ビットコインキャッシュの処理速度を向上させるためSegwitを実装するかどうかで対立
ビットコインはビットコイン取引所での取引だけではなく一般店舗などでの決済などに使用されるようになり、その結果処理速度に問題が出てくるようになったために取引の承認に遅延が発生するようになりました。そこでその遅延を解消するためにビットコインコア派と呼ばれるビットコインの元々の設計図を守りながら使い易いルールを構築するUASF を行なおうとしている人達によってSegwitというソフトの実装が検討されていましたが、有利な立場でマイニングを行なうことが出来るASICBoostはSegwitに対応していないため、中国にあるマイニングを行なうグループが反対していました。その結果中国にあるマイニンググループはビットコインをコピーして分岐させるUAHFを唱えて対抗していました。
このようにビットコインの処理速度による問題の解決方法について、ビットコインコア派と中国にあるマイニンググループとの対立が発生していましたが、この対立を解消するために2017年5月にニューヨークにてビットコインの処理速度を向上させるための話し合いが行なわれ、その結果ブロックサイズを2倍にするSegwit2xという合意案で纏まりました。しかしこの合意に反して2017年8月1日に中国にあるマイニンググループの主導によってビットコインをコピーすることによってビットコインキャッシュが誕生しました。
ビットコインキャッシュの特徴と高騰した原因について
新しく誕生したビットコインキャッシュの特徴はビットコインの場合1Mあったブロックサイズが8Mになったことで処理速度が上がり、取引のセキュリティーやハッカーからの攻撃にも強くなりました。そして2017年8月1時点で所有しているビットコインの枚数分ビットコインキャッシュを自動的に得ることが出来たことも特徴のひとつになります。このような特徴を持つビットコインキャッシュですが、誕生後はまだマイニングを行ない難い状態であったために、新しいブロックの生成が出来なくなったことで送金や出金の取引を行なうことが出来ませんでした。その結果ビットコインキャッシュを売ることが出来ないために価格が高騰していきましたが、マイニンググループによるマイニングが開始されていくことによって徐々に送金が出来るようになっていきました。そしてそのことによりビットコインキャッシュを売る人が増えていき、高騰していたビットコインキャッシュの価格は下落をしていきました。
一方この高騰を導いた買いの多くは韓国の取引所からによるもので、Bithumbによる取引が約41.7%で韓国ウォン建ての出来高が60%程までになっていました。そして10月に入ってからも下落を続けていたビットコインキャッシュの価格は17日に一旦急騰し、その後は下値を切り上げる形で少しずつ上昇を続けています。この上昇の原因はビットコインから新たに分岐されるビットコインゴールドやSegwit2xの話しが、ビットコインキャッシュを保有していることによって新しいコインが与えられる期待が生まれていることが可能性としてあります。
ビットコインゴールドやSegwit2xがビットコインキャッシュに与える影響
ビットコインキャッシュを誕生させた中国にあるマイニンググループに対抗するかのように、ASICBoostを利用することが出来なくなったビットコインゴールドが、2017年10月25日にビットコインからのハードフォークによって誕生することになっています。そして、2017年5月にニューヨークにて合意されたブロックサイズを2倍にするSegwit2xを誕生させる合意案が11月にも実行される可能性が生まれてきてます。
そのようなことにより、ビットコインを保有することで保有している枚数分ビットコインゴールドやSegwit2xを自動的に取得することが出来るという期待などからビットコインは急騰していて70万円まで高騰しています。そこでチャート的には底を打った形になっているビットコインキャッシュに高くなったビットコインから資金が入ってくるなどをすることによって上昇していくのかが今後の注目になっていきます。