトコイン、リップル、NEM、DASHなど豊富な仮想通貨の取引ができます。ビットコイン決済システムのcoincheck Paymentは圧倒的なシェアを占めています。
取扱通貨:ビットコイン、イーサリアム、ライトコイン、リップルなど計13種類
取引手数料:0%
販売・買取単位:0.005BTC
証拠金取引レバレッジ:最大5倍
アセットタイプ
アセットとは金融資産という意味で、「株式」と同等のイメージです。株式は株式を発行する会社の将来性やビジネスモデルに業績、配当や株主優待制度を考えて投資を行います。その基本的な仕組みをもつのがアセットタイプのクリプトになり、”ビジネスモデルそのものが発行する株式”といった位置づけになり、アイデアや試運転の段階でトークン(Token)などと呼ばれるクリプトを発行し、それらを購入してもらうことで資金を集めるタイプのクラウドファンディングというものもあります。代表的な仮想通貨のアセットタイプは以下のようなものがあります。
ディジックスダオ(DigixDAO)
メイドセーフコイン(MaidSafeCoin)
シナリオ(Synereo)
ストレージコインX(Storjcoin X)
ビットクリスタルズ(Bitcrystals)
オービッツ(Obits)
他
アセット系の仮想通貨は、何らかの機能を持つ、ブロックチェーンを用いたサービスと結び付いていて、それぞれのサービスは、サービスを開始するときに支援者から寄付を募り、寄付をしてくれた人に対して、そのサービス独自のトークンを付与します。サービスのトークンが仮想通貨の取引所に上場されると、トークンに値段がつきます。自分が寄付をしたサービスが評判になれば、トークンは値上がりし、寄付をした人は利益を得ることができます。
この流れは、株式のIPOやクラウドファンディングの取引の仕組みと似ています。しかし、IPOやクラウドファンディングと異なる点がいくつかあります。トークンの取引は法定通貨ではなく仮想通貨で行われるため、国の縛りがなく、インターネットがあればどこでもトークンの取引に参加することができ、外貨為替手数料などはかかりません。また、トークンは別の仮想通貨と交換することができます。株式なら日本円や米ドルなどの法定通貨を使って売却できますが、アセットの取引に用いられる仮想通貨のトークンはビットコインやイーサリアムをはじめとしたさまざまなコインと交換可能で、ビットコインと交換した後で国内の取引所を通じて日本円に換えることもできます。
仮想通貨を使ったICO
通常、株式会社では、株式を投資家に買ってもらい、資金調達を行いますが、「仮想通貨」を使った資金調達としてICO取引が注目されています。ICOは株式を市場に上場して資金を集める、IPO(新規株式公開)と似た名称となっています。ICOでは、新しく店を立ち上げたいという企業が資金を集めようと、インターネット上で、トークン」とも呼ばれる)を発行して売り出し、トークンを持っている人は、店の商品を期間に関係なく割り引くという条件をつけます。ICOでは、トークンを買う時に利用するのは、円やドルなどの通貨ではなく、ビットコインなどの仮想通貨になります。
このICOは、資金調達を行う側としては、株式の上場と比べて手軽であり、インターネット上の仮想通貨を利用するため、世界中から幅広く資金を集めることができます。投資する側としては「トークン」の値上がりを期待して、購入します。ICOで発行されたトークンは、インターネット上の取引所を通じて売買ができるため、常に投資家の期待を集めています。ただし、投資する側から見た場合、ICOのトークンにはリスクがあるといえます。株式市場の場合は、株主は会社のオーナーであるため、株主総会で会社経営者にもの申すことができ、インサイダー取引で損失を出さないように国の機関が監視するなど、株主の権利は厳格に守られていますが、ICOにはまだ、そのような体制ができていません。今後、ICOを拡大していくには、株式市場のように、投資家を守る体制が必要とされるでしょう。
ZAIFとトークン購入方法
トークンが取引されている一番大きい取引所はZaifです。zaifでは、トークンを円またはBTCで売買することが可能で、日本でトークンを取り扱っているのはZaifだけです。Zaifを運営しているのは『テックビューロ』という企業です。テックビューロの売りにしているのは、NEMのチームを引き抜いて作ったをNEMベースの独自のブロックチェーン技術です。テックビューロは、この技術を生かして企業が簡単かつ低コストで自分の仮想通貨(トークン)を作成することのできる『mijin』という製品を作ろうとしています。自分のところのブロックチェーン技術を生かしたトークンを作る機械(MIJIN)を売って、取引所でもトークンを試験的においています。そして、この中で注目なのがXCPとZaifというトークンです。
Zaifトークン
Zaifトークンとは、名前から分かるようにZaifが発行していて、XEMのブロックチェーンを使って作られた仮想通貨(トークン)です。価格は今のところ1Zaif=0.2~0.3円になっています。
XCPトークン
Counter Party社が発行しているビットコインのブロックチェーンを使って作られた仮想通貨(トークン)です。
ZAIFの特徴は以下のようになります。2014年に設立された取引所で、取引手数料がマイナス0.01%に設定されていて、取引を行うことで逆に手数料をもらえます。ビットコイン以外にモナーコインの取引ができる点も魅力であるといえます。
取扱通貨:ビットコイン、モナーコイン、NEM、取引手数料:マイナス0.01%、販売・買取単位:0.0001BTC、証拠金取引レバレッジ:最大25倍(信用取引は7.77倍)
2段階認証アプリの画面に表示された6桁の数字がトークンになり、この数字を、Zaifのログイン時や暗号通貨出金時などに入力します。
個人でのトークン
トークンは個人で作ることもできます。個人が株式会社のように「自分の価値」を発行・交換できる新サービス「VALU」(バリュー)が話題を集め、著名人の“時価総額”が短期間で高騰するなど、バブルのような様相を呈している。運営元は、売り出し可能数や取引回数を制限するなど、投機的な動きへの対策を打ち出している。
引用元:http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1706/08/news105.html
カレンシータイプとアセットタイプに決定的な違いはありません。カレンシータイプの売買できる取引所は多いですが、アセットタイプは少なく、アセットタイプの流通をこれから拡大させるには、株式市場のような仕組みが必要になるでしょう。