「Wowbit(ワオビット/単位:WWB)」のICOの目的は「感動の価値化」を実現するプラットフォームWowooを構築することで、感動や感謝や善意の気持ちを伝え、報酬を支払うことができる機能がついています。

基本理念は「感動を価値化すること」

仮想通貨Wowbit(ワオビット)の将来性Wowbitの基本理念は「感動の価値化」です。「感動の可視化」と紹介されていることもあります。ホワイトペーパーには「人々の善意、芸術的価値、感動に対して、報酬を受け取ることができるプラットフォームをつくる」とあります。人間の「すばらしい!」「ビックリ!」「感動した!」という感情を、「いくら?」というお金の価値に変えると言えばわかるでしょうか?
「いい話」を聞いたり、見事な風景や芸術を見たり聞いたり、スポーツで鮮やかな勝利を見た時に「この感動は、お金にはかえられない(プライスレス)」と言われることがありますが、そんな価値を仮想通貨の価値に置き換え、感動や感謝の気持ちを伝えるためのプロジェクトです。

Wowbitの公式サイトには「ひとつの感動で戦争を終わらせることができる。だから私たちは感動を価値化します」とあります。おそらくそれは、第一次世界大戦中の1914年のクリスマス・イブに、西部戦線のドイツ軍の塹壕を訪れた世界的なオペラ歌手、ヴァルダー・キルヒホフが歌うクリスマスキャロルの歌声に感動して英仏軍の塹壕からも拍手が送られ、さらに英国軍の将兵が塹壕から出て敵のドイツ軍の将兵と握手し、そのままクリスマスの休戦になり両軍がプレゼントを交換したりサッカーの試合に興じたという、後で映画にもなった奇跡のような出来事を指しているのでしょう。元ビートルズのポール・マッカートニーの曲「Pipes Of Peace」のミュージックビデオ(2014年)でこの話を知ったという人もいるでしょう。

感動の価値化は、次のように行われます。たとえばボランティアや慈善活動に触れたり、芸術作品を見たり聞いたりしてそれに「感動」を覚えた人は、仮想通貨Wowbitの「投票機能」を使って「金銭的な価値=報酬」を相手に送ることで、アーチストや慈善団体などに感動や感謝や善意の気持ちを伝えることができます。そんな、街頭での大道芸人やストリートミュージシャンへの「投げ銭」のようなことが行えるプラットフォームは「Wowoo(ワォー)」と名付けられています。WowbitはWowooで使用される仮想通貨です。感動して投げ銭のような報酬を出す人をWowee(ワウイー)、報酬を受け取る人をWower(ワウワー)と呼んでいます。

実際には企業が製品のネーミングやデザインをコンペで公募し採用者にまとまった報酬を支払うケースも対象です。また、OKWAVEが運営しているネット上のQ&Aで、たとえば料理の作り方を質問をした人に誰かが的確でていねいな回答を返した場合、質問者がお礼としてWowbitで少額の報酬を支払うような日常的な使い方も想定しています。日本でそんな「投げ銭」が行える仮想通貨としては、モナコインがよく知られています。

Wowbitの保有者は、そのようにコンペに参加したり、質問したり、報酬を支払ったりする他、Wowooのプラットフォーム上の製品・サービスの購入にクーポンや割引特典を利用できたり、「宝くじ(ロト)」に参加することもできるとアナウンスされています。

「ビットコインの神様」が絶賛し応援する

Wowbitを開発・発行するのは、ICOプラットフォーム事業を行うシンガポール企業のWowoo(ワォー)です。一部でWowbitとWowooが混同されていますが、「仮想エコシステム」のWowooで利用される仮想通貨(Wowooトークン)の名前がWowbitで、その単位がWWBです。

Wowooには、日本でよく知られるQ&Aサイトを運営するOKWAVE(オウケイウェイブ)が20%出資しています。OKWAVEはICOのためのホワイトペーパーの翻訳サービスを提供し、大手仮想通貨取引所「Zaif」を運営し「COMSA」のICOを成功させたテックビューロにも出資していますから、仮想通貨の将来性に期待している有力スポンサーです。その意味でもWowbitは成功したICOを引きあいに「第2のCOMSAになるか?」と注目されています。また、上位アルトコインNEOの創業者でCEOのダ・ホンフェイ(Da Hongfei)氏も、アドバイザーとしてプロジェクトに参画しています。NEOの保有者の間でWowoo、Wowbitが注目される効果が期待されています。

