2016年から2017年にかけて起きたビットコイン相場の、上昇傾向と2017年11月頃の高騰は投資家以外の方にも注目されるきっかけとなりました。このことにより、株式投資家や会社員・学生・主婦など様々な層が、ビットコイン市場に参入するようになりました。

しかし、2017年12月頃から、高騰の反動で急落の兆しが出つつありました。そして、年が明けて2018年1月、コインチェック問題や仮想通貨規制に関する情報が同時期に出てきたことで、元々下落に転換する相場が更に長期化する原因のひとつともなりました。ビットコインの急落によって、今度はビットコインのリスクが目立つようになり、多くのビットコイントレーダーが市場から撤退する事態にもなりました。しかし、2018年4月時点では、下落基調は続くものの、以前よりかは落ち着きを取り戻しています。

そこで、新年度にもなり新たに仮想通貨取引を始めたいという方もいるでしょう。今回は、2018年から仮想通貨のビットコイン取引を始めたい方に向けて、ビットコインの特徴や取引時の注意点などについて紹介します。

仮想通貨とビットコインとは

ビットコイン取引の今後と価格について未経験者ですと、仮想通貨とビットコインについて、意味が混同している場合もあります。簡単に説明すると、ビットコインとは仮想通貨という大きなくくりの中にある、通貨の1つです。そして、仮想通貨には、ビットコインの他にも通貨があります。ビットコイン以外の通貨は、アルトコインと呼ばれ日本語でその他の通貨という意味になります。これから、仮想通貨やビットコインという言葉を目にしたら、ジャンルと固有の名称だということを覚えておくと良いです。

ビットコインは、仮想通貨の中で最初にできた通貨です。2008年に、インターネット上に突如現れたサトシナカモトという人物が、仮想通貨に関するP2Pなど技術論文を公開したことが始まりになります。この論文を元に、世界中のエンジニアが開発した世界初の仮想通貨がビットコインです。ですので、ビットコイン以外の仮想通貨の多くは、ビットコインのオープンソースを利用している為、アルトコインとも呼ばれています。

ビットコインは、仮想通貨第1号ということで、機能もシンプル且つ分かりやすいです。機能は、送金・決済・取引ができます。これまでの電子マネーなどと明確に機能といえば、不特定多数のユーザーや企業とモノやサービスの売買、取引ができることです。更に、ビットコイン取引ができる環境であれば、世界中誰とでも共通通貨として交換ができます。

他にも、ビットコインは法定通貨とも違います。法定通貨は、中央管理制度のもとに中央銀行が国の通貨を発行・管理しています。従って、法定通貨は常に中央銀行によって、コントロールされているという特徴があります。しかし、ビットコインは、ブロックチェーン技術によって分散管理されています。

簡単に説明すると、ビットコイン取引をしている全てのユーザー同士が、取引の承認や履歴を管理しています。ですので、不正を働いてもすぐ発覚しますし、セキュリティ面でも優秀といわれています。
ビットコインは、あらゆる側面で画期的な通貨として注目されてきました。また、前述のような特徴や期待から2017年の、上昇相場へと繋がったとも考えられています。

今後も仮想通貨及び、ビットコインは発展していくことが予想されていますし、政情不安な国に住んでいる方にとってはリスクヘッジとして活用されています。

ビットコインのメリット

ビットコインを利用する前に、ビットコインのメリットやデメリットを理解して、特徴をよく掴んでから取引することが大切です。まずメリットから紹介します。
メリットは、
・ユーザー同士の送金が簡単にできる
・送金が早い
・手続きに制限がない
・手数料が安い
・売買により利益を得ることが可能
・決済手段として利用できる
といったことが挙げられます。

まず、送金についてですが、これまで法定通貨の送金というと銀行などを経由して行う必要があり、時間などが掛かることがありました。しかし、ビットコインなど仮想通貨では、取引所を経由する方法が一般的ですがそれでも送金のやり取りそのものは、ユーザー同士で行われています。従って、直接支払いできることと同じなので、面倒な手間がかかりません。

次に、手数料が安いという点があります。クレジットや銀行、ATMなど何らかの支払いや送金を行うと、必ず手数料が掛かります。また、経由する機関が多ければ手数料も高くなります。しかし、ビットコインなどでは、前述にも紹介したユーザー同士で直接送金ができる為に、手数料を大幅に安く、場合によっては無料になります。利用者にとって、金銭的負担が軽くなるメリットが多いです。

更に、ビットコインとは別に新たな仮想通貨(トークン)を、個人が簡単に発行できるサービスも展開されており、自由な通貨となっています。

ビットコインのデメリット

2018年からビットコイン取引を始める初心者の方へ次にデメリットですが、
・取引を行う者同士がビットコインを取引できる環境でなければならない
・投機的な取引が多く市場が不安定になることがある
・中央管理でないことによる違法取引の問題
・価値の基準がない

などといったことが挙げられます。法定通貨のように、現金化されていないのがビットコインのメリットであり、デメリットでもあります。パソコンなどの環境が整っている方は、利用しやすいですがそうでない方は、なかなかビットコインを利用する機会が少ないといえます。次に、投機的側面があります。株式投資では、株式の価値は業績や売り上げとなっています。

従って、投資をする理由は、利益を得たいということに変わりはありませんが、同時に根拠のある投資となります。従って、企業の業績や売り上げとともに株価も上昇するので、乱高下するといった場面は少ないです。(不況時を除く)しかし、ビットコインには、厳密な価値は業績でもなく売り上げでもありません。また、中央管理や国の管理でもないので、価値の基準や成長する要因について不透明さがあります。従って、マネーゲームのように、需給関係や売買量で市場に影響を及ぼし、結果的にビットコインの価値が不安定になってしまうリスクがあります。

ビットコイン取引で稼ぐ為に必要な知識

ビットコインで現物取引から始める場合、必要な知識はまず資金管理にあります。ビットコイン取引に使用する余裕資金が希望する金額より、少ない金額でしか用意できないからといって生活費に手をだすことはいけません。ビットコインも投資同じリスクがあります。それは、価格変動リスクと元本保証がないことです。ですので、自己資金が減る可能性も考慮しなければなりません。そのような時に、生活費に手をだしてしまうと生活に影響を及ぼします。

まずは、自分がビットコイン取引にどれだけの余裕資金を投入できるか、確認することです。次に、分析力を付けることです。取引所のインターフェースは、初心者でも取引操作がしやすいように整えられているので、大変便利で短期間で覚えられます。

しかし、分析に関する技術に関しては自分で覚える必要があります。分析ツールは、各取引所に用意されていますが、どのように分析するかはトレーダー次第です。まずは、投資分野全体の知識を付けてから、ビットコイン取引に挑むことがリスク回避にも繋がります。

ビットコイン取引で稼ぐことは、簡単ではないかもしれませんが投資に関する知識や経験もできます。今後の投資家としての力を付けていきたいという方にとっても、ビットコインはおすすめですよ。