現在、仮想通貨取引が盛り上がっていますが、その理由のひとつとして、今まで投資未経験だった人達も仮想通貨市場に参入してきたからです。仮想通貨取引は他の投資と違い、敷居が低く、メディアやネットなどでも宣伝されているために、投資未経験者からの興味関心を引いているといった要因も挙げられます。
仮想通貨取引初心者の中には、投資未経験者もいます。したがって、投資に関する知識や技術などが準備不足であることが考えられ、結果的に感覚的な取引を続けているということも少なくありません。また、仮想通貨取引を行うことは簡単ですが、かといって仮想通貨売買に関する技術などは1日で覚えられるものでもありません。
仮想通貨取引初心者が覚えるべきことはたくさんありますが、そのなかでも早めに覚えるべきことがあります。それは、チャート分析手法についてです。直感的な取引は単なるギャンブルと変わりません。しかし、チャートを使って仮想通貨の価格推移を戦略的に分析し、取引を行うことで意味のあるものに変わります。特に仮想通貨市場は、価格変動リスクが他の金融商品よりも高い傾向にあるため、リスク管理など様々な知識や対策をとる必要性があります。
そこでこのページでは、仮想通貨取引で継続的な利益を出していくための具体的なチャート分析方法を解説していきます。すでに仮想通貨取引を始めている方でも、思うような利益を出せていなかったり、逆に損失を出していたりする場合には、再度基本に立ち戻る意味でも、このページをぜひお読み頂き、チャート分析の手法を実際の仮想通貨取引に役立てて頂ければと思います。
仮想通貨取引で継続的な利益を出すのに重要なファクターとは?
仮想通貨取引を行うことを検討している方や、現在仮想通貨取引を行う初心者の中には、どうやって継続的な利益を出すのか、悩むこともあるでしょう。仮想通貨で継続的な利益を出すのに必要な要素は、戦略と戦術を立てて、ぶれずに毎回同じ取引を行う精神力です。
初心者にとっては、仮想通貨取引自体未知の世界でもあるので、思わぬ損失や、サプライズに動揺してしまうことがあるでしょうが、それは仕方がありません。しかし、戦略と戦術の一部に関しては、今日からでも準備や対策ができます。ちなみに戦略とは、大枠で取引についてどのようなアプローチを行うかということを意味しています。
またこの後解説しますが、初心者が覚えやすい移動平均線と言うチャートについて基本を押さえているのであれば、応用の技術を身に付けることは難しくありませんし、比較的短期間で習得できるレベルです。
仮想通貨取引におけるチャート分析の重要性を理解する
一見すると仮想通貨は需給関係で動いているから、板やチャートを見ていれば分析できるのではないか?という見方はできますが、それは正解でもあり間違いでもあります。
板は現在の売り圧力と買い圧力を確認するには有効な情報ですし、チャートはテクニカル分析においては必ず必要な情報源です。板とチャートだけの情報で取引している人もいますが、仮想通貨取引初心者が同じ条件で取引をしても利益をだすのは難しいのです。
理由は、仮想通貨取引初心者は板とチャートを見ても、「どこが重要なのか」、「他の投資家がどのような意図でこの値段で注文しているのか」ということがわからないからです。まずはテクニカル分析の基本を覚えて、チャートで仮想通貨相場、仮想通貨市場がどのような動きをしているのかを見極めることができれば、初心者から一歩抜け出します。
仮想通貨取引初心者は1日も早く、チャート分析方法を覚える
仮想通貨取引初心者及び、投資未経験者の方のなかには、とりあえず仮想通貨を保有して取引して覚えていこうというやり方や、これから色々な手法を覚えていくという考え方で仮想通貨取引していることも少なくありません。しかし、投資全般の基本として準備が出来ているかいないかで、利益を生み出せるかどうかが変わってくるという考え方があります。
準備というのは、資金、投資目的、戦略、戦術といった項目をクリアすることです。特に戦略的な部分に関しては、仮想通貨初心者にとって難しいといった印象を受ける項目ですが、戦略をしっかり練ることで、実際の仮想通貨売買時にどれだけの利益をだせるかということが決まるぐらい、重要な要素になります。
仮想通貨取引初心者が取り組むべき部分のひとつが戦略ですが、戦略とはある目的に対して大枠の計画を立てることをいいます。そして、大枠というのは、例えばどういう分析をするかといった事柄になります。
仮想通貨取引初心者が早めに取り組むべきなのが、この戦略、つまりチャート分析についてなのです。なぜこのチャート分析を早めに始めておいた方がよいのかということですが、仮想通貨取引の価格変動リスクは他の金融商品よりも大きい傾向にあります。そして、損失がカバーできない程の結果になった場合、仮想通貨市場からの撤退だけでなく生活資金で補填しなければならない場合も考えられます。仮想通貨市場撤退の事態にまでならないようにするためにも、チャート分析手法について学ぶ必要があるのです。
ですので、仮想通貨取引初心者の方は、まずチャート分析から覚えてリスク回避の方法を身に付けた上で、さらに仮想通貨で利益を出し続けることができるように、仮想通貨取引テクニックを磨いてくという流れが必要になっていきます。
チャート分析は仮想通貨取引以外の金融商品全般に使用される分析手法
仮想通貨取引初心者にとって、チャート分析手法というのは未知の世界です。そして、チャート分析手法は仮想通貨というカテゴリで調べてもあまり出てこない傾向にあるので、余計知る機会が少ないのです。ではどのようにチャート分析手法を知ればよいのかと言いますと、株式投資、FX、CFD、先物取引、信用取引、投資信託といったジャンルですでに利用されているチャート分析手法を応用できます。
投資経験者であれば理解できることですが、仮想通貨取引の市場やチャートの仕組みも上記の金融商品とほぼ同様に作られています。したがって、その金融商品に関する分析手法を応用として利用することができるのです。
チャート分析は他の金融商品で開発された方法ですが、仮想通貨取引にも活用することができます。特にFXも通貨取引なので、こちらのチャート分析に関するデータなどを活用すると仮想通貨取引にも応用しやすいのです。
チャート分析とは、文字通りチャートを基に分析をする手法のことをいいます。簡単な例ではチャートを見て、これからどのような価格変動をするのか予測を行ったり、過去に開発されたチャート分析用のツールを活用して独自に予測をしたりということができます。
チャート分析は前提として、全ての事象がチャートつまり価格に影響するという定義があります。もちろんですが、チャート、ツールなどを使って分析をした結果が、価格に意味をなさなければ、分析そのものの存在意義が問われます。そして、上級者になるとシステムトレードというチャート分析を活用した高度な売買、分析方法もあります。ここにもチャート分析が、関わっており、チャート分析を知っているかどうかで、後々の取引技術の成長に大きく影響を及ぼすほどの関係性があることを知る必要があります。
仮想通貨トレンド系チャート分析方法
