ビットコインやアルトコインといった仮想通貨取引を行うことを検討している方や、現在仮想通貨取引を行う初心者の中には、どうやって仮想通貨の売買で継続的な利益を出すのか、悩むこともあるでしょう。継続的な利益を出すのに必要な要素は、戦略と戦術を立てて、ぶれずに毎回同じ取引を行う精神力です。初心者にとっては、仮想通貨取引自体未知の世界でもあるので、思わぬ損失や、サプライズに動揺してしまうことがあるでしょうが、それは仕方がありません。しかし、仮想通貨投資における戦略と戦術の一部に関しては、今日からでも準備や対策ができます。因みに戦略とは、大枠で仮想通貨取引についてどのようなアプローチを行うかということを意味しています。
又、初心者が覚えやすい、移動平均線について基本を押さえているのであれば、応用の技術を身に付けることは難しくありませんし、比較的短期間で習得できるレベルです。
仮想通貨取引初心者が覚えやすい移動平均線は応用も比較的分かりやすい
仮想通貨取引初心者で、投資未経験の方であれば尚更、金融・市場・相場・チャート・需給関係など様々な専門的な話について理解することが難しく感じてしまいます。更に、最初から仮想通貨市場に参入することは、比較的難易度が高いと言えます。一般的には、仮想通貨取引は簡単だからすぐ利益を出すことができるといったことや、これからの時代は仮想通貨だからとりあえず保有しておくのがいいといった話があります。しかし、仮想通貨取引自体は簡単ですが、計画的な方法で仮想通貨を売買しないと大きな損失は免れないでしょう。又、仮想通貨を通貨として勘違いして、これから基軸通貨になると思って保有した方がいいと思っている人もいますが、仮想通貨は資産という位置づけになっているので、短期的に円やドルに代わる新たなツールにはならない可能性が高いです。しかし、長期的に見れば仮想通貨が中心になる可能性も捨てきれないので、現在取るべき方法は、保有する場合はしっかりと投資の知識も身に付けるということです。
仮想通貨投資の知識を身に付けるには、市場原理の法則や通貨の仕組みといった原理的なことを学ぶ必要がありますが、仮想通貨取引を既に始めている場合は、分析技術の習得を優先することが大切です。そして、最初に覚えやすくて使いやすいツールが移動平均線ということになるのです。移動平均線は、文字通り価格の平均値をグラフ化したものなので基本を覚えることはすぐできます。応用に関しても基本を正しく理解していればすぐ吸収できるはずです。
ゴールデンクロスとデッドクロスでサインを判断できる
移動平均線を活用して、トレンドを判断することができるということは基本を覚えた仮想通貨取引の方にとっては理解できるかと思います。しかし、移動平均線はトレンドを見ることしかできないツールではないのです。それが、ゴールデンクロスとデッドクロスです。
この2つは、共に売買サインを示す現象で、仮想通貨だけでなく、金融市場すべてにおいて、多くの投資家が判断材料に使用しています。
・ゴールデンクロス
相場転換の可能性を示すサインになります。
まず3本の移動平均線を使用し、短期移動平均線が長期移動平均線を上向きに超えたところを
相場転換、つまりこれから上昇相場へ変わる可能性があることを意味しています。
具体的に説明すると、5日、25日、100日移動平均線があるとして、まず5日移動平均線が100日移動平均線を上向きに超えます、そして、25日移動平均線も100日移動平均線を超えた時、ゴールデンクロスという現象になり、これから上昇相場へ変わる可能性があることを示しています。
・デッドクロス
こちらも相場転換の可能性を示すサインになります。
ゴールデンクロスと同じく、3本の移動平均線を使用し、短期移動平均線が長期移動平均線を、上から下向きに超える形になると相場転換、つまりこれから下落相場へ変わる可能性があることを意味しています。
具体的に説明すると、5日、25日、100日移動平均線があるとして、まず5日移動平均線が100日移動平均線を下向きに超えます。そして、25日移動平均線も100日移動平均線を超えた時、デッドクロスという現象になり、これから下落相場へ変わる可能性があることを示しています。
仮想通貨取引初心者が間違いやすい認識として、これらのサインが出たことによって確実に相場転換が行われるという判断です。あくまで、2つのサインは「これから相場転換が起きる可能性がありますよ」ということを示しているだけなので、100%相場が予測通りに動くとは限りません。正しい方法は、2つのサインどちらかを発見したら、同時に他の指標も合わせて分析して注文の準備をすることです。ここで、すぐ注文してしまうのは早すぎる判断になります。
パーフェクトオーダーでトレンド一致
パーフェクトオーダーとは、3本の移動平均線全てが同じ傾きで構成されたグラフです。このグラフが出現すると、強いトレンドという言葉を使うことが多く、上昇や下降どちらにしても強い方向性を示したサインになります。しかし、このサインも仮想通貨取引初心者が陥りがちなサインでもあり、強いトレンドが出現したことで確実に仮想通貨の相場の方向性が決まったと思って注文すると思わぬ損失を被る恐れがあります。
パーフェクトオーダーで覚えておくことは、サインがでたら順張り投資にすることです。前述で確実に方向性が決まるわけではないと説明しましたが、確率は高いサインではあるので、仮想通貨の売買で仕掛ける場合には順張りにした方が損失が少なく済む可能性が高いです。
もうひとつの特徴が、パーフェクトオーダーは長期的なサインであるということです。パーフェクトオーダーそのものの構造で考えると分かりやすいですが、短期のサインになっていたらどれか1本の移動平均線が他の移動平均線とクロスします。つまり、この時点で短期のサインは出ないという理屈になります。
移動平均線の応用でもある移動平均剥離率
移動平均線について理解したら、次のステップとして移動平均剥離率を覚える必要があります。移動平均剥離率とは、移動平均線が仮想通貨の価格に対して、どれだけ離れているか(剥離)ということを示す指標です。
仮想通貨のチャートもローソク足で表現されています。移動平均線がローソク足に対して離れていると、いずれローソク足が移動平均線に近づいていきます。この現象を売買サインに活かしているということです。厳密には25、75%以上の剥離率でローソク足が移動平均線に戻るといわれています。仮想通貨取引初心者は、相場の転換や急騰や急落といった場面にも、対応しなければいけません。
移動平均剥離率もローソク足との関係性に注目
移動平均剥離率とローソク足の関係性で仮想通貨相場のサインを読むというのが、基本的な使い方です。そして、もうひとつの戦略が逆張りです。逆張りとは相場が上昇や下落というトレンドであった場合、いずれどちらかのトレンドに転換します。もしくは、急騰や急落といった相場でも繁多に方向に動くという法則があります。このような時、転換すると見越して注文を仕掛けることで、転換した部分を底値としてそこからの利益を狙うという意味です。
仮想通貨においても、移動平均剥離率も逆張り戦略に活用できる指標で、大きな剥離の形がでたら逆張りで注文をしておくということができます。因みに、どこで反転するのかということも重要になりますが、主にサポートラインやレジスタンスラインが反転のサインになると言われています。仮想通貨のチャートをしっかりと観察しておくことが大切です。