Bytecoinは2012年7月に公開されたコインです。コインの中ではかなり古いコインに入ります。現在の時価総額は740億円ほどで1BCN=0.42円となっていてかなり安い状態です。元々総発行枚数が1844億7000万枚と膨大な量のため、安くなっています。Bytecoinがどのようなコインかというと、匿名性が強いことが最大の特徴となっています。それだけではなく、マイニングに興味がある初心者の方には非常にマイニングのし易いコインとなっています。

Bytecoinは発行枚数が1844億7000万枚でマイニング方法もPOW(proof of Work)を採用しています。POWというのは、ビットコインやライトコインと同じマイニング方法ですが、Bytecoinは、マイニング専用機といわれる「ASIC」などを使用することは必要なく、一般的に普及しているPCでマイニング可能となっています。ブロック作成時間もビットコインの10分間よりも5倍以上速い120秒とかなり速くなっています。

それに120秒ごとに65.000のBCNがマイナーたちに報酬として配られているだけではなく、送金手数料も無料となっています。詳しくは後述しますが、匿名コインとして有名なMoneeroはBytecoinを基にして作られています。

Bytecoinの特徴

特命コインの母なる存在BytecoinBytecoinの特徴はなんといっても匿名性が非常に強いということです。CryptoNightという匿名性の強いアルゴリズムを使っています。CryptoNightには大きく3つの特徴があります。

・リング証明
1つのトランザクションに数名の送信者が関わることで誰が誰に送ったのかといったような情報は分からなくなります。Moneroもこの技術を採用しています。

・ワンタイムキー
支払いごとに公開鍵から作成される、使い捨てのトランザクションです。自分のワンタイムキーと相手の公開鍵を使用することによってワンタイムキーを使用することができるようになります。Moneroにもワンタイムアドレスという似た技術が使用されていますが、Monero の場合は、閲覧用のプライベートキーと送金用のプライベートキーの2つからできているところが、Bytecoinと異なるところです。

・キーイメージ
キーイメージとは二重支出を防ぐ技術で二重支出とは、同じコインを異なる相手に支払う方法の事です。異なる相手に対し同じコインを使用しているにも関わらず、「受け取るコインは存在する」と思うことでコインを2回使えることにしまします。一つのコインを2回使用できてしまうことで、最初に相手に支払い、もう一つのコインを自分に支払うことで永久的にコインを作成することできてしまうことです。

結果として、コインの価値は無くなってしまいます。Bytecoinのキーイメージは二重支出を防ぐためのもので、秘密鍵から一方通行にできる、キーイメージを作ることで複製されたキーイメージによる新しい署名を拒否することができます。

ブロックチェーン分析抵抗

例えばビットコインのブロックチェーンは、住所など特定をすることはできませんが、誰が誰にどのくらいの量を送金したかなどの情報はすべてブロックチェーン上に記録し、閲覧が可能になっています。これはビットコインのブロックチェーンが一本の鎖のように繋がっているからだといわれています。

Bytecoinのブロックチェーンはビットコインとは違いツリー上に形成されていくため、1つのトランザクションを追うのに非常に時間と手間がかかってしまいますので、ハッキング等には非常に強いという利点をもっています。

Bytecoinの価格推移と予測

Bytecoinの価格は2017年5月までほとんど動くことはなく1BCN=0.0012~0.002くらいの価格内で動いていました。しかし多くのコインと同様に5月の半ばから大きく動き始めます。5月22日までに0.4円という高値をつけます。その後は調節のため0.12円まで大きく続落してしまいます。

再び上昇したのは、11月18日からです。そこからの上げ方は異常なくらい早く、一度押し目が出来ましたが年が明けて1月6日まで上げ続け2円まで高騰します。その後は多くの国がビットコインの規制に乗り出したこと、まだ記憶に新しいcoincheckのネムハッキング問題等などが立て続けに起こり2月6日には年内の最安値である0.3円まで下落してしまいました。2月21日に0.6円まで回復をしたものの、再び0.4円まで下落をしてしまいました。

長期的には上昇トレンドに乗っています。もし2月21日に0.6円を超えられなかったらダブルトップ(最初の高値で高値を掴んでしまった人が一斉に売りだすことで出来る)を形成する可能性があります。また3つめの山が0.6円を超えられなかった場合、三尊天井を形成してしまうので、大きく下落してしまいます。以上のことから仮にダブルトップもしくは三尊天井を形成する可能性が見えてきた場合はすぐに逃げる準備をしないといけません。

ダブルトップも三尊天井も中期または長期目線で予測をしているので、もしBytecoinの購入を考えているのならば、短期で出来る限り安い価格で購入し、上がったら売却をするというようなトレードが良いでしょう。ただ、Bytecoinの場合はマイニングが非常にやり易いコインなので、取引所で購入するよりマイニングで増やしたほうが良いかもしれません。

Bytecoinを購入できる取引所とウォレット作成方法

徹底解説現在Bytecoinを日本の取引所で購入することはできません。よって日本の取引所でビットコインを購入後に海外の取引所へ送金後にBytecoinを購入という手段をとらないといけません。以下Bytecoinを取り扱っている代表的な取引所です。

・Poloniex
アメリカの取引所で、60種類以上のコインを取り扱っています。

・Bittrex
アメリカの取引所で手数料が0.25%と非常に安く、200種類以上のアルトコインを取り扱っています。

・HitBTC
イギリスの取引所で、アルトコインも200種類前後を売買可能です。

次にウォレット作成方法です。紹介するのはBytecoin公式サイトからダウンロードできるホットウォレットです。ハードウェアウォレットより、ハッキング等の危険性は高くなりますが、取引所よりは安全に違いありません。

1,Bytecoinの公式サイトhttps://bytecoin.org/ にアクセスし、『Get Wallet』をクリックしましょう。

2,Web Walletをクリックし、名前とパスワードと『私はロボットではありません』にチェックし『Log in』をクリックします。

3,サインアップに成功した後は、早めに二段階認証をしておきましょう。二段階認証は『Setting』からTwo-factor authenticationで設定することができます。

これからのBytecoin

他のサイトを見てみると、Bytecoinはもう古いコインであまり上昇は見込めないなど様々な意見があります。Bytecoinを基にして作られたMoneroと比較されることが多く、Moneroのほうが技術的に優れている点が多いなどで、どうしてもBytecoinのほうが下に見られてしまいます。しかし、Moneroは北朝鮮でマイニングをされているような噂やダークウェブと呼ばれている非合法の場所で使用されているなど、かなり悪名高い状態となっています。(Moneroが悪いというわけではなく、マイニングをしている連中やダークマーケットでMoneroを使用している人の問題です)

匿名性の強いコインはマネーロンダリングなどの犯罪に使用されるケースも多いので、実際アメリカではすでに2017年5月金融取引報告義務を仮想通貨取り扱い事業所やプリペイトカード取り扱い事業者を対象とした法案が提出されています。この法案はテロ組織への資金提供や脱税などを防止するため、資金提供する際に国への取引履歴を報告しないといけないということです。

Bytecoinなど匿名性の強いコインは取引履歴そのものを見ることができないので、今後しばらくは取り扱っていく可能性は低くなっていく可能性が高いです。しかしZcashはすでにJPモルガン銀行との提携をしていますし、DASHはジンバブエでは公式のデジタル通貨になりました。将来的にみれば匿名性の強いコインが駆逐されることは、まず考えられません。今のところBytecoin はZcashやDASH、またはMoneroと比べると性能の面で劣ってしまっています。しかし今後Bytecoinが伸びるか否かはBytecoinの発展次第だと思っています。