チャート分析は、さらに2つに分析手法に分かれています。その1つが、トレンド系テクニカル指標です。トレンドはテレビなどでもよく使用される言葉ですが、「現在のトレンド」などと表現します。つまり現在あなたがチェックしようとしているチャートや市場がどのような方向性で動いているのかといったことを示しているということです。方向性とは、チャートでいうところの上昇、下落、中立という3つに大きく分かれます。この3つの方向性が分かるだけでも、今後ポジションをどちらに持っておいた方がよいのか、それともポジションをとらない方がよいのかといった、リスク回避に向けた動きもできるようになります。それだけ、トレンドというものを掴むだけで、多くの情報を知ることができるのです。
トレンド系テクニカル指標は、株式投資からFXなどにも使用されていて、多くの投資家が活用しています。その種類は様々で、単純にチャートから読み解く方法もあれば、過去に投資家などが開発したツールを使用して分析するものまで多岐にわたります。
専門用語から説明します。
●上昇トレンド
文字通り、チャートが上昇傾向である場合にこの用語を使用します。経済情報などで、「現在のトレンド上昇です」といった場合には、相場が上昇傾向にあることを意味しています。
●下降トレンド
こちらも文字通り、チャート、相場が下降傾向にある場合この用語を使用します。「現在下降トレンドです」といった時には、相場が下落傾向なので空売りポジションか、もしくはポジションしないということが基本になります。
仮想通貨オシレーター系チャート分析方法
オシレーター系テクニカル指標というものがもうひとつの指標です。こちらは、相場の方向性を分析しているものではなく、仮想通貨でいえば現在のレートが価値に対して買われすぎか売られすぎかという需給関係を分析しています。特に、逆張りチャートには相性がよく、トレンド系では分析出来ない細かな動きもチャックすることができます。
オシレーター系指標の基本戦略は、もみ合い相場や逆張りによる大きな利益を狙うといった場合に、効果を発揮するのでそういった方法が好みの仮想通貨取引者であればこちらを柱として、取引を考えてみると勝率が上がるきっかけになります。
仮想通貨取引中級者になるには、深いチャート分析力が不可欠
仮想通貨取引は、口座開設から取引までは誰でもできます。しかし、それだけではいつまでたってもしっかりと利益を出し続けることはおろか、損失額だけが拡大し市場撤退に追い込まれてしまうことになるでしょう。せっかく投資の経験ができる機会であるので、ここから中級者=戦略を立てて計画的に取引を行い、目標利益を出し続ける投資家になることが大切なのではないでしょうか。
仮想通貨取引初心者が、中級者へステップアップするためには、チャート分析の初歩から学び、利益を出せるようにすることが重要です。
仮想通貨取引初心者が覚えやすいチャートのひとつが移動平均線
仮想通貨取引は、需給関係が市場を変化させる大きな要因であることは基本です。そして、市場の変化を時系列に並べて数値化すれば、何か情報がみつかるのではないかと考えることができます。その有効なツールが移動平均線です。
移動平均線は、株式投資やFXでもよく利用されるチャート分析の基本のひとつであり、チャート分析による取引を行う上で最初に覚えるべき指標です。また、移動平均線は取引を行う人全てと言っても過言ではないほど利用している指標で、チャートの重要な動きをするときに有効性のある結果を出してくれます。
仮想通貨市場は、株式投資やFXと比べて価格変動が激しく、ファンダメンタル分析では追いつけないほどの変化を繰り返す市場でもあります。移動平均線によるチャート分析を覚えることで、価格変動の激しい仮想通貨といえども、大きなトレンドをつかむことは可能です。
また、短期売買なのか長期売買なのかのスタンスによっても、トレンドの形は変わってきます。たとえば、短期売買であれば、ごく短い時間軸で取引しているので、チャート分析も1日といった短い時間を示した資料があれば十分です。対して、長期売買にシフトしているのであれば、1年といったチャートの時間軸で示した資料が必要になります。あなたが求める時間軸によって、移動平均線の形や表すチャート分析結果も変わるということを理解することがまず大切です。
移動平均線チャートとは仮想通貨の価格を平均化したもの
株式市場は1日に稼働している時価に限りがあり、15時でその日の取引が終了します。そして、ローソク足はそれを区切りにして、1日ごとに形成されています。しかし、仮想通貨市場は24時間365日ずっと稼働しています。ということは、1日の定義が変わってきます。つまり仮想通貨市場における1日というのは、文字通り1日ということを表しています。
移動平均線とは、ある期間の仮想通貨の終値をつないで1つのグラフにしたものです。チャートを見ると理解できますが、取引所では高機能ツールが配布されていて、例えばそれで移動平均線を見ると、チャートに重なるように移動平均線の線が描画されています。
移動平均線は、チャートでは分かりづらい相場の流れを分かりやすく表示されているものであると認識すると理解しやすいかと思います。ちなみに、その日の相場を細かく分析したいと考えているのであれば、ローソク足を見ると方が良いです。なぜならば、ローソク足はその日の仮想通貨の始値、終値、高値、安値が表示されています。ですので、移動平均線でトレンドを読み、ローソク足で細かい仮想通貨価格の動きをチェックするというのが、ひとつの流れになります。
移動平均線チャートの作り方は覚えやすい
移動平均線チャートが、ある期間の終値を繋げたものとして表示しているということは、理解できたかと思います。そして次に必要なことは、移動平均線がどのような計算でグラフを形成しているか理解することです。一般的に移動平均線は5日、25日、50日で分けられていますが、どれも基本は同じなので、作り方を知っていれば、自然とそれぞれの移動平均線が意味していることについて理解できます。
例えば5日移動平均線のチャートを作ります。以下は連続7日間のビットコインの終値とします。
1日目 100BTC
2日目 200BTC
3日目 205BTC
4日目 210BTC
5日目 300BTC
6日目 450BTC
7日目 350BTC
まず1日目から5日目の終値の平均値を算出します。計算は簡単で、1日目から5日目までの終値を全部足して、5で割ります。答えは203BTCです。そして、この数値をチャート上の5日目に並べます。次は、2日目から6日目の平均値を算出します。そして、6日目に並べます。
このようにして、平均値を算出してチャートに配置していくことで、移動平均線としてひとつのグラフとして形成されます。
移動平均線は上記のように決められた期間の平均値を並べて線にしたものということです。そして、5日移動平均線や25日移動平均線といった様々な期間の移動平均線がありますが、これは文字通り25日なら25日分、5日なら5日分の平均値を算出したデータということです。
