2017年から突如として知名度を飛躍的に上げた仮想通貨は、それまで投資に興味が無かった層の人をも巻き込む一大ブーム。新しく仮想通貨を購入する人も多くなっていますが、どの仮想通貨を買おうか悩むばかりで、取引所は「テレビでCMを打っている有名どころならどこでもいいだろう」程度に考えている方が多いと思います。さすがに最近のコインチェック事件で多少は注意を払うでしょうが、本当ならどの取引所を使うかというのは、買う仮想通貨の種類なんてどうでもよくなるほど、最も気にすべきポイントなのです。

良い取引所を選ぶために見ておきたい6つのポイント

仮想通貨を始めるうえで最も大切なのは取引所選びそもそも取引所というのは、あなたの仮想通貨を預けておく銀行のようなものです。しかも、強力なバックアップと強固なセキュリティに守られた銀行とは違い、取引所は民間の企業が金融庁の認可を得た程度に過ぎません。挙句、法整備がなされる前は好き勝手に取引所を設立できたうえ、そのような取引所は金融庁の認可を受けなくても引き続き営業はできます。仮想通貨を取引所で管理している人は、何も考えずに取引所を選んでいると、非常に危険なところへ預けている可能性もあるのです。

セキュリティ面を見ただけでも取引所の厳選が不可欠であることは言うまでもありませんが、他にも見ておくと損しない、またはより得ができるポイントは数多くあります。中でも特に重要な点として、良い取引所とダメな取引所を見分けるためのチェックポイントを6つ、紹介していきます。

取り扱う仮想通貨の種類と手数料の値段

まずは当然ですが、取引所が取り扱っている仮想通貨の種類は重要です。初心者の方で、時たま「取引所は世の中に存在する全ての仮想通貨を取り扱っている」と勘違いしてしまっている場合もありますが、そのような取引所は残念ながらありません。大手の取引所を見ていくと多くても15種類ほど、少ないところだと5種類ほどしか取り扱っていないところもあるのです。例えば最近CMでよく見るビットフライヤーも、有名どころこそ押さえていますが取り扱い銘柄はたったの6種類となっています。

さすがにビットコインやイーサリアムといった超有名なものは何処でも使える印象ですが、リップルぐらいの知名度だと取り扱っていないところも多く出てきます。このような状況なので、取引所を選ぶ際は買う仮想通貨が取り扱われているかどうか、よく確認する必要があるでしょう。

次は、取引所を使っていると必ず取られる手数料について見ておきましょう。仮想通貨の手数料というと、取引手数料のことだけを想像する方も多いと思うのですが、実際には仮想通貨を外部へ出金する際や、円として引き出す時の手数料も損得へ大きく関わってきます。もちろん、全体のコストを抑えるには取引手数料の安さも大事ですが、出金手数料の値段もよく確認しておかないと、思わぬところで損をする可能性があるわけです。

仮想通貨の販売方式と取引人数の多さ

良い取引所とダメな取引所の見分け方仮想通貨を売買する方法には2種類あり、それは取引所によって異なります。1つ目はオークション方式と呼ばれる取引所で、あなたが売りたい仮想通貨とその値段を提示すると、それに合致する買いたい相手と自動的にマッチングし、売買が成立するというものです。基本的に、ある仮想通貨を売り出している人の中で最安値を提示する人と、買いたいと思っている人の中でも最高値を提示する人が優先的にマッチングされるため、設定する値段によっては非常に長い時間が取引にかかることもあります。大半の取引所はこちらの販売方式です。

2つ目の販売方式は相対方式。OTC方式とも呼ばれるこのシステムは、ある仮想通貨を売りたい人と買いたい人が、完全に1対1で交渉を行うものとなります。相対方式での購入には、取引所が別に運営している販売所などを利用します。相手の提示してくる価格を想定しながら値段を決めなければならないオークション方式と異なり、販売所は金額を先に提示してくれるため、それに納得すれば売買するという単純さが相対方式の特徴です。利用したい方は、販売所が使える取引所を選ぶようにしましょう。

