仮想通貨IOTA徹底解説

IOTAとは

IOTAとは、IoTデバイス間の決済に最適化された仮想通貨のことをいいます。IoTはInternet of Thingsの略語で、パソコンのみならず車や家電製品など私たちの身の回りにあるあらゆるモノをインターネットに接続するという構想です。IoTを活用することでそれらすべてのモノにおいて情報の管理が効率化できます。IOTAはそのまま読むと「イオタ」ですが、「アイオータ」という読み方が正しいです。

IOTAはDavid Sønstebø氏によって創設され、2015年11月から12月の間にICO(仮想通貨による資金調達)が行われて、資金調達が実施されています。最近では、あらゆる商品・サービスがインターネットと結びつく「IoT時代」になっています。パソコンやスマートフォンなどのデバイスだけでなく、冷蔵庫や洗濯機のような従来型の家電製品も、インターネットとつなげて家の外から内部を確認したり、遠隔操作が可能な製品が登場しているほどです。IOTAは、IoT時代のデータ通信取引を記録するのに適した仮想通貨としても注目が集まっており、富士通などの大企業と連携してブロックチェーン技術を活用し、IoTを推進していく存在になることが期待されています。

IOTAのデメリット

IoTデバイス間の決済に最適化されたIOTAの特徴と将来性IoTには、仮想通貨を実装しようとするとリアルタイムの支払いに手数料が高くなってしまうというデメリットがあります。仮想通貨はセキュリティを高めるために分散型の承認システムを採用しています。よって、それぞれのデータの整合性が取れなければ書き換えられない仕組みとなっています。この仕組みには整合性を承認する人が必要で、承認者には都度報酬が支払われることになっているため、リアルタイムな支払いには頻繁に承認作業が発生するため、その分手数料が高くなってしまいます。この問題を解決したのがIOTAのTangleでした。

Tangleは「もつれ」という意味で、複雑なネットワークを利用しています。Tangleも従来の仮想通貨と同じように分散型システムを採用していますが、データの整合性を証明する承認者は取引をする者同士で良いため、承認作業がスムーズに行われます。IOTAはこのような独自のアルゴリズムを使用することでセキュリティ対策を行いつつも、リアルタイムの支払いを可能にしました。このような仕組みで、通信を効率化することで手数料が無料化が実現しました。

IOTAの将来性

IOTAは前述したTangleというシステムが高く評価されており、Microsoftや富士通など、世界を代表するような大手IT企業20社以上と提携を結んでいます。IOTAは1月11日現在の時価総額ランキングは8位で、1兆2,000億円の市場規模を占めるほどになっています。IOTAの価格が上昇している理由は大手企業から認められていることや、取引手数料が完全無料であることのインパクトの大きさなどが挙げられます。また、IoTは今後発達することが見込まれているため、同時にIOTAの需要も高まることが予想されており、将来性にも大きな期待が高まっています。

IOTAを取り扱っている取引所

IOTAはまだ国内の有名仮想通貨取引所で取り扱いがありませんが、話題の通貨であるため、今後国内でも取り扱われる可能性は十分にあります。IOTAを今すぐ購入したい場合には海外の取引所で購入することになります。海外の取扱取引所は、BINANCE(バイナンス)とBitfinex(ビットフィネックス)の2つになります。BINANCE(バイナンス)は、中国の仮想通貨取引所。日本語にも対応しているため、日本人でも使いやすいのが魅力です。

また、Bitfinex(ビットフィネックス)は、香港の仮想通貨取引所です。米ドルを使った取引高においては世界1位です。海外の取引所を利用する場合には円建てで(日本円を使って)購入することができません。ビットコイン建て、あるいは対応している法定通貨で購入することになります。ビットコイン建てで購入する場合には、まず国内の取引所でビットコインを購入、そのビットコインを海外の取引所に開設した口座へ送金し、それを使って購入することになります。

IOTAの特徴

IOTAは、2つの特徴を持っています。
IOTAが持つ特徴は、手数料無料で送金できることです。Tangleを採用していることによって、IOTAではマイナーによる承認ではなく、取引をする人たちがお互いに承認を行うため、送金手数料が無料になっているのです。ビットコインなどのブロックチェーンを使っている仮想通貨の場合、取引ごとにマイナーに対して手数料を支払わなければなりません。IOTAの場合、IoTデバイス間でのやり取りを行うことになるため、少額決済の度に手数料が発生していては、利用者を増やすことが難しいという背景があります。Tangleは決済の迅速化の上に、送金手数料の無料化も実現したIOTA独自の技術ということができます。

IOTAのもう一つの特徴は、IoTデバイスで取得したデータを安全に送信できることです。最近になり、東京で流行しているレンタル自転車を使う場合を考えてみましょう。利用するレンタル自転車会社がIOTAの独自技術であるTangleを利用することで、自転車を借りる人は氏名などの個人情報をスマートフォンなどに入力し、仮想通貨であるIOTAで決済をして、自転車を簡単に借りることができます。レンタル自転車を借りるためにIOTAを送金しても手数料はかからず、レンタル自転車を運営している企業はIoTデバイスで取得したデータを安全に送信することが可能です。

IOTAはIoTの時代に適した仮想通貨として登場し、ブロックチェーンとは違うDAGを活用したTangleという独自技術により、あらゆる業界の垣根を超えて注目を集めています。現在の時点では、IOTAと大手企業のパートナーシップ連携締結だけが発表されています。しかし、将来的には、具体的なビジネスの話が出てきた場合に、さらにIOTAへの注目が高まる可能性はあるでしょう。IOTAは、国内の取引所での購入はできませんが、海外の取引所で購入は可能なので、興味のあるかたは、購入を検討されてみてはいかがでしょうか。