「なぜ、移動平均線に5日や25日といった種類があるのか」という疑問があるかと思いますが、用途別に分けられているからです。投資スタイルには、スキャルピングやスイングトレードなど、投資期間によって様々なものがあります。スキャルピングは1分や30分といったごく短い取引スパンであること、スイングは1か月という中期のスパンであることを意味しています。移動平均線もこのような投資スタイルやスパンに合わせて期間を分けているのです。
移動平均線の計算方法には3種類ある
移動平均線の仕組みと用途について説明しましたが、移動平均線には期間以外にも種類があります。単純移動平均線、加重移動平均戦、指数平滑移動平均というものです。
1.単純移動平均線
単純移動平均線は、文字通り前述で述べた決められた期間の、終値を繋げたものです。仮想通貨初心者はまず単純移動平均線を利用して、価格変動の流れを読む練習から行うことが良いでしょう。
2.加重移動平均線
加重移動平均線は、それぞれの日にちと同じ数字だけをかける計算でグラフを形成しています。なぜ日にちと同じ分だけ数値をかけるのかというと、トレンドを読む際にこちらの方法を使うと直近の価格を重視したトレンドが形成されます。従って、仮想通貨取引でも短期売買と相性がよいと言えます。
3.指数平滑移動平均
指数平滑移動平均は、設定した日にちと同じ日つまり直近の価格を2倍にして平均化したものです。加重移動平均線から更に、直近のトレンドを重視した平均線です。ちなみに、株式投資を行っている人の多くが、指数平滑移動平均を利用しているので、仮想通貨取引初心者も慣れてくればそちらの方法で取引を行うのが、上達の近道といえます。
移動平均線チャートはローソク足と関係がある
移動平均線の仕組みや種類が理解出来たら、次に、分析の方法を覚えます。移動平均線単体でも仮想通貨相場のトレンドを読むことはある程度できますが、ローソク足との関係性を見ることでより詳細なトレンドを見つけることができます。
まず基本として、ローソク足と移動平均線の関係、移動平均線が上下どちらの向きで形成されているかを確認することです。この作業を行うことで、現在のトレンドを読むことができ、これからの方向性まで見えてきます。
なぜかというと、ローソク足は現在の仮想通貨の価格帯をあらわしています。対して移動平均線チャートは、過去から現在のトレンドをあらわしています。この2つを足してみることで、平均化された数値に対して、現在の価格が上なのか下なのかという差が見えます。その差によって、仮想通貨市場のトレンドが読めてくるという仕組みになります。
移動平均線チャート分析のレベルアップ
単純移動平均線を使って仮想通貨取引を行うことに慣れてきたら、次のステップに入るための知識を得る必要があります。しかし、仮想通貨取引において、次のステップに進むために必要な移動平均線を活用した分析方法に関する情報はあまり多くはありません。
仮想通貨取引初心者にとって、活用できる移動平均線を更に応用的なやり方で分析する方法はローソク足との関係性を発見することです。仮想通貨市場は24時間365日稼働しています。その市場を表すひとつの指標がローソク足ですが、仮想通貨の場合、文字通り24時間の値動きを示したのが1本のローソク足になります。
仮想通貨取引初心者から一歩上にいくために必要な移動平均線の実践的な分析手法を解説していきます。この分析方法を習得すれば、しっかりとした土台を形成することができます。
仮想通貨取引初心者が覚えるべき実践的な移動平均線のチャート分析方法
仮想通貨市場の動向は予測が難しいですが、チャート分析の王道である移動平均線の活用方法をしっかり習得すれば、リスク回避を含めたチャートを利用した仮想通貨取引スタイルの土台が形成されます。まず、移動平均線の実践的な活用法に必要なもうひとつのツールですが、ローソク足を使用します。ローソク足は前述しましたが、移動平均線と組み合わせて使うことが一般的です。
移動平均線とローソク足の2つの関係性をどのようにみるかという定義ですが、移動平均線とローソク足を重ねて見ることを前提としています。そして、ローソク足との位置関係、移動平均線の傾きについて注目します。この2つに注目することが、まず1つ目に覚えるポイントです。実際の分析でも、チャートを開いたらまず移動平均線とローソク足との関係性を見る癖をつけることが大切です。
移動平均線とローソク足の関係性には主に3つのパターンがあります。
1.移動平均線より上にローソク足がある
このチャートパターン(形のこと)が出現したら、上昇相場もしくは買いのサインとして判断できる形です。またこのチャートパターンが出た時の移動平均線をサポートラインと呼びます。サポートラインとは、ローソク足、つまりある価格帯が存在するとき、その価格帯がサポートラインよりも下落しにくい相場という意味になります。移動平均線の基本パターンの1つですから、忘れないようにすることが大切です。チャートでこのパターンが出ているときは、買いサインでもあるので利益を狙いやすいです。
2.移動平均線より下にローソク足がある。
このチャートパターンが出現したら、下落相場もしくは売りのサインとして判断できる形です。また、このチャートパターンがでたときの移動平均線をレジスタンスラインと呼びます。レジスタンスラインは、日本語で抵抗線といいます。レジスタンスラインとは、ローソク足、つまりある価格帯が存在するとき、その価格帯がレジスタンスラインによって天井になっている意味になります。これも、移動平均線の基本パターンなので、覚える必要があります。また、このチャートパターンが出ているときは空売りチャンスでもあります。
3.移動平均線とローソク足が横ばいになっている。
このチャートパターンが出現したら、ボックス相場、またはもみ合い相場と呼びます。この相場が意味するのは、どちらのトレンドにもなっていない、買いと売り圧力が均衡しているということを表しています。この場合は、仮想通貨取引初心者が手を出すべきではない相場とも言えます。なぜなら、トレンド系指標ではこのサインの予測は難しいからです。したがって、オシレーター系やもっと他のトレンド系指標を覚えてから、仮想通貨取引を行う相場になります。
このように、移動平均線とローソク足を組み合わせることで、3つのチャートパターンを発見することができます。特に初心者のうちは、下落相場かどうか分からず不安になりがちですが、このトレンド指標を使ってチャート分析することで、簡単な下落相場であれば見分けることも難しくなくなってくるでしょう。
移動平均線の向きを見ることがチャート分析では重要
移動平均線とローソク足の関係性と、基本的なトレンドの読み方が分かったら、移動平均線そのものの線の動きについて注目する必要があります。こちらも、前述と同じで3つのチャートパターンが存在します。
1.移動平均線が上向きに進んでいる
これは、単純に上昇トレンドであることを示す指標であると同時に、角度にも注意する必要があります。移動平均線の上向き具合が急であればあるほど、チャート分析上は上昇トレンドの力が強いという特徴になります。また、上昇トレンドが強いというのは、買い圧力が高まっているという意味です。
2.移動平均線が下向きに進んでいる
