Coincap という約850種類の仮想通貨の時価総額と価格がランキング形式で掲載されているサイトがあります。1位はもちろんビットコイン、2位はイーサリアム、そして3位にリップルです。元々リップルが有名になったのは、リップルにGoogleが出資をしたことから始まります。それ以外でもaccenture、SBIなどがリップルに出資をしています。
さらに2017年5月現在で世界の上位50位までの銀行のうち、15行がリップルの電子決済サービスを使った国際送金の準備に入っているということです。先月の8月にビットコインが分裂したときに誕生した、ビットコインキャッシュに一時3位を明け渡してしまいました。
ですが、ここ数日でリップルは再び3位を奪還しました!現在のリップルの時価総額は、750億円、1XRP(リップル)あたり21円ほどとなっています。リップルの価格が大きく上がったのは、今年の5月の中旬で、その時のリップルの価格は1XRP45円まで上昇しました。
リップルの価格が上昇した理由は、日本のメガバンクである東京三菱UFJ銀行がリップルを使ったネットワーク――内外為替コンソーシアムに参加を表明したことが要因のようです。リップルはその勢いもあってか一時リップルは、時価総額でイーサリアムを抜いたときもありました。
さらに数カ月前リップルを、ゆうちょ銀行と三井住友銀行も内外為替コンソーシアムに参加をすることが決定しています。後述しますが、ゆうちょ銀行と三井住友銀行も内外為替コンソーシアムに参加、以外にも多くの材料がリップルには控えています。それにも関わらず、どういう訳か1XRPあたり21円とどこか物足りないリップルの価格なのです。しかし逆をいえば、今がリップル購入のチャンスということ!!今のうちに、リップルとはどういうものなのかを知っておきましょう。
仮想通貨リップルの基礎知識
リップルとはコインの名前だけではなく、『企業の名前』、『決済と送金サービスのリップル』最後に『仮想通貨』としてのリップルと3つの顔を持ち合わせています。まず『企業の名前』としてのリップルというのは、「Ripple Labs,INC」(リップル・ラボ社)で社長はChris Larsen氏で、アメリカのカルフォルニアに本社があります。詳しくは後述しますが『決済、送金サービスのリップル』は、リップルの特徴である、IOU(I owe you)やコルレス銀行の簡素化、ILP(インターレジャープロトコル)のことをいいます。最後に『仮想通貨』としてのリップルは、ビットコインなど多くの仮想通貨と違う点として、すでにリップルそのものを発行し終えているというところです。
リップルの総発行量は999億XRPで、リップル・ラボ社が616億XRPを保有しています。残りの383XRPは、現在出回っているリップルの量です。ただ、このリップル・ラボ社が616億XRPもの膨大な量のリップルを持っているということは、リップル・ラボ社のさじ加減一つでリップルの価格を大きく下げてしまうことも可能です。しかし2017年リップル・ラボ社2017年5月に約600億XRPのうち9割のXRPをロックアップ(預託)することを発表しました。この発表の結果、リップル・ラボ社が大量のリップルを売却することがないという、安心感からリップル市場が大きく反応しました。
リップルの特徴まずはIOUから
IOU(I owe you)は、日本語訳では「私はあなたに借りがある」という意味です。このIOUはリップル独自のもので、ゲートウェイ(リップルのネットワークの残高を発行する場所)は、顧客から通貨の預金を引き受けるだけではなく、顧客に対して借用書を発行することができます。
簡単に言うと、相手の信用に応じて『借金を許す』ことができるか。と考えると分かり易いかと思います。この『借金を許す』という行為は中々リスクが高く、『借金を許した』相手が破産などをしてしまったりしてしまったら、無価値となってしまうとことがリスクです。ただ、この『借金を許す』というのは、第三者の承認が必要なので、全ては第三者次第といえるかもしれません。
コルレス銀行の簡素化?
コルレス銀行とは、銀行は海外の銀行との間で口座を開設しその口座(コルレス口座)を使って決済を行う。というものです。そして、その海外銀行と取引をするためにキープしている口座のことを、ノストロロ口座といいます。ここまでは特に問題はないのですが、問題はこのコルレス口座を持っているとは限らないということです。
まず、コルレス口座の問題点です。このコルレス口座は全ての銀行同士が口座を持っているわけではないので、送金をするときは、中継銀行を経て送金をするという形になります。そのため、送金手数料がどんどん引かれてしまうばかりか、送金が途中で止まってしまうという可能性すらあってしまいます。次にノストロロ口座の問題点です。このノストロロ口座の問題点は、口座を使っても使わなくても、コストがかかってしまうというところです。この2点の問題を解決に導こうとしているのが、リップルです。
リップル・ラボCEOで共同開発者のクリスラーセン氏は「リップルは国際送金を変革するために世界中の銀行と協働しています。私たちのビジョンは、情報が瞬時に移動できるのと同様に、価値が移動することを可能にし、価値のインターネットを実現する」と言っています。リップルは送金の際に発生する手数料とノストロロ口座の問題を一挙に解決することができる仮想通貨となっています。
ILP(インターレジャープロトコル)とは
ILPは今まで規格が違ったためにできなかった、資産をILPで繋ぐことによって、送金や決済が可能になるものです。分かり易くいいますと、セブンイレブンなどで使用できるnanacoがありますよね。私もよく使っているのですが、nanaco提携店で買い物をすればポイントがもらえるという嬉しいものです。この溜まったポイントを、提携店で使うことによって安く買い物をすることもできますし、ANAマイルなどに交換をすることができます。
ですが、仮にリップルによるILPを使用することが普及したら、nanacoポイント→ビットコインに移動することができたり、nanacoポイント→現金として銀行に移動させたりすることができてしまうのです!このnanacoポイント→ビットコインに移動する際の『→』の部分を担当しているのがリップルであることからリップルは「ブリッジ通貨」と呼ばれたりしています。
今後のリップルについて
残念なことにリップルの価格は、5月に大きく上昇して以来低迷し続けています。ただ、あまり大きくリップルの価格が下落していないというところが、リップルの期待の高さを物語っているようです。数カ月前、アメリカの連邦準備銀行の検討チームがリップルは次世代国際送金の土台になれると、リップルに太鼓判を押していました。
そして10月16日から3日間、トロントで開催される「Swell」というカンファレンスが開催されます。このカンファレンスの際に何かしらリップルと業務提携などが飛び出すのではないかという期待があります。さらに、リップルがアマゾンもアドバイザリーボードに入るのではないか? という思惑もあったりします。これが本当だったら、リップルの知名度はますます高まっていくことでしょう。
リップルの価格が再び大きく動き始めるのは、来年以降のような気がします。なぜならば、東京三菱UFJ銀行がリップルを使ったネットワーク――内外為替コンソーシアムに参加し始めるのが、2018年からだからです。リップルが目標としているILPは、かなり壮大なものなのが分かります。将来的にリップルが実用化のところまでいったら、1XRP1,000円というのは、安いのではないか? とすら思えてきます。実際、2020年までにリップルの価格が1,000円いくかどうかは分かりませんが、まだ安いうちリップルをに少しずつ買っておくというのが一番堅実なのでしょう。