2018年は、いよいよビットコインやアルトコインを日本円などと自由に両替できる、記念すべき1年になるかもしれません。現在、仮想通貨を日本円などに換金する場合、実際に日本円として出金できるタイミングは、銀行の営業時間や営業日に大きく左右されてしまいます。それが、2018年には24時間365日、あなたの好きなタイミングで出金できるようになるのです。そんな期待の自動両替システムについて、いろいろな視点から詳しく調査しました。

仮想通貨自動両替機の登場

日本円と外貨や仮想通貨を自動で両替持っている仮想通貨がいつでも日本円に替えられる。そんな夢を叶えてくれる仮想通貨自動両替機が2017年12月15日、ガイアエクスチェンジという会社から発表されました。実際に取り扱われ始めるのは2018年3月10日なので、しばらく先の話にはなりますが、ビットコインやアルトコインと日本円の両替が時間を問わずできる未来に、早くも胸が躍っているんじゃないでしょうか?

現在、投資家たちは自分の資金にアクセスすることすら難しいことがあったり、いざ両替しようとしても銀行の営業時間にしか出金できなかったりして、現状のシステムには大きな不満を抱いています。さらに中国では2017年10月31日をもって、国内で取引所を介したビットコインから人民元への交換を禁止するなど様々な規制がかけられたため、なんとかして両替する方法を探す投資家で溢れかえっています。

このような取引所に対する規制は他人事でなく、急速に広がり始めた仮想通貨がドルや中国元など、国のお金の価値を脅かすなどしないよう、各国で対策がとられ始めているのです。日本でもいつか、現存する取引所の閉鎖を迫られる可能性はあります。

これら様々な理由で、ビットコインやアルトコインを満足に両替できない投資家のニーズを満たし、不満点を解消するために開発されたのが、今回の仮想通貨自動両替機なのです。これさえあれば、取引所も銀行も介さず即座に両替ができるため、上に挙げた問題点は全く関係がなくなります。

仮想通貨自動両替機に対応している通貨と設置場所

そんな自動両替機は、なんと最初からビットコインと7種類のアルトコイン、12種類の外貨を日本円として出金できるように開発されています。詳しいラインナップとしては、ビットコイン・ライトコイン・リップル・モネロ・イーサリアム・オーガー・リスク・ダッシュコインに対応。外貨では、米ドル・台湾ドル・香港ドル・シンガポールドル・豪ドル・ユーロ・人民元・ウォン・ポンド・バーツ・リンギット・ルピアが日本円に両替可能です。

続いて、その自動両替機が設置される予定の場所ですが、ハウステンボスや東急ハンズにお土産の店など、主に外国人が利用しやすいところが候補になっています。外国人にとって日本での買い物を便利に、ということでしょうが、日本人の観光客などにとっても、出先で保有している仮想通貨を日本円にできれば便利だと思いますし、むしろそれが目玉の機能とも言えますので、日本人が使いやすい場所に設置してほしいものです。

また、ガイアエクスチェンジによって既に設置されている外貨両替機が、北は札幌から南は那覇まで全国に広がっているため、仮想通貨自動両替機も全国的に設置されるのは間違いないでしょう。もしくは、既に設置されている外貨両替機からこの仮想通貨自動両替機へ、置き換えるなどして普及させる、という話も上がっています。

いずれにせよ、2018年3月10日の取り扱い開始から、徐々にこの自動両替機の台数は増えていくことでしょう。今は銀行の営業時間をうかがって行わなければならない両替が、両替したいと思った時にその場でできる、コンビニATMを利用するような便利さが生まれているのかもしれませんね。

仮想通貨自動両替機の使い方

仮想通貨がより身近になる期待の自動両替機システムを調査そんな仮想通貨自動両替機は、使い方が非常に簡単なのも有り難いところです。まず、日本円に両替したい外貨かビットコイン、もしくはアルトコインを選択し、画面に表示されたQRコードをスマートフォンで読み取ります。次に、いくら日本円が欲しいかを入力し、その金額に対応する分のコインを送金すれば、もう両替機から日本円が出てくるのです。手数料もその場で差し引いてくれます。さらに、10万円以下の引き出しであれば本人認証も必要ないので、まさにその場で一瞬にして両替できてしまうわけです。

また、両替して出金する際には注意が必要になります。ビットコインやアルトコイン、外貨にはそれぞれレートが設定されていますから、ただ両替するのではなく今どれを両替するのが得なのかを考えなければならないのです。レートは両替機の画面に表示されるので、よく確認するようにしましょう。

ちなみに、ガイアエクスチェンジの自動両替機では、端数も含めての全額出金にも対応予定です。例えば、0.65ビットコインといった中途半端な額でも余さず両替することができます。一方、その時のレートで両替した結果として日本円に端数が出る場合、つまり0.5円などの結果が出てしまったら切り捨てられるのか、はたまた別の方法で上手く折り合いをつけているのかは追加情報待ちですね。

仮想通貨自動両替機に搭載予定の拡張機能

ビットコインやアルトコイン、外貨を日本円に両替するだけでなく、これには拡張機能として、フリーWi-Fiの搭載やAPIの繋ぎ込みもサポートされます。特にAPIが豊富になれば、全国に設置されるこの両替機がコインの両替だけでなく、管理全般に使える仮想通貨用ATMのような機械となれるポテンシャルを秘めています。

まずフリーWi-Fiは一部のお店にも用いられているように、自動両替機そのものがWi-Fiスポットとして機能するということでしょう。とはいえ、フリーWi-Fiを利用すること自体がセキュリティ的に良くないので、搭載されても使うべきではないと思いますが。

もう1つのAPI繋ぎ込みは、どのようなAPIを利用できるようにするかが明言されていないので詳細は不明ですが、例えば取引履歴などのチェックが両替機で可能になるなど、何らかの機能拡張ができるというものです。しかも、利用するAPIは両替機ごとにカスタマイズして変えられるため、設置場所のニーズに合った機能をピンポイントで追加できるのです。

仮想通貨自動両替機はあくまで仮想通貨が普及するまでの繋ぎか

自分が所持するコインへのアクセススピード・時間帯によってはすぐに出金できないなど、仮想通貨にこれまで投資家が抱いてきた不満点を解消する自動両替機。まさに夢のようなデバイスとなることは間違いありませんが、あくまで仮想通貨が完全に普及するまでの繋ぎという声も聞かれます。

そもそも、ビットコインやアルトコインを使う人々にとって最終的な理想は、世の中で行われる全ての決済を仮想通貨で行うことであり、これを満たすために日本円へ変換する両替機などは必要とされていません。しかし、殆どのお店で仮想通貨を実際に決済に使えないという現実があります。支払いは日本円などの国のお金を使うからこそ、両替のニーズが高まっているだけなのです。自動両替機は使うと手数料を取られてしまうので、両替機が出てもなるべく使いたくない、という人もいます。

ただ、自動両替機が仮想通貨の流通をより活発にさせる可能性はあります。たとえ手数料を取られても、仮想通貨を即座に日本円へ両替できるとなれば、利用する人は間違いなく多いでしょう。仮想通貨が便利になるのは確実ですし、流通はさらに加速していくと考えられます