これも単純に下降トレンドであることを示す指標であると同時に、角度に注意する必要があります。移動平均線の下向き具合が急であればあるほど、チャート分析上は下降トレンドの力が強いという特徴になります。また、下降トレンドが強いというのは、売り圧力が高まっているという意味です。
3.移動平均線が横ばいである時は、ボックス相場を示している
移動平均線を複数表示してチャート分析する方法
仮想通貨取引初心者から卒業するための要素として、移動平均線を複数使うという方法があります。これは、応用のチャート分析手法といわれていますが、仮想通貨取引を行う上でトレンドをしっかり読む為には必要なので、最初から覚えるべきポイントです。
実践では1本の移動平均線でトレンドを読むことは不可能に近いです。なぜなら、正確性に欠けるからです。1本の平均値では、あくまでごく一部の期間の流れしか表示できません。
しかし、3本の移動平均線を使用することで精度が高まります。3本の移動平均線というのは、短期、中期、長期に分けた移動平均線のことを指します。
3つの期間の移動平均線でチャート分析をする
例えば100日、50日、20日という移動平均線を用意します。そしてチャートは3か月のものを用意して、移動平均線と重ね合わせます。そうすることで、期間別のトレンドが分かります。
100日の移動平均線だけがサポートラインで、50日と20日の移動平均線がレジスタンスラインとして機能しているとすると、半年以上の長期的に通貨を保有するには買いのサインです。しかし、1日や1か月といった短期、中期的には下落相場として判断できるので空売りの準備をするか何も取引しないという選択になります。
このように、3本の移動平均線を同時に使うことで、1本の時には見えなかったそれぞれの期間別に出てくるトレンドをチャートで分析することができます。
おすすめの仮想通貨市場チャート分析での移動平均線の使い方
仮想取引初心者であっても、最初から3本の移動平均線でチャート分析するのがおすすめです。特に中期売買であると、長期と短期でサインが分かれ全体として判断しにくいものもあります。ゆえに3本の移動平均線を最初から使うことで、チャートのトレンドを読む力がついてきます。
まずは移動平均線の使い方をマスターして、トレンド系指標の意味と具体的なチャート分析方法を実践的に体に覚えさせることが大切です。
仮想通貨取引初心者が覚えやすい移動平均線の応用チャート分析方法
仮想通貨取引初心者で、投資未経験の方であればなおさら、金融・市場・相場・チャート・需給関係など様々な専門的な話について理解することが難しく感じてしまいます。さらに最初から仮想通貨市場に参入することは、比較的難易度が高いと言えます。
一般的には、仮想通貨取引は簡単だからすぐ利益を出すことができるといったことや、これからの時代は仮想通貨だからとりあえず保有しておくのがいいといった話があります。しかし、仮想通貨取引自体は簡単ですが、計画的な方法で取引をしないと大きな損失は免れないでしょう。
また仮想通貨を通貨として勘違いして、これから基軸通貨になると思って保有した方がいいと思っている人もいますが、仮想通貨は資産という位置づけになっているので、短期的に円やドルに代わる新たなツールにはならない可能性が高いです。しかし、長期的に見れば仮想通貨が中心になる可能性も捨てきれないので、現在取るべき方法は、保有する場合はしっかりと投資の知識も身に付けるということです。
投資の知識を身に付けるには、市場原理の法則や通貨の仕組みといった原理的なことを学ぶ必要がありますが、仮想通貨取引をすでに始めている場合は、チャート分析技術の習得を優先することが大切です。そして、最初に覚えやすくて使いやすいツールが移動平均線ということになるのです。移動平均線は、文字通り価格の平均値をグラフ化したものなので基本を覚えることはすぐできます。チャート分析の応用に関しても、基本を正しく理解していればすぐ吸収できるはずです。
チャートのゴールデンクロスとデッドクロスでサインを判断
移動平均線を活用して、トレンドを判断することができるということは、基本を覚えた仮想通貨投資家の方にとっては理解できるかと思います。しかし、移動平均線はトレンドを見ることしかできないツールではないのです。それが、ゴールデンクロスとデッドクロスです。この2つは、共にチャートパターンとして売買サインを示す現象で、多くの投資家が売買判断材料に使用しています。
●ゴールデンクロス
仮想通貨相場転換の可能性を示すサインになります。まず3本の移動平均線を使用し、短期移動平均線が長期移動平均線を上向きに超えたところを相場転換、つまりこれから上昇相場へ変わる可能性があることを意味しています。
具体的に説明すると、5日、25日、100日移動平均線があるとして、まず5日移動平均線が100日移動平均線を上向きに超えます、そして、25日移動平均線も100日移動平均線を超えた時、ゴールデンクロスという現象になり、これから上昇相場へ変わる可能性があることを示しています。
●デッドクロス
こちらも相場転換の可能性を示すサインになります。ゴールデンクロスと同じく、3本の移動平均線を使用し、短期移動平均線が長期移動平均線を、上から下向きに超える形になると相場転換、つまりこれから下落相場へ変わる可能性があることを意味しています。
具体的に説明すると、5日、25日、100日移動平均線があるとして、まず5日移動平均線が100日移動平均線を下向きに超えます。そして、25日移動平均線も100日移動平均線を超えた時、デッドクロスという現象になり、これから下落相場へ変わる可能性があることを示しています。
仮想通貨取引初心者が間違いやすい認識として、チャート上でこれらのサインが出たことによって、確実に相場転換が行われるという判断です。あくまで2つのサインは、「これから相場転換が起きる可能性がありますよ」ということを示しているだけですので、100%相場が予測通りに動くとは限りません。正しい方法は、2つのサインどちらかを発見したら、同時に他のチャート上のテクニカル指標も合わせて分析して注文の準備をすることです。ここで、すぐ注文してしまうのは早すぎる判断になります。
パーフェクトオーダーでトレンド一致のチャート分析判断
パーフェクトオーダーとは、3本の移動平均線全てが同じ傾きで構成されたチャートです。このチャートパターンが出現すると、強いトレンドという言葉を使うことが多く、上昇や下降どちらにしても強い方向性を示したサインになります。しかし、このサインも仮想通貨取引初心者が陥りがちなサインでもあり、強いトレンドが出現したことで確実に方向性が決まったと思って注文すると思わぬ損失を被る恐れがあります。
パーフェクトオーダーで覚えておくことは、サインがでたら順張り投資にすることです。前述で確実に方向性が決まるわけではないと説明しましたが、確率は高いサインではあるので、仕掛ける場合には順張りにした方が、損失が少なく済む可能性が高いです。
もうひとつの特徴が、パーフェクトオーダーは長期的なサインであるということです。パーフェクトオーダーそのものの構造で考えると分かりやすいですが、短期のサインになっていたら、どれか1本の移動平均線が他の移動平均線とクロスします。つまり、この時点で短期のサインは出ないという理屈になります。
