個人の価値を仮想通貨で売買するサービス

もはや仮想通貨は投資や支払いだけにとどまりません

仮想通貨はインターネット上で使われるバーチャルな貨幣でしたが、実店舗で実際の貨幣の代わりとして支払いが出来る店舗が増えてきました。しかし近年支払いに留まらず、仮想通貨を利用して個人の価値を売買できる新しい取り組みが始まっています。

2017年5月31日、自分の価値を模擬の株式にして発行し、ビットコインでその模擬の株式を売買出来るサービスが始まりました。このサービスは株式会社VALUが提供するVALUのベータ版になり、既に堀江貴文氏などの有名人が始めています。

自分の価値を仮想通貨で「売買」するサービス

VALUを利用するにはFacebookに登録していればFacebookとの連携が必要となりますが、フォロワー数が少ないとTwitterやInstagramでの連携を行なって、トータルのフォロワー数が基準を越えることで時価総額が算出されて、模擬の株式を発行することが出来るようになります。模擬の株式はビットコインで購入して、行なっている事業や個人の魅力など、将来性を感じた個人の株主になることが出来ますし、模擬の株式を発行している人は、株主に対して様々な優待を行なうことが出来ます。

ただ実際にビットコインを購入するには、ビットコインの取引所のウォレットを介して行わなければならないので、ビットコインの取引所への登録を別に行っている必要があるので、ビットコインの取引を行っていない人にとっては少し手間がかかってしまいます。そしてビットコインを購入するとVALUへビットコインを送金することで、買いたい個人を探してその個人の模擬の株式を購入することが可能となります。

AKBグループが提供する仮想通貨

次に個人の価値をアプリ内の仮想通貨で売買するサービスを提供しているのが、アイドルグループのAKBグループになります。2017年1月21日にAKBグループはAiKaBu公式アイドル株式市場(アイカブ)のアプリを発表し、アプリの配信を行なっています。AiKaBuでは例えば指原莉乃の場合、㈱指原消火隊というようにアイドル一人一人が会社のイメージとなり、一人のAKBメンバーの株式をチェックして仮想通貨になるエールかダイヤで売買することが出来ます。仮想通貨になるエールは株式の売買で得られたり、ログインや配当などで受け取ったりすることが出来ますし、ダイヤは直接購入することで受けとることが出来ます。そして売買することで資産が増えると、株主総会に出席することも可能となります。

AiKaBuを利用するには、アプリをダウンロードして自分のトレーダー名と押しメンを入力します。そして売買のやり方は実際の株式と同じで成行と指値で売買を行なうことが出来ます。
現在AKB48とSKE48が上場していますが、8月1日にはNMB48が上場しましたし、これからも新規に上場するグループがあると思われますが、新規に上場する場合も実際の株式の上場と同じように、ブックビルディングが行われて公開価格が決定し、希望者から抽選して株式が割り当てられていきます。AiKaBuは始まったばかりのサービスになるので、今後ファンだけが楽しむアプリになるのか、それとも実際の株式投資のような投資対象になるのかはまだ不明ではありますが、仮想通貨の新しい活用法のひとつとして、方向を示しているということは出来ます。