2017年度偽造品の被害額は日本だけでも1,028億円、世界の被害総額でみると毎年4,620億円という途方もないくらいの額になってしまっています。ですがそんな偽造品を見分けることができるプラットフォームを作っているのがVeChain(ヴェチェイン)です。例えば「CHANEL」というロゴが「CHANNEL」となっているくらいの簡単な間違いなら、買う時に少し注意を払えば偽造品を掴むことはなくなるでしょう。

しかし現在、高級ブランド品のコピーというのは昔と比べて、非常に精巧に作られていることもあって見分けるのがプロの鑑定人でも難しい場合があったりしてしまい、結果、間違えた判断をしてしまうということもあるようです。もしVeChainが広まれば世界中から模造品が無くなっていく可能性は非常に高くなっていくことでしょう。

仮想通貨VeChain(ヴェチェイン)とは

仮想通貨VeChain(ヴェチェーン)現在CoinCapという仮想通貨の時価総額が分かるホームページでVeChainは、時価総額1,400億円でランキングは17位に位置しています。VeChainが発行されたのは2017年8月15日で、発行上限枚数は873,378,637万枚となっていて、現在470,507,281万枚が発行済みになっています。取引承認システムは変わっていてPOWでもPOSでもないPOCになっています。

POCとはProof of Consensusの略称です。このPOCはPOSやPOSと違い誰でもマイニングをできるというものではなく、発行元が認めた機関だけでしかマイニングをすることができないようになっています。POWやPOSに比べて中央集権に近いのが特徴です。POCを採用している代表的なコインがRippleです。

VeChain(ヴェチェイン)の特徴と提携企業

冒頭でも書いた通りVeChainは本物と偽物を見分けることができるようにするものです。しかしもう少し正確に説明をすると、ブロックチェーンを使用し商品追跡を行えるようにする、というものがVeChainの作ったプラットフォームです。具体的に説明すると、追跡をする商品にNFチップを埋め、スマートフォンでブロックチェーンの取引履歴を照らし合わせることで、商品の追跡と管理等ができるようになります。

そしてブロックチェーンを使用しているので、記録の改ざん等はほぼ不可能です。VeChainのブロックチェーンはイーサリアムのスマートコントラクトを使用しているので、商品の追跡や管理はもってこいの技術でしょう。スマートコントラクトとはイーサリアムなどに実装されている技術で、日本語では賢い契約などと略されることが多いです。取引のプロセスをブロックチェーン上で行うことができるというものです。

分かり易く例を出しますと、アパートやマンションを借りる場合、大抵の場合不動産を仲介しないとアパートやマンションを持っている人と契約を結ぶことはできません。ですがスマートコントラクトを使用することによって、アパートマンションを借りたい人と貸したい人、直接契約を結ぶことができるようになります。大きなメリットは不動産屋に仲介手数料を支払う必要がないため、家賃等を安くすることができるだけではなく、契約書類等の改ざんや不正の防止を防ぐ事も可能になることです。

VeChainは長期的に見れば、真贋の判定だけではなく、食品や医療品など人の命や健康に関係する分野にも進出できるものだと推測されています。その他色々な問題になっている、漫画やアニメなどの著作権保持などにも使用可能なのではないでしょうか。そしてVeChainはすでに名だたる世界的な企業や大学とも提携を結んでいます。例えば自動車会社であるRenault Group(ルノー)、コンサルティング会社PwC、イギリスの名門大学オックスフォード大学さらに、2018年2月26日に公開されたBMWと正式にパートナーシップが結ばれたことが非常に話題になりました。

VeChain(ヴェチェイン)を購入できる取引所

ブロックチェーンで商品追跡を行い、偽造品を見分けることができるVeChainの将来性VeChainを購入するには、日本国内で購入をすることはできませんので、海外の取引所を利用しないといけません。VeChainを購入できる代表的な海外の仮想通貨取引所は以下の通りです。

・Binance 香港の取引所で設立されたのは2017年ですが、短いですが12月に取引高世界一となりました。一時的に一部だけですが日本語での対応も可能だったので、日本からの登録者が続出しました。手数料は0.1%ですが独自のトークンであるBNBを使用することによって、0.05%になることも好評です。

・Huobi 2017年12月に香港へ拠点を移しました。取引手数料は、ビットコイン、アルトコイン共に0.2%でHuobi Tokenを使用することで半額の0.1%になります。

・kucoin BinanceやHuobiと同じく香港に取引所があります。中国大手企業であるアリババグループの金融関連会社の技術者たちによって設立されました。BinanceやHuobiと同じKCSという独自トークンを使用することで、手数料が0.1%から0.07%になります。以上の2つと違う点は、日本語で対応がしているというところなので、日本人にとっては非常におススメの取引所です。

・HitBTC 取引所はイギリスで登録されていますが、正確にどこの国にあるのかは不明のようです。取り扱いしているコインは431種類とBinanceなどと比べても圧倒的に数が多いのが特徴です。加えて手数料も0.1%と非常に安くなっています。

VeChain(ヴェチェイン)の価格推移と予測

2017年11月までほとんど目立った動きはありませんでした。大きく動き出したきっかけは、Binanceに上場したことがきっかけです。それまで1VEN=27円から29円ほどを推移していましたが、2017年12月29日には224円まで上昇しました。この時期は日本でもcoincheckのCMが流されるなどがあったため、ビットコインやアルトコイン全般に大きく買いが入ったのが原因でしょう。

ただ、VeChainの上昇は年が明けても止まることはありませんでした。2018年1月11日に直近最高値である755円をつけましたが、その後一旦押し目で546円まで下落し、1月20日には755円を超える929円高騰します。その後は中国など様々な国で仮想通貨の規制やcoincheckのNEMハッキング事件などのネガティブなニュースが立て続けに報じられたこともあって、2月6日まで374円をつけるまで、下落が止まることはありませんでした。

ただ、2月6日の374円をきっかけに再び息を吹き返したかのように上昇しはじめます。理由は2月26日のリブランディングによる期待によるものだと推測できます。リブランディングとは、すでに構築されているブランドの再構築を意味し、VeChainの場合だと名称の変更、VeChain Thorへの変更とトークンがVeChain Toke(VET)とthe Thor Power(THOR)の2つになりました。結果として693円まで上昇しました。

しかしその後は、材料出尽くしだと市場が判断したのか、ずるずると力なく価格を下げていき、3月31日に251円まで下落したところで、ようやく下落は止まりました。現在は275円まで上がり、長期的に見ればようやく下落トレンドから脱し、上昇トレンドになったところだといえるでしょう。ただこれから近い内に、中国による仮想通貨の規制があるようなので、油断大敵です。個人的には仮想通貨は中長期でホールドが基本だと思っているので、ある程度下落しても、大丈夫なように余剰資金で購入しておくのがベストです。

非常に将来有望な仮想通貨VeChain(ヴェチェイン)

中国政府は何かと仮想通貨を目の敵のようにしていますが、VeChainは中国政府と連携をとっているのではないか? という噂があるようです。もし本当なら1月に記録した929円なんてすぐに超えていくでしょう。まあ、あくまでも噂なので、鵜呑みにしてはいけませんが。ただすでに多くの企業や大学と提携等を結んでいることを鑑みれば、おそらく今年も様々なところと提携等の発表がされるのは間違いないでしょう。

そうすれば929円を超えていくことは、間違いないでしょう。それに幅広い用途で使われることが予測されているので、非常に有力なコインになるのではないでしょうか。