移動平均線での応用チャート分析でもある移動平均剥離率
移動平均線について理解したら、次のチャート分析ステップとして移動平均剥離率を覚える必要があります。移動平均剥離率とは、移動平均線が仮想通貨の価格に対して、どれだけ離れているか(剥離)ということを示す指標です。
仮想通貨のチャートもローソク足で表現されています。移動平均線がローソク足に対して離れていると、いずれローソク足が移動平均線に近づいていきます。この現象をチャート分析での売買サインに活かしているということです。厳密には25、75%以上の剥離率でローソク足が移動平均線に戻ると言われています。仮想通貨取引初心者は、相場の転換や急騰や急落といった場面にも、対応しなければいけません。
移動平均剥離率もローソク足との関係性に注目
移動平均剥離率とローソク足の関係性でサインを読むというのが、基本的な使い方です。そして、もうひとつの戦略が逆張りです。逆張りとは相場が上昇や下落というトレンドであった場合、いずれどちらかのトレンドに転換します。もしくは、急騰や急落といった相場でも繁多に方向に動くという法則があります。このような時、転換すると見越して注文を仕掛けることで、転換した部分を底値としてそこからの利益を狙うという意味です。
移動平均剥離率も逆張り戦略に活用できる指標で、大きな剥離の形がでたら逆張りで注文をしておくということができます。ちなみにどこで反転するのかということも重要になりますが、主にサポートラインやレジスタンスラインが反転のサインになると言われています。
仮想通貨取引チャート分析ツール「MACD」は移動平均線の派生形
次に、チャート分析のトレンド系でもよく使われるMACD(マックディー)について紹介していきます。仮想通貨取引でトレンド系指標を使う時には、MACDを覚えることは必須です。MACDは株式投資やFXなどでも長らく使われてきたテクニカル指標であり、初心者向けのチャート分析ツールと言えます。
MACDとは、トレンド系とオシレーター系両方の特性を持つテクニカル指標になります。両方の特性を持っていると聞くと、器用貧乏あるいは判断が難しそうなイメージを持ちがちですが、トレンドを知る場合には、チャート分析上、分かりやすいサインが出現します。
MACDは移動平均線を基に計算された指標で、チャート分析をするときには、ローソク足、指数平滑移動平均MACDと3種類を同時に見て判断するようになります。
具体的には、短期指数平滑移動平均と長期指数平滑移動平均の差異から導き出したチャートです。そして、実際にチャート分析を行う時には、MACDとシグナルという2つの線から、売買サインを見つけることになります。この2本の線の距離、つまり近いのか離れているのかということで、どのタイミングにどのような動きで売買を行うのが適しているのかという見極めができます。
移動平均線でのテクニカル分析は、短期移動平均線と長期移動平均線のクロスパターンや、傾き具合で売買サインを見極めていましたが、MACDもその部分に関しては似たような手法と言えます。仮想通貨取引初心者にとっては、移動平均線のチャート分析方法と似ているというだけで、負担が減るかと思います。
仮想通貨取引にも応用できるMACDのチャート分析方法
仮想通貨取引も、株式投資でのチャート分析やMACDによるサインの判断基準に大きな違いはありません。従ってMACDのチャート分析方法は、投資などで解説されている方法を参考にしても、大きなミスにはならないということを覚えておくと便利です。
MACDは移動平均線と同様の線がクロスすることによって、売買サインを見つけます。その線というのが、MACDとシグナルという2つの線です。最初のうちは、2つの線があるということだけ覚えておくと分析しやすいです。ちなみにMACDは短期指数平滑移動平均を長期指数平滑移動平均で引いた数値になり、シグナルはMACDを移動平均化したものです。
買いのサインを解説します。MACDがシグナルを下から上向きに超えると買いのサインになります。もっと分かりやすいイメージにすると、MACDが上昇しているときが買いになります。移動平均線のチャート分析方法とほぼ同じサインの出方なので、仮想通貨取引初心者でもすぐ覚えて使えるサインでしょう。
売りのサインを解説します。こちらは反対に、MACDがシグナルを上から下向きに超えると売りのサインになります。もっと分かりやすいイメージにすると、MACDが下落しているときが売りになります。売りのサインも同様に、移動平均線とほぼ同じサインの出方になります。
しかし、注意する点もあります。MACDは売買サインが他の指標よりも遅く、サインもトレンド転換のなかでも底、天井の時が活用できるサインになるので、必ず他の指標と合わせることが必須です。
MACDチャートのメリットとデメリット
仮想通貨取引初心者でも使いやすいとされているMACDですが、メリットとデメリットが存在します。チャート分析の基本ですが、確実に当たるサインは存在しません。複数の組み合わせや独自の理論を打ち立てることが大切です。
【MACDのメリット】
●売買サインが移動平均線同様のクロス型なので、初心者が見ても一目で売買サインと分かる指標であること。
●すでに通貨チャートにトレンドが形成されている場合、そのトレンドに沿ってMACDも推移していたら順張りのサインとして機能しやすいので、使いやすい。
●証券会社や取引所などで配布しているチャート分析ツールには、ほぼ確実に備わっているため、実践ですぐにMACDを使うことができる。
●判断するために必要な要素が、MACDとシグナルの2つだけというシンプルな仕組みと、計算方法は初心者が概念を覚える際にも習得しやすい。
●人気の指標でもあるので、仮想通貨取引の経験者が公表しているチャート分析情報などにMACDを使用していることも少なくないので、参考にしやすい。
【MACDのデメリット】
●売買サインが他の指標よりも遅いため、取引を始めたときにはトレンドが終了している場合がある。
●移動平均線を計算して作られた指標なので売買が遅く、ダマシも比較的多めであること。
●売買サインとして機能するのが底か天井の場合が多く、細かいトレンドの転換には不向きと言われている。
●トレンド系、オシレーター系指標の双方の特徴があると言われているが、ボックス相場とは相性があまり良くない。
まとめると、大きなトレンド時の確認として使用出来ることと、比較的分かりやすい売買サインの時に仕掛ける場合に向いています。またボックス相場や短期間の取引には不向きでもあるので、中長期で順張りによる取引時に向いていると言えます。
MACDチャートに出現するダイバージェンス現象
今後仮想通貨取引にもMACDチャートを活用すると、検討している方にはダイバージェンス現象を知っておいた方が良いです。
例を挙げます。
1日前のビットコインの価格が100BTCだとして、現在の価格が50BTCとします。この時、通常のMACDの売買サインであればトレンドに沿うという原理が働き、MACDが下向きにクロスするパターンになるはずです。また逆のチャートであればMACDが上向きになるはずです。しかし、ダイバージェンス現象が起きると、MACDが上向きになります。逆のパターンでは、MACDが下向きになります。
