1,000種類以上あるといわれるアルトコインの中でも最近注目が集まっているTRON(トロン)。CEOがツイッターで日本の取引所に上場する、と発表してから日本でも期待度が高まっています。中国の仮想通貨取引所Binance(バイナンス)でのICOでは30秒で完売したことで話題になったTRONは、ビットコインの暴落でざわついている日本の仮想通貨の世界にも明るい話題をもたらしてくれるのでしょうか?

トロン(TRON)の概要

トロン(TRX)CEOが日本上陸宣言!中国発の仮想通貨トロンTRONは、ビットコインなどの支払い・決済手段を目的としたものではなく、エンターテインメントのデジタルコンテンツをブロックチェーンで配信、
ブロックチェーン上に契約の機能を持つスマートコントラクトでデジタルコンテンツを配信するプラットフォームの構築を目的とした分散型プロトコルです。

App StoreやGoogle Playなどの集権型プラットフォーム事業者を使うと配信者にはチャネル料金を支払う必要がありましたが、TRONを使うことで仲介マージンが必要なくなるのでアーティストなど発信者は利益率がアップし、利用者はより安くコンテンツが楽しめるようになります。

TRONは2017年8月に公開、9月に取引が開始されました。通貨単位はTRXです。発行数量は1,000憶TRX。時価総額はおよそ5,900億円で1月上旬にはトップテン内にランキングされていましたが、1月下旬現在では14位あたりになっています。

創業者であるJustin Sun(ジャスティン・サン)氏はTRONを開発した非営利団体のトロン財団のCEOをつとめる28歳の若き青年実業家として知られる人物です。利用者が1,000万人いるといわれる中国の音楽アプリ「Peiwo」のCEOでもあります。TRONを運営する「TRON財団」はシンガポール企業規制庁(ACRA)の承認済みで、シンガポール会社法により監視を受けており、独立した理事会によって運営されている団体です。

北京大学卒業後はリップルの中国代表だったこともあるジャスティン・サン氏は26歳のときフォーブス・アジアで「30才未満の注目される30人」の1人に選ばれ、中国
一の資産であるアリババ(阿里巴巴)(のジャック・マー会長に続く存在として「次のジャック・マー」とも称される人物です。

CEOの人脈で好材料は多い

Binance上場時に即完売で好スタートをきったTRONのCEOジャスティン・サンはツイッターでいくつかの大きなニュースを発表しています。2017年12月19日のツイッターではすでに発行済みであるTRXのおよそ35%に当たる342億TRXの2020年1月までのロックアップが完了したことを報告。このニュースでTRXは高騰しました。

2017年12月24日には「日本の仮想通貨取引所に上場するために金融庁に申請書を提出、承認されれば複数の取引所にTRONを上場させる」と発表。2017年10月にモナコインがビットフライヤーに上場した時のような価格の高騰を期待させる発言となりました。同じく24日に中国の取引所OKExに上場したことで価格が高騰しています。

1月2日に「ナスダック上場企業と提携する可能性がある」とツイッターで発言後にはTRONは最高価格を更新、取引量が10億ドルを超えました。1月13日には「1億人の利用者がいる巨大企業」との提携の可能性を語っています。1月19日には以前から予告されていたPeiwoとTRONの統合が完了したことが発表されていました。

世界的に有名な人々がTRONに投資していることを知らせるニュースもたびたび流され、TRONへの期待度を高める結果となっています。2017年12月26日にはアンチウィルスソフトウェアの企業McAfee社の創業者、ジョン・マカフィー氏がすすめるコインをツイートする「マカフィー砲」でTRON推しのつぶやきをしました。他にも世界最大のマイニング企業ビットメイン社CEOのジハン・ウー氏、エンジェル投資家のシュエ・マンズ氏なども投資しているといわれています。

またジャスティン・サン氏は中国のAmazon といわれるアリババ社とのつながりの深い人物としても知られています。試験に合格して ジャック・マー氏の講義を受けたことがあり、「アリババ人脈」で中国の配車アプリ「クアイディ」や自転車シェアリングの「oBike」
の創業者がTRONの運営チームに関わっていて、oBikeは2018年にTRONを利用したトークン「oCoins」の発売をすでに予定しています。いずれアリババとも提携するのではないかとも見られており、提携が実現すればTRONの価格を上げる大きな要因になるでしょう。

TRONに不安要素はある?

トロンは今後の爆上げを期待できるのか?マーケティング上手なCEOジャスティン・サン氏のやり手ぶりに好感・期待を持つ人も多く、2017年の年末から年明けにかけて30倍もの価格の高騰がみられるなど、順調な上場を果たしたTRONでしたが、不安材料がないわけではありません。

まず問題視された点は、TRONがホワイトペーパーで発表しているロードマップの内容がすべてが完了するのは10年後ということで、本当に計画が実行されるのか?という不安です。現在、実装されるに至っているものがないということで、計画は実は中身がないものではないのか?という疑問を持つ人が出てきたのです。

その後TRONのホワイトペーパーについて驚きのニュースが流れ、高騰した価格を下げる原因ともなりました。ニュースとは、TRONのホワイトペーパーが他の仮想通貨のものを寄せ集めて作られているというもので、Litecoin(LTC)の関係者が1月8日にツイートしました。

それに対してジャスティン・サン氏は中国語を英語に訳す手間を省きたかった、引用であるという表記が漏れてしまったと述べてコピペであることを否定しないコメントを返したのです。ホワイトペーパーはコインの信頼性にかかわるものなので、TRONにとってはちょっと痛い汚点となってしまいました。大手企業との提携や計画の進捗などで、今後の巻き返しとなるような良いニュースが出て来るのを期待したいところです。

TRONの今後と購入方法は?

上場当初から見れば価格も上がってはいるもののTRONはまだまだ伸びしろのあるコインといえるのではないでしょうか。注目度もかなり高まっているので、当分、高騰などのチャンスが多そうなコインです。日本の仮想通貨取引所に上場決定して日本人が買いやすくなったり、大手企業との提携が正式に決定したりというグッドニュースが出てくれば、高騰の機会があるコインとして注目コインのリストに入れておいてはいかがでしょうか。

ホワイトリストに疑惑が出たものの、ジャスティン自身が運営するアプリやアリババ関連の会社との提携は進んでいるのは確実のようです。中国の多くの人に利用されるとなればやはりTRONへの期待はかなりのものになりそうです。

今後もさまざまなニュースによる高騰が見込まれそうなので、ジャスティン・サン氏のグッドニュースのツイートや仮想通貨のニュースをキャッチして高騰のチャンスを逃さないようにしたいですね。

日本の仮想通貨取引所で購入できるようになるまでは、TRONの購入は中国の仮想通貨取引所、Binance(バイナンス)で可能です。日本語対応も始まったので心強いですね。一時期、申し込みが殺到して受付を停止したこともあるので、日本の取引所に上場前にTRONを仕込みたい場合は早めに申し込んだほうがいいでしょう。購入の際はコインチェックなど日本の仮想通貨取引所から仮想通貨を入金することになります。

登録は無料で、メールアドレスとパスワードだけの簡単登録です。取引高も世界一となったようです。取引手数料は0.1%と安いのも魅力ですね。取扱通貨が100種類以上あるので、日本で話題になる前のコインもいろいろ購入できますよ!