Wowbitにはさらに強力な応援者がついています。それはシリコンバレーでIT企業の立ち上げに関わり、ビットコインへの投資をその誕生の2年後の2011年2月という早い時期から手がけ、自ら経営する企業でビットコイン決済を導入するなど「ビットコインの神(ジーザス)」とも称される仮想通貨界のビッグネーム、ロジャー・バー氏です。仮想通貨は、かつてない方法で人々を一つにつなげ、世界をより良いものにしていくと信じているこのアメリカ人は2017年11月、Wowooの評議会に招かれて、「Wowooが目指す『感動の価値化』のICOソリューションは、世界にとってすばらしいものになる」とプロジェクトに感激、絶賛しています。

Wowbit(ワオビット)のブロックチェーンはイーサリアムがベース

社会貢献にもなる「感動の価値化」を実現するWowbitWowbitは、個人の日常生活でのお礼、慈善団体の寄付集めから企業のサービス報酬の支払いまで幅広く利用されることを前提としているので、技術的には自由度の高い設計になっています。ブロックチェーンはイーサリアム(ETH)をベースでスマートコントラクトを実装していますが、2018年2月にトランザクションで「中国のイーサリアム」と言われるNEOのブロックチェーンにも対応できるようになりました。ブロックチェーンのベースも近くNEOに移行する予定です。

Wowbitの大きな特徴として「準備金制度」と「特別決議機能」が挙げられます。信用の裏付けになる通貨を準備する準備金制度は、Wowbitを売る人と買う人の間で公正なバランスを保ち、安全な取引を確保するためにあります。準備通貨はイーサリアムで、Wowbitトークンが新規に発行される際、準備率がWowbitの発行済時価総額の20%をキープできるようにイーサリアムを買い付けます。

特別決議機能は、Wowbit保有者が保有量に応じた議決権を持ち、ルール変更、発行量変更のような重要な「特別決議事項」は、保有者が投票を行って3分の2以上の賛成を必要とします。トークンの管理者(委員会)に独走させない公平で民主的なシステムです。

ICOトークンセールは日本在住者参加不可

Wowbitの発行上限は11億1,111万WWBでビットコインの2,100万BTCよりかなり多いですが、マイニング(採掘)は行いません。2018年2月22日から公式サイトで募集金額2億7,777万WWBのトークンプレセールを実施し、早々と上限に達しました。仮想通貨界のカリスマ、ロジャー・バー氏がプロジェクトを絶賛した効果もあって人気でした。3月開始のICO期間のトークンセールはNEOプラットフォーム移行に時間がかかるので延期されています。トークンセールの支払いはNEO(NEO)か、その「燃料」といわれるGAS(GAS)で行われる予定です。しかし残念なことにプレセール、縁故販売を除き日本在住者は申込不可です。アメリカや中国の在住者も同様で、プレセールは東南アジアやヨーロッパの投資家が中心でした。

後は、2018年第2四半期(4~6月)にWowooのシステム開発を行い、第3四半期(7~9月)にサービスを本格リリースし、AIサービスも開始。第4四半期(10~11月)にWowooのエコシステムの成長が加速するというロードマップを描いています。

Wowbitにはその価値すなわち交換レートに数値目標があります。それは「ICO価格の30倍」で、トークンセール終了後、2018年の上半期にもあると予想されている仮想通貨取引所Wowoo Exchangeへの上場後、できるだけ早く達成したいとしています。Wowoo ExchangeとはWowooが自前で設立する取引所で、拠点はシンガポールなど東南アジアと英国に置いています。2018年上半期に取引所自体のICOも予定しています。WowooはICOのプラットフォームでもあるので、投資家が望む取引所早期上場を前提としたICOが実施できるのが売り物で、OKWAVEもWowooでのICO実施が決まっています。

Wowbit(ワオビット)の大きな可能性

WowbitはICOにより、感動に対して報酬が受け取れるプラットフォームをつくることを目指しています。それが軌道に乗れば、たとえば芸術家や慈善団体は後援者(パトロン)探しや活動資金集めに費やす時間や労力やコストから解放され、感動を生み出す創作活動や慈善活動に専念できるといいます。

WowbitはOKWAVEやNEOやロジャー・バー氏が後援につく毛並みの良さがあり、目標も「上場したら30倍超え」と自信満々ですが、最初の上場先Wowwo Exchengeは〃身内〃なので、〃内弁慶〃の30倍超えではまだ不十分です。たとえば大手取引所のバイナンスやクーコインに上場するなど、世界で〃武者修行〃をして結果を残せるかどうかで、本物かどうかがわかるでしょう。