ダイバージェンス現象が起きたときには、相場がこれから反転するというサインを示しています。従って、今まで上昇相場で順張り取引を続けていたとしてダイバージェンス現象を見かけたら、早々に通貨を回収して下落相場に備えてポジションをなくすか、空売りを仕掛けるかという方向に切り替わらなければいけません。
ダイバージェンス現象は、MACD以外にもオシレーター系指標でも見られる現象で、相場の流れに逆行するチャートになります。またこの現象は何回も出ることがあり、天井もしくは底になったと判断するのが難しいサインでもあり、仮想通貨取引初心者がこの場面に遭遇したら、ポジションを手じまいした方が、リスク管理の観点から見ると安全です。
仮想通貨取引で役に立つ「出来高」
仮想通貨取引でチェックしなければいけない基本の項目が、出来高に関する情報です。株式投資を例に挙げると、株式投資のチャートで出来高の上下はその後のサプライズの予兆や、トレンド転換に関する情報として注目されるものです。仮想通貨取引を始めて間もない状況で、もし出来高について注目せず取引していたならば、今日から出来高や価格帯といった情報も分析に必要な要素であるということを覚える必要があります。
また出来高や価格帯も分析に活用できるので、覚えやすく他の指標に発生したサインの裏付けや、単体で売買サインや市場の状況を判断するのに便利です。
仮想通貨の価値は需給関係により変化するという側面があります。需給関係により大きくバランスが変化するのであれば、価格帯別出来高や、時系列で表示された出来高により需給関係を推測することもできるといえます。仮想通貨取引初心者が覚えやすく使いやすい指標、出来高について解説していきます。
出来高とは仮想通貨の人気を表す重要な指標
仮想通貨取引から金融関係の分野に入った人は、あまり出来高の重要性に気づきにくいと思います。目に入ってくる情報のなかで、板やチャートは分析や取引に必要な情報と認識しやすいですが、出来高というと単純に取引しやすいかどうかという大まかな判断しかしないことが多いと思われます。
しかし、出来高について知っておくと、特に仮想通貨は価格変動が激しいということや、新しい市場という要因により株式投資やFXよりもしっかり売買サインとして機能しやすい場合があります。
出来高とは、買い注文と売り注文の取引が成立した数のことを指します。基本的にチャートに表示されている出来高というのは、1日単位が多いので1日で取引が成立した数を表しているといことになります。これが何を意味するのかというと、出来高の量が多いということは取引している人や取引の回数が多いことになります。
反対に、出来高の量が少ないということは取引している人や取引の回数が少ないことになります。要約すると出来高によって市場の勢いがあるかといった基準になります。
株やFX、仮想通貨も人が欲しいと思う需要によって、価格が変動していきます。もしくは上昇相場へと変わっていきます。分かりやすい例が、2017年の仮想通貨の上昇です。報道やネットニュースなどで盛んに仮想通貨について情報発信されたことによって、海外の投資家や国内の投資未経験の人達も興味関心が湧き、上昇相場へと、トレンドが形成されていきました。このように、出来高というのはトレンドや今後の市場予測に大いに有効な指標になっていることが理解できます。
そして、どちらが仮想通貨取引初心者に向いているかは、出来高が多い取引市場になります。出来高が少なかったら、あなたが売りたいと思う価格帯に誰もいないということもありえますし、仮に価格が変動すると注文に厚みがないので、大幅な上昇や下落、暴騰や急落が起こりやすい状態になります。このような事態に対処して利益を出すには、中級者でも難しくプロや上級者で、利益を出すことができるといえます。
まずは出来高が一定以上あり、維持している通貨を選ぶことが大切です。
出来高には価格帯別出来高が存在する
通常のチャートで仮想通貨を見ると、時系列に沿った出来高を見ることが多いと思います。これは、単に出来高と呼ばれていて、1日やある期間の出来高を表しています。対して価格帯別出来高というのは、仮想通貨の価格別に出来高が表示されています。通常は横にグラフが配置されています。最近では、取引所が提供しているツールにも、価格帯別出来高という項目があるので、比較的誰でも使用することができます。
通常の出来高では、過去の出来高の増減について確認することはできますが、どの価格で主に取引されているのかということまでは分かりません。しかし、価格帯別出来高では、どの価格で頻繁に取引されているのかを一目で把握することができます。つまり、現在のトレンドがおおまかに分かるということです。
仮想通貨価格帯別出来高の見方
価格帯別出来高の意味は理解したと思いますが、実際の取引にどう使うのが良いのかを解説します。例えば現在100BTCの価格とします。価格帯別出来高で見ると現在の出来高は100です。しかし、150BTCの価格帯は200の出来高になっています。50BTCの価格帯も200の出来高になっています。
上記の意味することは、以下の通りとなります。
●現在の100BTCからまだ上昇するサインとして判断できる
●150BTCまで上昇する可能性が高い
●150BTCで売り圧力が強くなるということは、天井の役割を果たす場合がある
●もし現在のトレンドが上昇であれば150BTCまで上昇する可能性がある
●もし現在のトレンドが下落であれば50BTCまで下落する可能性がある
●50BTCで出来高が200ということは、買い圧力が強いということになり、底値と判断することもできる
ということが推測できます。価格帯別出来高だけでも、これだけの情報を読み解くことができるということは、十分にトレンドや転換サインを予測するのも可能です。
仮想通貨価格帯別出来高のメリットとデメリット
仮想通貨取引初心者であれば、チャートを理解しにくいという方もいると思われます。そのような時は、まず価格帯別出来高を覚える方が良いこともあります。
【価格帯別出来高のメリット】
●現在の出来高を知ることができる
●どの価格まで上昇するのか予測がつけられる
●どの価格まで下落するのか予測がつけられる
●ポジションをどこで持つのが良いか直感的に分かりやすい
●テクニカル指標のなかでも比較的初心者が判断しやすいシンプルなサイン
●価格帯別に相場が動きやすいかどうか把握することができる
このように相場に関する情報を把握することができるのが強みです。従って仮想通貨取引初心者が相場を勉強するのに、価格帯別出来高を分析するのもおすすめです。
【価格帯別出来高のデメリット】
●確実に相場の状況を表しているわけではない
●価格帯別出来高ということは、時系列で判断することができない
●過去の出来高も混ざっているため、現在の相場が変化していた場合その変化に気づくことが難しい
●天井や底値という判断は100%の確率ではないので、他のチャートと組み合わせて使うことが好ましい
