第二のビットコインといわれているのがライトコインです。現在時価総額3,000億円前後、1LTC、6,066円で現在取引をされています。約半年前は500円ほどでしたが、9月の上旬に9,000円近くまで上昇しました。さらに時価総額ランキングでも、5位まで上昇しているなど、まだまだ期待のできるものとなっています。
しかし今月、中国政府による取引所の閉鎖やモルガン銀行CEOである、ジェイミー・ダイモン氏の「ビットコインは詐欺である」という発言で、ビットコインだけではなく、イーサリアムやライトコインなどのアルトコインも大幅に下落してしまいました。ただ、現在は底を打ったようで、少しずつですが上昇傾向になっていっているようなので、今後は期待できるでしょう。今回は、ライトコインの特徴と今後値動きについて書いていきます。
仮想通貨ライトコインの基礎知識
ライトコインの開発は、Googleで働いていたチャーリー・リー氏により作られました。ライトコインが第二のビットコインといわれる由来は、ビットコインをもとにライトコインが作られたところです。ライトコインはビットコインから派生したので、ライトコインはビットコインが兼ね備えている、ブロックチェーン技術やP2Pの技術を実装しています。ライトコインのブロックチェーンというのは、ビットコインやアルトコインが誕生してから現在までの取引全てを記録している、インターネット上で誰でも閲覧が可能な台帳です。
次のライトコインの特徴はP2Pです。P2Pというのは、サーバーを介さずにデバイス同士で直接やりとりを行うことによって、混雑を防ぐことができるという技術です。ライトコインを開発したチャーリー・リー氏はビットコインの弱点である決済スピードの遅いところを改善しつつ、「ビットコインを金とするなら、ライトコインは銀である」というコンセプトでライトコインを作成しました。
ビットコインとライトコインとの比較
ライトコインはビットコインと比べて大きく3つほど、優れている点があります。
●マイニングスピードの差
前述したようにライトコインのコンセプトである「ビットコインが金とするならば、ライトコインは銀である」ということから、ビットコインとよく比較されるところが、マイニング(更新作業)のスピードです。マイニングは、ビットコインやライトコインなどで決済をしたとき、ブロックチェーンに更新(マイニング)しないといけません。マイニングをすることで、報酬として貰えるという仕組みのことです。ビットコインのマイニングは最大で10分かかってしまいますが、ライトコインは2.5分とかなりスピーディーで行われています。これによって、ビットコインより普段から買い物などでライトコインが、使用し易くなっています。
●総発行量の違い
ビットコインの総発行量は2,100万と決められています。その発行量の少なさから、軽いインフレ状態になり易いように作られています。まさしく、金をモチーフとしてビットコインが作られていることがお分かりでしょう。逆にライトCOINの総発行量数は、8,400万ライトCOINとなっているので、急激な価格の変動は少ないのが特徴です。さらに発行枚数が比較的多いので、取引し易いのも特徴といえるでしょう。
●マイニング難易度の差
ビットコインマイニングの場合は、難易度が非常に高いばかりか高額なマイニングツールを用意しないとマイニングをすることはほぼできません。それだけではなく、日本は電気代も比較的高い国なので、マイニング自体向いていないといってもいいほどです。しかし、ライトCOINマイニングの場合は、ビットCOINよりマイニングの難易度が低く設定されているので、ビットCOINのように高額なマイニングツールを購入する必要はありません。一般的な性能のパソコンでもマイニングをすることが可能になっています。しかし、今はマイニングをしている人がかなりいるので、それなりに高額なパソコンが必要でしょう。
ライトコインが大幅上昇したきっかけ、segwitとは?
Segwitというのは、データーを圧縮することによって、取引完了をするまでの時間を増やすというものです。勘違いし易いのが、ハードフォークやソフトフォーク問題とsegwitとの違いです。簡単に説明すると、ハードフォークやソフトフォークはブロックチェーンのルールそのものを変えてしまうことです。
ハードフォークとは、ブロックチェーンのブロックを大きくすることによって、今までよりも多くの情報量を多く格納できるようにすることです。ソフトフォークとは、ブロックの大きさを変えずに情報量を小さくすることです。この夏のビットCOINの分裂は、ハードフォークが行われビットCOINとビットCOINキャッシュになったことは記憶に新しいことでしょう。
一方でSegwitはブロックチェーンのルールのルールに従って、問題を解決する。というものです。しかしSegwitをすることによって、マイニングをする人たちにとっては死活問題でマイニングによる報酬の激減、もしくは報酬がなくなってしまう可能性があります。なので、Segwitを行う場合、マイニングをしている人の投票をしないといけません。投票の結果75%のマイニングをしている人がSegwitをすることに賛成をして5月11日にSegwitが行われました。
実際、ライトCOINに至っては、特にする必要はなかったのですが、ビットCOINのsegwitの問題の解決のため先行して行われました。Segwitを行ったライトCOINを市場は、好意的に受け入れ今後の大幅上昇の一因となりました。
ライトコインの価格推移と今後の価格予測
ライトコインのチャートを見てみると、驚くべきは8月21日~9月7日のわずか2週間前後で4,900円~8,900円と倍近く1LTCあたりの価格が上昇していることです。その後はずるずると失速してしまいます。おそらく急激に上昇した後の調節が入ったのではないかと推測できます。さらに冒頭でも書いた通り追い打ちをかけるように中国政府による取引所の閉鎖、モルガン銀行CEOの発言によって4,000円台まで大きく下げてしまいました。
ですが、その後現在は大きく反発して、6,000円前後で推移しています。この価格は約一ヵ月前の価格とほぼ一緒です。つまり、中国政府による取引所の閉鎖、モルガン銀行CEOの発言によって調節の期間が短縮したのではないかと推測できます。仮に、この2つの出来事がなかったとしても、4,000円~5,000円くらいまで一時的に下落した可能性があります。
ライトCOINに限らずアルトCOINは、ビットCOINの価格とほぼ比例しています。ビットCOINが上がれば、ライトCOINも上昇しますし、ビットCOINが下落すればライトCOINも下落してしまうなどの傾向が強く見られます。冒頭でも書いた通り、今ライトCOINは上昇傾向あります。今年の12月に再びビットCOINは分裂するのではないか。といわれています。
過去のチャートを見てもわかりますが、Segwitを行ったライトCOINやモナCOIN、そしてハードフォークをしたビットCOINは分裂する直前、大きく下落する傾向があります。その後分裂が行われると大きく上昇する可能性が非常に高くなっています。それに今年1年、仮想通貨はどういうわけか、奇数の月に大きな下げが起こっています。このことから、もしライトCOINの購入を考えているならば、大きな下落が予測できる、11月、大きく下落したときに買っておくのがベターでしょう。
まだまだ上がるライトコイン
時価総額で現在は5位とかなり健闘をしていますが、4位のビットコインキャッシュとの差はかなり大きく、時価総額で約3倍もの開きがあってしまいます。ですがライトコイン自体はビットコインより発行枚数も多く、決済スピードも早いのでビットコインよりも、使い勝手が良いことは確かな事です。ビットコインは2020年までに100万までいくと予測している人がいます。そう考えるとライトコインも今の2倍から3倍くらいの価格まで上がっても不思議ではないでしょう。