また、大量の売買注文を行うときにも相対方式は便利だと言えます。オークション方式だと、大量の仮想通貨を売買しようとしても、相手がそんな量の仮想通貨を必要としていない、もしくは用意できないパターンがほとんどです。つまり売買の過程で取引相手を次々に変えなければならず、そうすると値段が変動するなど不安定になります。大量の注文を入れると、オークション方式では相場の変動を起こしやすいのも難点ですね。これらの問題を解決できるのが相対方式ですが、大抵は販売所が得しやすい値段設定になっていることをお忘れなく。

次に、その取引所でどれだけ多くの人が取引を行っているのか。「板の厚み」などとも呼ばれるポイントですが、この取引人数は多ければ多いほど有利になります。人が多いと取引は活発になり、売り手と買い手が提示する値段の差も狭まることで、より安定した取引が期待できるのです。取引にかかる時間を短縮しやすいのも大きなメリットとなります。

取引所が利用するセキュリティシステムと有する技術力

取引所を選ぶ時のポイント、最後の2つはやはりセキュリティ関連です。まず、あなたの仮想通貨を守るためにどれだけのセキュリティシステムを用意しているのか、ここは必ず確認しておきましょう。例えば、仮想通貨の保管に適宜コールドウォレットを利用しているかどうか。つい先日のコインチェック事件では仮想通貨をオンライン、つまりホットウォレット上で管理していたこともハッキングされる原因の1つで、非常に問題視されました。

次に、マルチシグ送金をサポートしているかどうか。これは、送金を行う際の確認に必要な秘密鍵と呼ばれるものを最低3つ以上に分割し、それぞれ別のアカウントへ保管する方式のことを言います。マルチシグ送金に関する詳しい説明はここでは省きますが、2つ以上のアカウントを同時期に乗っ取らないと不正送金できない仕組みのため、セキュリティ性が大きく向上するシステムです。

あとは、取引所を運営する会社の内部管理体制も重要です。仮想通貨界では少なからず、取引所を利用するユーザーの仮想通貨を、運営する側が盗んでしまうような事件も発生しています。システムによっては末端の社員でも簡単に盗めるようになってしまうため、この辺りの管理体制がしっかりしているかどうか、調査するのは難しいですがチェックしておきたいところです。

最後に、いくら現時点でセキュリティがしっかりしている取引所であっても、そのレベルを維持できる技術力は必須です。ハッキングを行う側もあの手この手で仮想通貨の盗難を試みますし、今のセキュリティ体制では防げない手口もいつか現れます。その時に、可能な限り素早く対処できる技術力を持っていなければ、セキュリティのレベルを保つことはできませんからね。

取引所選びでリスクは最低限かつ収益は最大限に

ここまで6点、良い取引所を選ぶためのポイントを紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。セキュリティレベルの高さや出金手数料を重視することでリスクを最低限にできますし、OTC方式を利用できて取引人数も多い取引所なら、収益を大きく上げやすくなります。当然ながら、私たちとしては全て揃った取引所を選びたいですが、そこまで優秀なところは残念ながら存在しませんし、今後も出ることは無いと考えられます。

ではどの取引所を選べばいいのかというと、基本的にはあなたの用途に合わせたところを選ぶのがベストでしょう。例えば知名度の低い、いわゆる草コインと呼ばれるものを買いたいのであれば、取り扱い銘柄が500種類近いCryptopiaなどを利用することになるでしょうし、出金手数料の安さを特に重視するのならGMOコイン、とにかくセキュリティレベルの高いところを求めるならビットバンクが良いでしょう。

つまり最後にどの取引所を選ぶのかは、あなた次第ということになります。あなたのニーズに最大限応えてくれる取引所こそ、最も良い取引所なのです。ですがセキュリティに関しては、いかなる用途で仮想通貨を売買する人にも重要な項目だと言えますね。