ビットコインのファンダメンタル要因について

2018年のファンダメンタル分析は

2016年頃から急速に仮想通貨の認識が広がり、株式やFXの個人投資家・投資未経験の個人・企業などが仮想通貨市場に、興味関心を持ちはじめ、市場参入をしています。これから仮想通貨市場に参入しようと検討している人、去年頃から仮想通貨取引を行っている個人の方たちが悩むことのひとつが、ファンダメンタル分析なのではないでしょうか。ファンダメンタル分析は株式投資やFXといった金融商品で使われてきた歴史の長い分析手法です。この分析手法により相場分析を行い、様々な要因からどのような方向性へと変化をするか、予測することができます。例えば、2018年2月初旬に一時的な急落相場になりつつも3月時点では、再び相場が上昇へと向かっている場面を考えてみます。なぜ急落、再び上昇しているのかという要因をいろいろ考えると、上昇要因のひとつに、NECのブロックチェーン技術開発のことが考えられます。NECのブロックチェーン技術開発において、大規模接続下で処理速度が世界最速の毎秒10万件という驚異的な記録を残したという情報です。現在仮想通貨市場で運用されているブロックチェーン技術は処理速度が遅いという課題をかかえていますが、今後、NECのブロックチェーンのような技術が仮想通貨技術に運用された場合、取引環境が今までより大きく改善されると考えられます。そして、投資家達が更にビットコイン市場で取引を活発化させるようになったのではないかという分析もできます。

急落した要因については、EUの仮想通貨規制の呼びかけやコインチェックにおけるNEMの流出問題、中国の仮想通貨規制示唆といった様々な政治・経済の情報がビットコイン市場に影響したのではないかといわれています。ただし、2018年3月時点では、2月の急落相場のファンダメンタル要因は判明されていません。これは、複数の要因が重なったことや、もしくは別の要因があるのではないかという、様々な考察がなされているためです。個人がファンダメンタル分析をするには、まずは一般の報道から得られる様々な仮想通貨に関連する情報を集めることが大切です。なぜなら別の要因を探そうとしても、機関投資家のように深い情報を得る手段は限られているからです。なので、まずは一般の情報からファンダメンタル分析を行うことで、今回の急落相場の兆候や急落後の考察として活用することが良い方法です。

ファンダメンタル要因とは

仮想通貨取引初心者や投資未経験の人にとっては、仮想通貨とビットコインは知っていても分析についてはなかなか知らない分野です。現在ビットコイン取引などで用いられている分析手法は、テクニカル分析とファンダメンタル分析です。この2つは元々株式投資などに使用されていた分析手法で、元の理論や計算方法は株式相場をベースにした方法です。ですから人によっては、ビットコイン相場は、株式やFX(法定通貨による取引)とは違う理論で計算しなければ分析できないという意見もあります。この分析の根本的な問題については、現在も様々な意見がありますが、個人が取引を進める上ではどちらの方法も判断基準となりえます。また、これは投資の基本ですが、全ての判断・行動は自己責任であり、分析結果から投資を行って、どのような結果になろうとも全ては自己責任ということを認識しましょう。
ファンダメンタルとは何かということですが、国や政府・企業や団体の経済状態を指標化したものです。
指標とは、身近なところでGDPが代表的です。GDPとは経済成長率のことで、どれだけ経済が成長しているかを数値化して今後の政策に活かりたりします。他の指標は、雇用統計や物価上昇率、もっと身近な指標だと企業の「売上」や「利益」、「資産」、「負債」といった項目も挙げられます。このように、ファンダメンタルというのは、実は投資に使用するだけではなく、私たちの生活や企業・国の方向性や経済の対策に生かされています。ファンダメンタルというと難しいイメージですが、前述のような事例を見ると理解しやすいものということが分かります。

では、ファンダメンタルをなぜ株やFX・そしてビットコインなどの仮想通貨市場の分析に使用しているか。それは、ファンダメンタルによって算出された指標は、現在の経済状況を表していて、市場にも影響を与えるからです。例えばGDPの数値が前年度よりも低い場合、その国の経済状況が良くないということは、誰でも分かります。そして、その情報を見た機関投資家や大口投資家はその経済状況で投資をしても、価格が上昇しないのではないかと考えます。更にGDPなどの指標は今後の市場価値を示した情報でもあり、長期的に指標に沿った市場価値へと推移していくことが多いです。
このように、ファンダメンタル要因は仮想通貨市場を含めて影響を与えているので分析に利用されています。ただし、ファンダメンタル分析を行う時に注意する点があります。短期的な取引では、ファンダメンタル要因によって市場に影響を与えにくい性質があり、長期的に活用することのできる指標です。なので、中長期で取引を行う人に向いている分析手法といえます。

ビットコインに当てはまるファンダメンタル要因

ビットコインのファンダメンタルと分析方法ファンダメンタル要因を調べると、多くは株式やFXをベースにした情報です。しかし、ビットコイン取引は前者とは違う要因で市場が動いているといわれています。ですので、ここではビットコインに当てはまるファンダメンタル要因について紹介します。
・ビットコイン市場に参入している人口数
・各国の仮想通貨に関する発表や発言、最近ではICO規制や全面規制についての言及など
・各国の経済状況、円やドルとのレート
・企業による仮想通貨技術開発や発展についての情報、最近ではブロックチェーン技術に関する発表など
・ビットコインコアのバージョンアップなどの仮想化技術に関すること
以上の要素がビットコインにあてはまる主なファンダメンタル要因となっています。

ビットコインの価格変動をファンダメンタルで読む

ビットコインの価格変動は株式やFXと比較して短期間に大きな動きがあります。したがって、テクニカル分析を活用したトレードスタイルで進める方は、デイトレードやスキャルピングトレードとの相性が良い可能性があります。対してファンダメンタル要因を柱としてビットコイン取引を行いたいと考えている方は、中期から長期投資を視野に入れた投資スタイルとの相性がよいといえます。ファンダメンタル要因による分析は多少のタイムラグがあり、徐々に市場へ反映されていくパターンが多いです。ただし、直近に起きた2月の急落など大きな材料が入った場合には、市場の反応も早く、急落・急騰といった形で現れることもあります。ですので、仮想通貨取引において、急騰を狙った戦略であれば大きなファンダメンタル要因の有無をニュースや時事情報をチェックして、瞬時に反応出来る体制を作るとよいです。

仮想通貨取引初心者が見るべきファンダメンタル要因

ビットコイン取引の初心者がファンダメンタル要因を探しても、指標や時事情報といった情報の数が多いことで悩むでしょう。ですから、最初のうちは時事情報をチェックして、指標に関しては徐々に覚えるようにするとよいでしょう。経済指標は実に豊富で、覚えれば市場の動向に役立ちますが、最初のうちは数の多さで逆にわからなくなることもあります。ファンダメンタル要因はニュースや時事情報といったトレンド的情報をまずはチェックすることが大切です。