仮想通貨は、取引記録をブロックチェーン上に記載する仕組みになっています。仮想通貨を記載する際、PCの計算能力を活用するのですが、この取引記録の記載及び確認作業を不特定多数のコンピュータで行います。
ブロックチェーン上で取引の記載(=新規ブロックチェーンの生成)を行うことをマイニングと呼び、報酬が発生します。マイニングを行うためには、個人のパソコンを使って直接参加するか、もしくはマイニング事業に投資するといった方法が考えられます。
そんな中、GMOインターネットが2017年9月にマイニング事業への参入を表明し、北欧にビットコインのマイングセンターを設置、同年12月20日に稼働を開始しました。その結果、「一定の収益性の確保が見込めることか確認できた」と報告しています。
最適な環境、北欧でビットコインのマイニングを開始
総合インターネットグループGMOはインターネットインフラ事業を中心とし、グループ全体でインターネット広告・メディア事業、インターネット証券事業、モバイルエンターテイメント事業を行なっています。ドメイン名登録事業、レンタルサーバー事業においては国内大手です。本社を含む9社が上場しています。
仮想通貨販売所ではGMOコインがあります。取引所はありませんが、仮想通貨FXも行なっており、初心者から中上級者までご利用できます。仮想通貨交換業者の登録完了済みです。
ビットコインのマイニングを行なっている企業は日本では珍しいのではないでしょうか。2017年にマイニングに参入予定を表明したのはSBI、DMM、GMOです。
GMOインターネットはマイニングを開始するにあたり、マイニングに使用している7ナノメートルプロセスの専用ICチップを国内のメーカーと共同で開発・製造しているが、稼働開始にあたっては既存のマイニング用機器を調達し、マイニングを始めました。
マイニング事業への初期投資額は100億円に上り、2018年度までに合わせて380億円をマイニングに投資するそうです。センター全体としての目標は「ビットコイン全体の計算量の約1割に当たる1500ペタハッシュ/秒を目指している」そうです。
マイニングは当初、企業ではなくても個人で参加できました、しかし次第にライバル増加や暗号計算の難易度が上がり、企業での新規参入も難しいとまで言われていました。そこで北欧という環境はマイニングには最適な場所だと言えるのです。
というのも、仮想通貨のマイニング事業を行うためには、高度かつ膨大な計算処理が可能なコンピューターと、その稼働と冷却を行うための安定した電力の確保が必要です。しかもコンピューターは数台とかではなく棚を作って何百台という台数が必要になります。それだけの数のコンピューターが稼働すると、コンピューターから発せられる熱も相当のものになってしまいます。効率よくマイニングをするのであれば、採掘難易度の他、仮想通貨の時価総額やマイニングにかかるコスト(電気代等)を考慮する必要があります。また、加熱されたコンピューターを冷却するための電力は絶対必要になります。しかも、精密機械は砂埃があると故障の原因にもなります。
そこでGMOインターネットは再生可能エネルギーが豊富であり、一年を通して気温が低く空気もきれいな北欧を、マイニング事業所として選ぶことで条件をクリアしました。
GMOインターネットとは
そもそもGMOとは、GMOインターネット株式会社およびそのグループ企業のことでインターネット関連事業を行う東証1部上場企業です。インターネットインフラ事業を中心として、グループ全体でインターネット広告・メディア事業、インターネット証券事業、モバイルエンターテイメント事業を営んでいます。
ドメイン名登録事業「お名前.comロリポップ!、ムームードメイン、」、レンタルサーバー(お名前.comレンタルサーバー、GMOクラウドPublic、ロリポップ!、ムームードメイン、heteml(ヘテムル)、ラピッドサイト、XREA、CORE SERVER.JP、GMOアプリクラウドなど)事業においては国内大手企業です。
また、「GMOクリック証券株式会社」など、インターネットにおける金融事業にも参入しています。本社を含む9社が上場しています。
企業理念としては「すべての人にインターネット」を掲げており、24時間無料の社員食堂や、託児所を設けるなど社員の為の福利厚生にも力を入れている働く人にも優しい企業といえます 。また社内で多くのIT勉強会を開催していることでも有名な企業です。
将来的にはユーザーもクラウドマイニングで参加できるようになる
GMOインターネットが採用している専用ICチップは日本国内で共同開発されました。その半導体設計技術を持つパートナー企業とともに、最先端のマイニングチップの研究・開発をこれからも行なっていくそうです。これを用いた次世代マイニンブボードによるマイニングの稼働を2018年上半期に開始する予定があるそうです。
現在稼働中のマイニングを一定の稼働を経てから、クラウドマイニングやマイニングチップを搭載した「次世代マイニングボード」の販売なども順次取り組む予定だそうです。クラウドマイニングは一般ユーザーでも気軽に参加できるタイプなので、GMOコインで開始となれば、既に登録しているユーザーや新規ユーザーにも大きな期待が膨らんできます。
他にもSBIやDMMもマイニングに参加予定なので、ぜひ切磋琢磨して仮想通貨サービスを拡大してほしいですね。