●機関投資家などが既に売り抜けていたり、買っていたりということはよくあるので、その価格帯に注目しすぎて思わぬチャートの変化に対応できないことがある
このように、単体では売買サインや相場の流れをつかみ切ることはできないというのが、弱みになってきます。しかし、だからといって価格帯別出来高が使えないということではありません。むしろ仮想通貨取引初心者は、相場観を養うためにも価格帯別出来高と移動平均線といった2つ以上の組み合わせでチャート分析や売買判断を行うようにするのが、良い選択といえます。
あえて出来高の多い価格帯では仮想通貨を取引しない
チャート分析で取引を行う場合には、出来高が多いということや、何かしら変化の大きい場面で注文を行うことが多いですが、価格帯別出来高を柱として取引するときには、あえて出来高の多い価格帯では取引しないという方法があります。つまりリスク回避の行動ですが、シンプルで安定した取引を行うことができる方法のひとつともいえます。また仮想通貨取引を始めて間もないのであれば、変化の大きい相場は様子を見てどのような傾向があるのかを勉強するだけという方が、資産を守る選択肢になります。
仮想通貨取引にも活用できるチャート分析ツールのボリンジャーバンド
ここまで移動平均線とMACD、そして出来高について学んできましたが、次にボリンジャーバンドによるチャート分析方法を覚えて下さい。
言葉だけではそのイメージが付きにくい指標ですが、1から覚えればそれほど難しくない指標ということが、分かってくるかと思います。さらにトレンド系指標なので、移動平均線やMACDを知っていれば基本的な考え方は同じなので、比較的理解しやすいです。
仮想通貨取引を始めて間もない、あるいはMACDや移動平均線など少しずつ指標を覚えてきた人、初心者でも覚えていることの違いに差はあります。しかし、特にMACDなどを覚えて取引をしている人は感じたことのある感覚でもありますが、移動平均線やMACDを使うことができて取引をしていると、最初の頃より利益を出せるようになって同じ指標ばかり使うという場合があります。
市場というのは、今までは同じパターンで予測がついて利益を出せていたとしても、次の日になったら急にパターンと違う動きになることが多々あります。ですので、移動平均線やMACDを覚えたからといって取引を簡単に思わないようにすることが、資産を減らさないようにする方法です。
ボリンジャーバンドというのは、移動平均線やMACD、出来高と同じトレンド系テクニカル指標と呼ばれています。トレンド系ということは、今のチャートが売られすぎか買われすぎかということを示す指標になります。ですので、元々は株式投資で使われていた指標ですが、仮想通貨取引にも使用できるチャート分析方法ということです。また株式投資では、ベテラン投資家がボリンジャーバンドを使っている事例も多い指標です。
ボリンジャーバンドのチャート分析ポイントは移動平均線
ボリンジャーバンドを構成しているものは、移動平均線と標準偏差と呼ばれるものです。移動平均線は文字通りそのままの意味ですが、標準偏差は初心者の方が聞いたことのない言葉でしょう。
標準偏差とは、例えば10日移動平均線を用意します。10日移動平均線の10日間分の終値から、10日移動平均の平均値を引きます。そして、出た値を二乗し10日分を更に合計します。最後に、10日分割ってルートを取ったものが標準偏差というものになります。
初心者の方には、少々分かりづらい計算の仕方ではありますが、最近は高機能ツールがあるので自分で計算する必要はありません。実践では計算結果後の数値でグラフが形成されるのでこのような計算で、作られているのだという認識でも十分です。
つまり、ある期間の移動平均線に対して、通貨の終値がどのくらいばらつきが生じているのかを計算で表したものということです。
ちなみに計算式を記述すると、
標準偏差=√(10日分の終値-10日分の平均値)の二乗の合計/10日
となります。
分析チャートとしてボリンジャーバンドを使う場合は、σのついた数字が表れます。1σ、-1σ、2σ、-2σ、3σ、-3σという名称のついた線があり、合計6本で分析を行います。
仮想通貨取引にも使える売買ポイント
ボリンジャーバンドとは何かということとσという線を使うことは理解できたと思います。次は仮想通貨にも使える分析方法と売買ポイントについての説明です。
まずボリンジャーバンドは、ある期間の1日の終値が移動平均線よりも剥離あるいは離れているとボリンジャーバンドの線は広がります。逆に、ある期間の1日の終値が移動平均線と近いところにあれば、ボリンジャーバンドは収縮あるいは近くなります。そして、取引所などで配布されているツールにもよりますが、一般的には1σ、-1σの組み合わせというように、3種類の内1種類しか表示できないことが多いです。
ですので、先ほどの拡大、収縮というのは、例えば1σと-1σのペアである線が、移動平均線に対して広がったり、狭くなったりする現象で判断するということになります。
この現象を利用して分析していくのが基本の方法になります。つまり、前述の計算式を毎回行う、計算式について100%理解せずとも分析できて、売買ポイントまで判断できるようになります。
実際のチャートでは標準偏差を利用したテクニックのひとつである、スクイーズ・エキスバンションがあります。ここでは1σと-1σで表記します。又、移動平均が中心にあり、上に1σ、下に-1σという形が通常です。
スクイーズとは、1σ、-1σが広がっていた形状が、狭くなっていく現象のことです。エキスバンションとは、1σ、-1σが狭くなっている形状から、広くなっていく現象のことです。
そして、スクイーズ・エキスバンションとは、これら一連の現象が連続しておきたときを指します。そして、ここからがエントリーポイントの解説です。エキスバンションの現象が起きると、急騰のサインという観測が確認されていますので、利益確定のチャンスになります。又、他のテクニカル指標を使用することで、更に急騰相場と予測する精度が高まります。
ボリンジャーバンドでチャート分析する場合の注意点
ボリンジャーバンドは急騰サインを示すテクニカル指標ですが、注意点があることを覚えておくとリスク回避に繋がります。注意する点としては以下の通りです。
ボリンジャーバンドでチャートを分析する前に、チャートそのものがボリンジャーバンドの中で価格が変動していることが前提です。もし、分析している通貨チャートがボリンジャーバンドから外れたパターンになっている時は、トレンドに大きな変動が起きる可能性があります。ですので、仮想通貨取引初心者の方はこのパターンの時に取引を行うことを控えることが、リスク回避となります。
ボリンジャーバンドで使われる標準偏差σは、設定した過去の期間を基にグラフを形成しています。ですので、直近の未来の予測に100%当てはまらないことを理解しておくことが必要です。
ボリンジャーバンドの+側に沿っていれば売りのサイン、-側に沿っていれば買いのサインとして機能します。しかし、σを超える通貨の価格になった場合は、先ほどの逆張り的手法ではなく、順張り手法で取引を行うような戦略に切り替える必要があります。
