2018年1月に起きたコインチェック問題、そして仮想通貨規制に関する議論については記憶に新しい出来事です。どちらも、市場にとって良くない材料だったこと、更に2017年の長期上昇相場が転換する時期と重なっていたこともあり1月に暴落しました。この価格変動は、仮想通貨取引していた初心者の方達にとっては、とても厳しい相場で中には市場撤退を余儀なくされたパターンもありました。
そんな中、仮想通貨初心者が下落相場などでも利益を出し続ける為には、取引テクニックを身に付けるしかありません。感覚で取引をして利益を出している方もいますが、基本的にはとても難しくセンスが問われる方法です。特に、仮想通貨市場は価格変動の幅と、変動するスピードが速いので感覚で取引を行う事がいかに難しいか想像できます。
そこで、今回は仮想通貨取引初心者が、下落相場やレンジ相場でも利益を増やし損失を減らす為に必要な取引テクニックについて解説していきます。
仮想通貨市場の取引の流れ
2018年3月の仮想通貨市場は、まず下落から引き続き始まりました。そして、レンジ相場とも解釈できる形になりつつも、少しずつ下落していたのですが3月の4週目に上昇します。この、上昇時にはテクニカル分析などでは、トレンド転換の兆しともとれるサインが出ていたのですが、3月26日にまたもや急落します。ビットコイン・ドルは、一時80万円台を割る価格になり1月の下落相場にまで近づきました。
仮想通貨取引初心者が取るべき行動として、考えられるのは
・資金を一旦回収し、市場を観察する
・信用取引で、空売りへシフトする
・信用取引で、レバレッジを掛けて空売りする
・信用取引で、レバレッジを掛けて買いから入る
・現物取引で、少しずつ利益を積み重ねる
というパターンがあります。
まず、仮想通貨取引初心者の中でも、1ヶ月以内の経験であればまず資金回収をして市場観察をすることがおすすめです。仮想通貨市場は24時間動いているので、取引したいと感じますが安易に仕掛けることはリスクを高める原因です。ですので、まずは市場の動きをよく見ることと、なぜ下落するのか原因を紙に書くことが必要です。仮想通貨取引は、取引を始める前が重要です。市場の動きを読み・将来の動きを予測し、それに沿って注文を仕込むのが通常の手順です。その場で注文を仕込むのは、よほど急騰の場合にのみ限られます。
仮想通貨を始めて間もない時期は、市場の動きの流れについて良く分からないと感じます。しかし、毎日5分でもチャートを把握することで、少しずつ価格変動の要因を掴めるようになります。従って、最初は取引を始めずに市場を注視することが、成長に繋がります。
仮想通貨相場に慣れてきたら取引をしてみる
前述の仮想通貨市場を注視して、市場の流れに慣れてきたら取引を仕掛けることも考慮します。しかし、ひとつ注意することがあります。それは、急落・暴落相場には手を出さないことです。下落やレンジ相場では、現物取引で利益を得ることもできますが、急落相場では損切も間に合わないほどのスピードで価格が変動していきます。
まずレンジ相場で取引する方法を解説します。レンジ相場では、価格帯に上限と下限があるような動きを繰り返します。まるで、箱の中で価格が反発し続けるような動きから、別名ボックス相場とも呼ばれています。レンジ相場は、この性質によってある価格幅で上昇と下落を繰り返します。従って、仮想通貨取引中級者以上になると、信用取引のレバレッジと空売りを利用して、どちらの流れでも利益が出るようにします。しかし、仮想通貨取引初心者であれば、レンジ相場の上昇時のみにエントリーして利益を得るようにすることがリスクを抑えられます。また、レンジ相場は上昇相場と違う動きで、慣れる必要もあるので少しずつエントリーするやり方で技術を磨く方法もあります。
レンジ相場で取引を行う為に必要な分析方法は、RSIを使用するのが基本的な方法です。RSIは、チャートの買われ過ぎと売られ過ぎを表す指標なので、レンジ相場でよく用いられている方法です。また、移動平均線のレジスタンスラインとサポートラインも活用することで、レンジ相場の価格帯を把握することができます。従って、例えばレジスタンスライン付近に価格が上昇すると、RSIが買われ過ぎのサインを表し売却サインとして見ることができます。このようにレンジ相場は、チャートのみで判断することは難しいですが、各指標を用いることで底値と天井のポイント、更にブレイクポイントの兆しも見つけることができます。
ブレイクポイントは、レンジ相場などのトレンド転換点のことです。レンジ相場もいつかは、上昇か下落かどちらかに価格が突破します。どちらかに突破すると新たな取引手法へ切り替える必要があるので、仮想通貨取引初心者は、このブレイクポイントにも注意しながらレンジ相場で取引することが大切です。
自分の生活リズムに仮想通貨取引時間を合わせる
仮想通貨取引初心者が、ビットコイン取引などを始めるときの理由は様々です。最初のうちは興味・関心が強いので、いつ取引をしても比較的楽しいと感じる場面が多いです。しかし、ある程度取引を繰り返していく内に、保有している仮想通貨の価格が気になり、他のことが手に付かなくなることや仕事などが忙しく取引から離れることがあります。
今後も継続して仮想通貨取引を行っていきたいと考えている方は、上記のような取引スパンでは続けるのが大変になっていくことがあります。従って、取引を始める前に1週間で取引に充てる時間がどれだけあるか、書き出していきます。書き出した時間を確認して、取引に充てる日と時間を作ります。例えば、土日に余裕がある方は、土曜日に市場を分析して日曜日に注文を行います。そして、次の週に前週の取引結果を確認して、反省と改善を繰り返しながら利益を出すための取引を行います。
短期の仮想通貨取引方法
仮想通貨取引のスパンを作ると、次に出てくる課題がスパンに合わせて取引方法も変える必要があります。まず、毎日取引できる場合の方法と言えば、短期取引です。短期取引は、1時間単位から1日以内に取引を完結させることを指します。
短期取引は、一般的に仮想通貨取引初心者には難易度が高い為リスクも大きくなります。理由は、短期取引は小さな利ザヤを積み重ねていく手法なのですが、単純に取引回数を増やしていっても損失も増えていくので、なかなか利益がでにくい方法でもあります。その場合、テクニカル分析を用いて短い時間のチャートを迅速に分析・予測・適切な注文方法をとる必要があります。
因みに、市場の値動きは短時間に絞れば絞るほど、需給関係による価格変動要因が強くなります。これは、投資の基礎知識でもあるので覚えておくと、他の場面でも役に立ちます。特に重要なポイントは、時間です。分析に時間をかけていると次の相場へ切り替わるので、分析の意味がなくなってしまいます。従って、いかに早く分析・予測・取引を完結させることを繰り返すかが大切ですし、経験や慣れで乗り越えるしか方法はありません。
長期の仮想通貨取引方法
短期取引以外の方法には、超短期、中期・長期・超長期があります。次に解説するのが、長期取引です。長期取引は、主に1回の取引が3ヶ月から6か月程度のスパンを指します。2017年の仮想通貨市場では、この方法を用いることで大きな利益を得る事ができた方法です。しかし、2018年は中期下落相場となっているので、基本的に長く保有していればいるほど損失が膨らみます。従って、現物取引や信用取引の買いからだと、下落相場には向いていません。しかし、メリットもあります。それは、取引時間が少ないことと、短期取引よりも難易度は低いことです。
長期取引では、最初に計画立てて注文を行い、その後は取引完了まで定期メンテナンスと調整に費やします。この調整などの時間は、1週間のうち1日あれば十分ですし1時間程度確保すれば作業が完了します。従って、会社員の方におすすめの方法です。