ビットコインなどの仮想通貨は「取引」を行った際に、「その取引データには整合性がある」という「承認」をして、「ブロックチェーン」というみんなで共有するネット上の台帳に追記していくシステムになっています。
取引を承認するには高度な暗号計算が必要になります。その暗号計算に成功して追記してくれた人には報酬として、新規発行されるビットコインを少額ですが支払われます。台帳に追記されると同時に、通貨の新規発行が行われています。
この新規発行に至る行為を「マイニング(採掘)」と呼ばれています。またマイニングを行なっている人たちを「マイナー」と呼びます。
しかしマイニング専用のコンピューター代金や、冷却用の電気代が膨大にかかってくるので、莫大な費用がかかるため、個人の参入はおろか、企業の参入も日本では難しいと言われていきました。
マイニングの難易度が上がっていく理由
個人でもマイニングは可能ですが、とても参入は難しいのが現状です。マイニングの報酬には採掘難易度(=ディフィカルティー)が大きく関わっています。採掘難易度の観点からいえば、採掘難易度が高い仮想通貨であればあるほど報酬を得られる機会や金額などは少ないといえるでしょう。採掘難易度とは、例えばビットコインの場合、10分間に1つのブロックが生成されるように調整されており、もし5分で生成されてしまった場合、採掘難易度を2倍にして調整を図るということです。逆に10分以上かかる場合は、採掘難易度は下がります。
数年前は新規参入するマイニング企業もありました。出資してくれた出資者には日利率が高い配当などがありましたが、突然、配当がなくなりそのままマイニング会社は蒸発なんてこともありました。
今、個人がマイニングに参加しようと思った場合、マイニング大手会社に登録をして少額からマイニングに参加する「プールマイニング」「クラウドマイニング」という方法があります。
何故、マイニングの参入が厳しくなったのかというと、マイニングには掘削難易度があります。ブロックを生成する際の難易度とも言います。掘削難易度(ハッシュレート(掘削速度))はブロックの生成量の目安にもなり、ビットコインの場合、ブロック生成時間は10分に1回です。
つまりビットコインで支払いをした時また送金などに10分の待ち時間があるということです。(現在はそれ以上に時間がかかる場合があります)ライトコンは約2.5分です。
ブロック生成時間は暗号通貨によってそれぞれ違います。マイニングがないものもありますが、ビットコインを元にアルトコインは作られていますので、ほとんどのアルトコインにマイニングが出来るということになります。
しかもマイニングができるのは早い者勝ちので、ライバルが多ければ競争率も高く、性能の良いマシンが勝ち抜いていきます。最近は高性能コンピュータの登場で、仮想通貨の価格より採掘難易度の方が高騰するケースが頻発しています。多くの報酬を得るためには、個人であれ法人であれ、高性能のコンピュータを導入することが必須となってきています。
しかも掘削難易度はブロックチェーンの生成を安定させる目的で、定期的に上がるように設定されていますので、仮想通貨の採掘難易度は上がり続けており、今後も採掘難易度については上がり続けていくことが予想されています。これが新規参入が難しくなっている理由です。
個人でもマイニングに参入する方法はある
まずは、「マイニング参加者が多い=競争が激しい」ことを意味します。すでにメジャーな仮想通貨のマイニングに参加するのは、ハードルが高いといえるでしょう。ビットコインなどは大手企業によるマイニングも盛んなので、大きな利益を個人で出すのは困難を極めます。ビットコインのマイニングにはすでに多くのライバルが存在し、難易度も高くなっています。しかしビットコインに比べてアルトコインのマイニングならまだライバルも少なく、難易度もそれほど高くないので効率よくマイニングできる可能性はあります。
アルトコインをマイニングして、ビットコインを稼ぐ方がよっぽど稼げると言う理屈ということす。アメリカにある「マイナーゲート」と言うマイニング大手企業は信頼性が高く、アルトコインのマイニングを行なっている企業です。こういった企業に登録をしてマイニングに参加することもできます。
このようにして集団で行うマイニングを「プールマイニング」または「クラウドマイニング」といい、一般の人がマイニングに参加するには、一番現実的なやり方といわれています。
海外サイトの中には、マイニング報酬が高いものや採掘難易度のランキングがあり、利率の高いマイニング事業について知ることができます。マイナーな仮想通貨情報を得て、先行者となること重要です。お得にマイニングができる仮想通貨を通知するサイトなどもあり、効率よくマイニングする際の参考になります。
日本企業のマイニング参入は難しいと言われてきましたが、インターネット業界からの参入は多くの仮想通貨ユーザーが期待しているプロジェクトだとも言えます。また個人が安全に、しかも手軽にマイニングに参加するならば、GMOインターネットのクラウドマイニングを待つのも最善の手ではあるかと思います。
一方でマイニング会社に投資をして配当をもらうといったギャンブルのような投資案件には注意が必要です。ちゃんとした運用実態なのかを調べた上で参加を決めましょう。全ての人にインターネットを、をもっとーとしているこれからのGMOインターネットの情報に注目してみてはいかがでしょうか。