ボリンジャーバンドは仮想通貨取引初心者でも覚えやすいチャート分析ツール
ボリンジャーバンドはトレンド系テクニカル指標として、株式投資でもよく活用されています。そして、仮想通貨取引にも最近活用されている事例もあり、仮想通貨取引初心者も活用するメリットの多い指標です。更に、初心者の方の多くが順張り手法による取引で覚えますが、逆張りによる取引を覚えたいという方には、そのままボリンジャーバンドを使用して分析の視点を変えれば逆張り的手法で、取引も可能になります。
仮想通貨取引初心者が順張り、逆張り、そして急騰相場の予測を覚えるのに便利な指標です。これから逆張りで取引戦略を立てたいという人は、まずボリンジャーバンドを覚えることが近道になります。
仮想通貨取引にに活用できるチャート分析ツールのエンベローブ
仮想通貨取引や仮想通貨FXもチャートの仕組みは、株式投資などと同じです。そして、株式投資などで使用されるチャート分析ツールを活用することができます。もし、仮想通貨取引初心者の中で「どうやって分析を行えばいいのか?」「移動平均線や出来高は分析出来るけど、他のツールは予測に使えるのか?」という疑問がある方は、今後チャート分析を学ぶ上で、株式投資の分析方法を覚えると理解しやすくなります。
チャート分析とは、相場情報から様々な計算を行い、グラフ化したチャートを分析する手法です。ほとんどのテクニカル指標は仮想通貨チャートに活用できます。その中でエンベロープはボリンジャーバンドを覚えている人であれば、短期間で仕組みが分かります。
エンベロープとは、Envelopeと書き日本語に訳すと包むという意味になります。なぜ包むという名前なのかというと、チャートの中にローソク足を挟む形でグラフが形成されるからです。そして、前述のボリンジャーバンドを知っていると、使いやすいという解説をしたのは、原理やグラフのパターンが同じ部分があるからです。
エンベロープは、トレンド系テクニカル指標と呼ばれ、ローソク足つまり価格から移動平均線がどの程度離れているかということを、売買サインに使用したものです。又、移動平均線と乖離している状況になると、価格は移動平均線と同じラインに動く性質があることが知られ、この性質をエンベロープの上下線や、移動平均線のラインをポイントとして捉えます。
エンベロープの使い方
まず、エンベロープは移動平均線に対して、一定の距離を保った線として描画されています。そして、仮想通貨価格推移がエンベロープの下ラインに近づくと買いのサイン、上ラインに近づくと売りのサインを示します。さらにエンベロープは現在の価格帯を表しているサインという意味もあり、上ラインは価格の上限で下ラインは価格の下限ということになります。移動平均線の指示線と抵抗線と同じ意味合いと考えると分かりやすいです。
ボリンジャーバンドを用いた取引戦略は、逆張り投資になります。価格が上下ラインのどちらかに近づいたら反転のサインという判断をするので、これから逆張りを中心とした取引を行いたいと思っている仮想通貨取引初心者は、まずエンベロープから分析に利用して反転相場の動きに慣れるという方法があります。
また例外もあります。エンベロープのライン外に価格が推移した場合、上ラインを越えたら急騰、下ラインを越えたら急落というサインになるので、逆張りを狙って注文を仕掛けていたら、ポジションをキャンセルして、態勢を立て直すことを優先することが大切です。
他にも、トレンド上昇、下落どちらの場合でも、強い方向性になっていたらエンベロープが上手く機能しない可能性が高くなるので、別のテクニカル指標を活用するなど、臨機応変な対応が必要です。
ボリンジャーバンドと似ている点と違う点
エンベロープはボリンジャーバンドと似ている指標です。ですので、ボリンジャーバンドを覚えておくと、エンベロープも同時に理解できます。
【ボリンジャーバンドと似ている点】
チャート画面に、エンベロープとボリンジャーバンドが表示されたとき、どちらも同じ構図になり、売買サインもそれぞれのラインに近づいたら、逆張り投資という考え方が同じです。
【ボリンジャーバンドと違う点】
チャートで表示される上下バンドの形は同じですが、それぞれ計算方法が違います。ボリンジャーバンドは標準偏差を表していますが、エンベロープは移動平均線の乖離率を表しているといった点が違うことです。
エンベロープで注意する点
前述のようにエンベロープとボリンジャーバンドは似ているが、仕組みは違います。そして、同じような分析方法だからといって考えると、思わぬミスを招くので注意点を抑えておくのが良い方法です。
ポリンジャーバンドは直近の価格の変動により、バンドが広がる動きをします。対して、エンベロープは、移動平均線を基に構築されたバンドなので、常に移動平均線と平行したなだらかな動きになります。ですので、エンベロープは価格変動が激しすぎると正確に予測することが難しくなり、そのような相場で逆張りをしても効果がない場合が多いです。
他にも、エンベロープは時間設定を間違えると全く機能しなくなってしまいます。例えば、ビットコインの値動きが5分で100,000BTCも動くことは考えにくいです。そして、エンベロープの時間設定を5分にし、トレードスタイルは1週間といったちぐはぐなことをすると、5分で大きな価格変動が起こることは滅多にないので、1週間のトレードスタイルだとエンベロープの、上下バンドが不正確な表示になってしまい、分析が出来ません。従って、エンベロープを使う時は、自分がどのスパンで取引するのか頭に入れて、それに合わせて時間設定をすることが大切です。
またエンベロープは時間設定が短すぎると上手く機能しないことが多いので、移動平均線を25日にして、それを基準としたバンドを形成するのが一般的な方法です。そして、乖離の目安が前述の設定にした上で、2~3%といわれています。これは、勿論一般的な目安ですので、もしエンベロープを使って違う方法を確立させたとして、それは新しい投資手法といえます。
エンベロープは組み合わせにより効果を発揮させることができる
元々、エンベロープという指標は、株式投資などではあまり使われませんでした。理由は、ボリンジャーバンドなどに比べて、融通の利かないバンドであることが挙げられます。しかし、近年著名な投資家がエンベロープを使用した取引を行うということが話題になり、エンベロープが再認識され始めました。
仮想通貨取引初心者の方も、逆張り投資のスタイルで稼ぎたいと考えているのであればエンベロープを活用した取引も有効的な手段になります。
このページでは、実践的なテクニカル指標によるチャート分析方法について解説しました。ここで解説した以外にも、活用できるテクニカル指標はありますが、まずはここで解説した基本中の基本ツールだけは覚えておいて下さい。そして実践し、慣れてきたら、他のツールも使うようにした方が良いでしょう。
これは仮想通貨取引に限らずチャート分析で言える事ですが、大切なのはチャート分析手法そのものではなく、その手法をいかに使いこなせるかなのです。まずは基本的なチャート分析手法を徹底的に使いこなし、自分のモノにしましょう。