独自の仕組みで発展するDASH(ダッシュ)とは
DASH(ダッシュ)は仮想通貨の世界で現金決済のような使い方を目指して仕組みが構成された特徴あるコインです。とりわけ匿名性の高いコインとして知られています。また、取引速度が非常にスピーディーなことも急速に広まっている理由です。
仮想通貨にとって取引の迅速性は高い価値を持ちます。近年、仮想通貨の主軸通貨であるビットコインの取引の遅さが問題となってきました。取引の承認まで約10分程度掛かることも珍しくなくなっています。実際、ビットコインのウィークポイントとなった取引の遅さを改善するために派生したビットコインキャッシュの人気が徐々に高まっているほどです。
DASH(ダッシュ)もビットコインの弱点である取引の遅さを十分に克服したコインであるといえます。実際に取引承認は約1.3秒とビットコインに比べて大変処理能力が高いです。
さらにDASH(ダッシュ)は資金調達の仕組みにオリジナリティがあり、独自性を保てる運営方法を採用しています。ビットコインのように資金の大半を募金によって賄うのではなく、マイニングのブロック報酬から一定の割合を決めて資金を確保している点がとても独創的です。自前の資金の中で運営が行われるため、より健全なコインであるといえるでしょう。
DASH(ダッシュ)は2014年1月18日に公開されました。発行上限枚数は22,000,000枚。ただし、DASH(ダッシュ)は毎月末に発行枚数の調整が行われるため、実際の発行上限はこれを下回り18,000,000万枚で、時価総額は約3600億円です。( 2018年4月16日現在)
このように他のコインとはひと味違った仕組みや特徴を持つDASH(ダッシュ)には次のようなメリットがあります。
DASH(ダッシュ)の3つのメリット
DASH(ダッシュ)には他のコインとは大きく違うメリットがあり「決済が瞬時に取引できるスピード感」「高い匿名性による安全性」「セキュリティ対策が万全」の3つです。
・決済スピードがとにかく速い!
DASH(ダッシュ)ならたった4秒ほどで取引のマイニングが完結します。これはビットコインがおよそ10分も承認作業に掛かることに比べるとあっという間の速さで、ストレスのない取引が実現します。これまで仮想通貨はリアルタイム決済には向かないとされてきました。しかし、「InstantX」を搭載した圧倒的決済スピードを誇るDASH(ダッシュ)の登場によってリアルなショップでの仮想通貨決済が広まるきっかけになると考えられています。
・匿名性が高い!
DASH(ダッシュ)は取引の匿名性が高く、誰が取引したから外部から見えないような仕組みを採用しています。高い匿名性を実現しているのは、CoinJoin(コインジョイン)と呼ばれる独特なコンセプトから発展したDarksendというトランザクション形式を組み込んでいるからです。
Darksendは取引の処理方法(トランザクション形式)の一形態です。取引をする際、そのままコインをやりとりするのではなく、一度プールと呼ばれる箱に入れてから複数の取引が処理されていきます。例えると、送信者の名前が書かれた封筒入りのコインを一度金庫に納め、そこからコインだけを取引別に送金していくというイメージのため、最初に誰がいくらのコインを送信しようとしたのかという取引情報をたどることができないようになります。
通常、ビットコインをはじめ仮想通貨は取引の公開が原則なの対し、誰が送ったのか、誰に送るのかをわからなくできるDASH(ダッシュ)は外部からの追跡ができない画期的なコインとなっています。
・セキュリティが高い!
DASH(ダッシュ)では「X11」というハッシュアルゴリズムで強力なセキュリティ対策を設けています。外部からのアタックに強い、省エネであるといったメリットがあります。
このように、仮想通貨の中でも非常にスピーディな決済と匿名性やセキュリティの高さがDASH(ダッシュ)の魅力なのです。
主軸通貨ビットコインとDASH(ダッシュ)はどう違う?
仮想通貨を代表するコインであるビットコインと比較すると、DASH(ダッシュ)の特徴がより見えてきます。
・なぜ開発されたの?
ビットコインはこれまで国や中央銀行が発行してきた通貨から離れて、WEB上だけで存在させる「仮想通貨」を生み出すために開発されました。日本円や米ドルと同じように使える新しい通貨を目指しており、世界的に現金や電子マネー、クレジットカードのような決済手段として普及が始まっています。
一方、DASH(ダッシュ)はビットコインが持っていた弱点を改善してより使いやすい仮想通貨を目指して開発されたコインです。とくに取引のスピード感や高い匿名性を実現したことで、ビットコインよりも使い勝手のよりコインになっています。
こうした違いは、ブロック承認者と暗号化方式で採用されている仕組みが異なるため生まれています。ビットコインでは取引作業の承認は公開されているためブロック承認者は膨大な数に上りますが、DASH(ダッシュ)はマスターノードに参加しているメンバーだけが携わります。また、ビットコインの採用しているSHA-256よりさらに強力な暗号化方式であるX11を搭載したDASH(ダッシュ)は非常に高い匿名性を維持することができるのです。
DASH(ダッシュ)の現状は?
ビットコインやビットコインキャッシュ、イーサリアムやリップルといった名だたる仮想通貨と肩を並べるまで成長したDASH(ダッシュ)は、仮想通貨の時価総額ランキングでも常にトップ10に入っています。ビットコインの相場と連動して値動きする傾向が強いのも特徴です。日本国内でもDASH(ダッシュ)の人気は高く、複数の国内取引所で取扱通貨リストに上がっています。
DASH(ダッシュ)の将来性は?
2018年はDASH(ダッシュ)が飛躍的に成長すると見込まれるイベントが控えています。その最大のものが「DASH Evolution」です。2017年リリース予定だったものが2018年に入ってその内容が明らかになってきました。
イベントのポイントは次の3つです。
・ユーザーネームで送金できる
これまでの公開鍵アドレスはそのままに、新しくユーザーネームが使えるようになるため、送金作業が簡単になります。送金相手の確認もユーザーネームで行えるようになります。
・セキュリティ面での自由度が増える
パスワードのリセットができるようになるため、万一パスワードを紛失しても再設定で利用再開がスムーズにできるようになります。セキュリティ面の低下はあるもののパスワードのリセット機能によってDASH(ダッシュ)が二度と使えないという不測の事態は避けられるようになります。
ちなみにリセット機能の設定はオプションのためこれまでどおりリセット不可のまま利用することも可能です。
・ネットバイキングに似た機能が搭載される
口座を利用目的別で自由に設定できたり、定期送金といった銀行ではおなじみの便利な機能が実装されます。DASH(ダッシュ)内のみでさまざまな送金や支払いが完結するようになっていきます。
DASH(ダッシュ)は今後急成長の予感
ビットコインを上回る処理速度や匿名性の高さで人気急上昇中のDASH(ダッシュ)。今後、時価総額ランキングでトップに上り詰める可能性のある、いま大変熱いコインだといえます。