低成長時代に突入している昨今の日本ですが、他にも様々な問題を抱えています。少子高齢化によるFインフラ整備と維持の問題や、社会保障制度の問題など社会問題が挙げられます。そんな中、現役世代にとって、将来の生活に関する不安というのも拭えない状況となっています。また、終身雇用制にも変化が起きており、個人の生活や資産は個人で守るものという認識へと移っています。そして、社会人が取るべき行動の一つが資産運用での取引になります。

この資産運用での取引を行うことで、自己防衛という意味や将来の生活の為の資産を増やそうということです。投資について勉強したことがある、経験がある方にとっては、資産運用の仕組みなどは知っているので難しいものではありません。しかし、投資未経験者からすると、投資の意味や基本も分かりませんし、リスクのイメージしかない方もいます。一方で、最近ではビットコインが急成長していることを受けて、社会人や学生、主婦などもビットコイン取引を始めています。そこで今回は、資産運用のひとつとしてビットコイン取引を検討している方に向けて、ビットコインと資産運用について解説していきます。

ビットコイン取引を始める目的を明確にする

ビットコイン取引の目的を明確にする資産運用は、これからの日本で各個人が必要になるスキルでもあります。一般的に資産運用目的で購入する金融商品といえば、株式や不動産が主な商品です。しかし、最近ではもうひとつ考えられています。それが、ビットコインです。ビットコインは、2008年に登場した新しい通貨であり、近年では金融商品としても世界中で取引されています。そして仮想通貨の基軸通貨が、ビットコインなのですが2017年は長期上昇相場で、テレビなどでも大きく取り上げられました。

このような事もきっかけで、これまで取引に興味がなかった方達もビットコイン取引を始めるようになりました。これからビットコイン取引も使って資産運用していこうと考えている方は、より詳細にビットコイン取引について考える必要があります。まず、ビットコイン取引による資産運用を考えた時に、どのような資産としてイメージしているのか整理する必要があります。

仮に、ビットコイン取引のみによる資産運用ですとトレンド転換で下落基調になった時に資産に大きな損失が発生します。そうすると、もし老後の生活の為に用意していた資産としてはリスクが高いと言えます。そこで、ビットコイン取引でどれだけの資産を増やすのか、老後の生活用なのか、近い将来購入する車などの費用に充てたいのか、といった目的と目標額を明確にすることが、資産運用のリスクを少しでも減らす為に大切です。

取引前に知っておくべきビットコインの基本

ビットコイン取引と資産運用について整理出来たら、ビットコインについて知る必要があります。まずビットコインの経緯について紹介します。2008年インターネット上でサトシナカモト氏と名乗る人物が、現在のビットコインの元となる技術論文を公開し、世界中のエンジニアが、サトシナカモト氏の発表した論文に注目し有志達で仮想通貨の開発に着手します。そして、世界初の仮想通貨が完成するのですが、それがビットコインです。つまり、ビットコインとは、最初の仮想通貨であり様々なコインのベースとなっています。

ビットコインの当初の理念は、世界中で共通の通貨を使用した経済が作られる平等なシステムを理想として開発されています。なので、非中央管理システムとなっていますし世界中で利用できるように整備されています。ビットコインは仮想通貨第一号ということもあり、現在発行されている様々なビットコインと比較すると送金スピードが遅かったり、シンプルな機能だったりする側面もありますが時価総額1位を保持しています。また、ビットコインはオープンソースであり、アルトコインを発行する際に誰でもビットコインをベースにした新たな通貨を発行することができます。

ビットコインの特徴として、基軸通貨として機能していることです。基軸通貨とは、法定通貨のアメリカドルのように、その通貨を基準として市場が形成されていることを指します。簡単に解説すると、ビットコイン相場が上昇トレンドに転換すると、多くのアルトコインもビットコインの動きに沿って上昇トレンドとなり、ビットコインが下降トレンドに転換すると、多くのアルトコインもビットコインに沿って下降トレンドに転換します。ですので、ビットコインの相場が市場に強い影響力を、与えていることが分かります。

ビットコイン取引に必要な相場推移

資産運用としてビットコインを考えるビットコイン取引で資産運用する為には、ビットコインの相場がどのように変わって来たのか知る必要があります。ビットコインは上場からしばらく、価格が上昇する動きはありませんでした。理由は簡単で、仮想通貨という概念が世間に知られていなかったからです。価値が上昇し始めたのが、2012年頃になります。この頃、ワードプレスがビットコイン決済を導入したことと連動して、1BTC=1,000円台だったのが1BTC=10,000円台になりました。そして、ビットコインが大きな動きを見せた2013年には、1BTC=120,000円台の急騰を記録しました。

この時の上昇要因は、キプロス危機によるリスクヘッジ先としてビットコインを購入する方が増加したと分析されています。そして、テレビなどで誰もが知るようにまで知名度が上がるのが、2016年頃からになります。具体的には、2016年の中頃から1BTC=30万円台を記録し、長期上昇相場へと転換していきました。2017年に入ると、一時1BTC=200万円台の急騰となり「億り人」と呼ばれる大金を手にした方も表れました。しかし、急騰相場の大きな反動が2017年12月頃から始まります。

この時期から、ビットコインは急騰した相場から1BTC100万円台までで底値を付けるような動きを見せていたのですが、2018年1月に大きな問題が起きます。それが、コインチェック取引所への不正ハッキング事件と、取引規制に関する穂本格的な議論の情報です。この2つが同時期に重なったこともあり、ビットコインは更に急落し下降トレンドへと転換していきました。そして、2018年4月時点では、上昇トレンドへの兆しが見えていて、ビットコインそのものへの期待は継続していることが分かります。

ビットコイン初心者にとって重要な取引スパン

ビットコイン取引を始める前に、取引方法について予め決めておくことが大切です。取引方法と聞くと、難しいイメージが湧く方もいますが、取引は比較的簡単な方法なので知っておくと後々にも役立ちます。まず、ビットコイン取引のスパンについて設定します。取引というのは、主に短期取引・中期取引・長期取引と3つに取引スパンを考えることが出来ます。取引スパンとは、1回の売買でどれだけの時間を取引に費やすかということです。例えば、1BTC=100万円を購入したとします。この時、その日のうちに売却すれば短期取引のカテゴリに入ります。

比較的リスクが少ないビットコイン中長期取引

そして、1週間から1ヶ月で売却すると中期取引で数ヶ月から1年単位で売却すると長期取引に入ります。どの取引スパンもメリット・デメリットが存在しますが、初心者は中・長期取引が適しています。理由は、精神的負担を軽減させることができることと、投機になりにくいからです。ビットコイン取引初心者ですと、購入後にビットコインの価格が上下することに対して、精神的負担を感じやすくなり、常にビットコインの価格をチェックして他のことが手に付かなくなることがあります。また、短期間の取引になればなるほど、取引相場が需給関係で取引される傾向が強くなり、ビットコインの価値を基準にした取引がしにくくなります。ですので、ビットコイン取引で資産運用をしたい、初心者は中期取引・長期取引がおすすめです。