ビットコインが暴落したのか物理的な原因とは
2017年12月に入り240万円を越えたビットコインですが、その後に急落が始まりクリスマスを控えた22日の夜間には140万円台にまで下落してしまい、特に22日は1日で40万円ほどの急激な下落になってしまいました。このような大幅な値幅を伴った急落は、株式などの相場であれば1日に変動する値幅が決まっているだけに起きることはないのですが、仮想通貨の取引には株式取引のようなS高やS安がないために、物理的に行くところまでいってしまい易い傾向があり、そのことが今回の暴落の原因の1つとして上げることが出来ます。
ただビットフライヤーでは10分間で20%の変動が起きた場合はサーキットブレーカーが発動されて取引が一時的に停止されることがありますが、今回の暴落時にはサーキットブレーカーが発動されるところまでには至らなかったと推測することが出来ます。そしてその一方ビットコインの特徴として送金や取引の確定までに時間がかかってしまうために、暴落によって増えた取引量を処理する時間がかかりその結果サーバーに多大な負荷をかけるようになってしまい、その処理されないことが売却したい人の不安を更に高めいき、一種のパニック状態を生んでしまって雪崩現象が起きてしまったことも物理的な原因の1つと指摘することが出来ます。
ビットコインが暴落した心理的な原因には靴磨き少年の逸話あり
1929年頃アメリカでは株取引の大ブームに見舞われていましたが、そのような中で靴磨き少年がこの株を買うと大儲け出来るということを語りました。そしてこの話しを聞いて、株取引を行っていない靴磨き少年が上がる株の話しをすることに異常を感じて所持していた株を全て売却したのですが、その後に大暴落が発生しました。
この話が実話であるか作り話であるかは別にして株式取引を行っている人には語り継がれている逸話となり、株式相場の天井を知る指針として今まで株取引に興味を持っていない人が株の話しをすると天井を打つという人も出てくるようになり、株価が下落する心理的な側面として意識されてきました。
そのような中で年初10万円程であったビットコインは、テレビのCM効果なども手伝った今まで株式取引などを行ったこともなくビットコインのことをよく知らない人達が、必ず上がると信じて購入していくようになって急騰し240万円を越えるまでになりました。その結果株式取引を行ってビットコインも取引している人達にとってこの現象は靴磨き少年のエピソードを思い出させる現象となり、ビットコインが天井を打ったという心理的な働きと年末でもあるために利益を確定しようとする動きが起きてきたものと推定することが出来ます。
そしてその利益を確定する売りだけでなく、Twitterなどから流されていく噂や送金などの取引が遅延する取引所の物理的な原因などによって売りが膨らんで、心理的に売らなければならない状況を生んでいったものということが出来ます。
Twitterで流れたらハッキング情報で狼狽売り
ビットコインが暴落した3つ目の原因は、Twitterを利用している人達から流されてくる情報が狼狽売りを誘ってしまったことも挙げられます。
例えばウクライナにあるLiqui取引所でハッキングされて60000BTCが盗まれ、そのビットコインが市場で売却されるという噂がTwitter上で流されていきました。実際に第三者のビットコインを盗難したグループがウクライナの通貨に交換するために仮想通貨情報サイトForkLogを利用したということでウクライナ当局が家宅捜索を行った事実はありましたが、Liquiからビットコインが盗まれたという事実は分かっていません。ただその前に韓国にある仮想通貨取引所であるユービットがハッキング攻撃を受けた後に破産申請をしているため、ハッキングにナイーブになっていた心理にウクライナにある取引所がハッキングされたことが大きく影響したといえます。
そして一方仮想通貨取引に関してTwitterで発信している仮想通貨のトレーダーがビットコインを売却したという情報が、更にビットコインを買っていくことを躊躇させる要因になったとも推定することができ、これらによってビットコインの暴落が加速されていったといえます。