今年の3月16日COINEXCHANGEに上場したNANJCOIN(なんJコイン)は、非常に地合いが悪い中、一週間たらずで20倍以上価格を暴騰させ、お祭り騒ぎのようになりました。このNANJCOINというものがどのようなものなのかを簡単に説明しますと、現在は5ch(昔は2ch)の「なんでも実況J板」、通称「なんJ」から誕生したコインです。この板の特徴はスポーツが大好きな人たちが多い、ということです。ただ多くのコインが下げている中、NANJCOINだけが一時的にしろ、大きく上昇した要因は一体何なのか、それとも本当に単なるもの珍しさだけで大きく上がっただけなのか、探っていきます。
NANJCOIN(なんJコイン)とは
NANJCOIN(なんJコイン)は2018年1月18日に誕生し、イッチさんが「なんでも実況J板」で「仮想通貨を作った」という書き込みから始まりました。その後デザイナーやエンジニア、法務担当、マーケッターが集結していきました。元々誕生当初は総発行枚数が1京枚というあり得ないほどの枚数でしたが、最終的には300億枚と大幅減になりました。日本国内の法人または団体はICOが禁止となっているため、COINEXCHANGEへの上場費用は全て寄付で集め、計4BTCが集まりました。
全く知らなかったのですが、上場する前にAirDropも行っていたようで、知っていたらなー……。と後悔しました。AirDropというのは、無料で仮想通貨がもらえる、というものですが、もらえる人数や期間も決まっていることが多いので早い者勝ちといった感じです。
NANJCOIN(なんJコイン)の特徴
個人的にはNANJCOIN(なんJコイン)が一時的ですが大きく値を上げたというのは、いくつかの要因があるのではないか、と考えています。いくつかあてはまるだろうと思われるものを列挙していきます。
スポーツに特化したトークン
NANJCOINの目的でもある、様々なスポーツ分野での決済手段や選手やチームに対する手段としての活用を目指しているということです。日本のプロ野球やJリーグの1部などは別として、多くのプロスポーツが資金不足で悩んでいると聞いたことがあります。もしくはアルバイトしながら選手として試合や練習を行っている例も少なくありません。このように、プロスポーツ選手一本では生活ができない人が多くいるのが、実情となっています。
スポーツ観戦が好きな人の中には、そのスポーツもしくはプロスポーツ選手に対し何らかの寄付をしたいと考えている人が多くいることが判明しています。しかし寄付をするにしても、実際運営団体もしくは、選手個人にしっかりと寄付したお金が届いているか分からず、二の足を踏んでしまっている人も多いことが分かっています。(実際寄付を模倣した詐欺事件なども起こっています)
そこでNANJCOINを使用することによって、選手または運営団体に直接コインが届くだけではなく、ブロックチェーンで自分の寄付したコインがしっかり届いているかどうかを確認することができるので安心して寄付をすることができます。現在1,500種類以上あるとされている、仮想通貨ですが、スポーツに特化した仮想通貨というのはかなり珍しいのではないでしょうか。
イーサリアムベースのERC223を使用していること
ERC223はERC20の改良版で、ERC20に比べて送金手数料が半分になったこと、ERC20に対応している多くのサービスも使用可能になっています。それだけではなくERC223により、NANJCOINをもっている人は誰でもAirDropをすることができるようになっています。
コミュニティが強い
コミュニティが強いことで有名なのがMoNAコインやXPコインです。「なんでも実況J板」から誕生したNANJCOINも負けず劣らずのコミュニティをもっています。特にDISCODEでは進捗情報など公表されているので、興味がある方は入ってみてもよいでしょう。以下のアドレスがDISCODEのアドレスとなっています。
https://discordapp.com/invite/G3u5EHw
発行量の調節が可能
NANJCOINには発行枚数を減らすバーンという機能の他にミントと呼ばれる発行枚数を増加させることができる機能が実装されています。ただミントに関しては実装しているだけで、使うとは限りません。それにミントを実行することで、コインの価格が下落する要因になってしまう可能性も高いので、実行する確率はそうとう低いのではないでしょうか。
アドレスの凍結とロックアップ
NANJCOINには、悪質なユーザーのアドレスを凍結や、運営が保有するNANJCOINを一定期間ロックアップすることができるようになっています。ロックアップとは、運営が保有するコインを市場に売り出さないということです。ロックアップをすることでコインの価値を保つことが可能となります。
NANJCOIN(なんJコイン)を購入できる取引所とロードマップ
NANJCOIN(なんJコイン)を購入できるのは、現在COINEXCHANGEしかありません。上場するにもかなりのお金がかかるので、COINEXCHANGE以外の取引所への上場となるともう少し先になるのではないかと考えています。
次にNANJCOINのロードマップを書いていきます。
・2018年2月 NANJCOINの発行と先行無料配布
・2018年2月~3月 海外取引所に上場しNANJCOINの取引を可能にする。総発行枚数の60%を使用しオープン戦を開始.販売価格は1satoshi。
・2018年~2019年 大手海外取引所に上場し、NANJCOINの価値を高める。
・2019年~2020年 スポーツ事業のスポンサー広告を通じてNANJCOINの認知度を高める。NANJCOINを使用したスポーツ事業への支援、個人選手への寄付を実現。
・2020年~ 時期をみて、資金に見合ったスポーツチームを買収し運営。買収達成後の運営方針等については、資金に応じた戦略を適宜発表。
さすがにスポーツチームの買収に関しては明確な時期は発表していません。ただロードマップを見て思ったのが、非常に夢のある内容だということです。公式の記載によればスポーツチームの買収に関してはプロ、アマを問わずと書いてあるので、もしかしたらプロ野球団の買収なんていうのも確率的に全くない、と言い切ることはできないということなのでしょう。
NANJCOINの価格推移について
NANJCOINがCOINEXCHANGEに上場したのは、3月16日ですがNANJCOINが実際に上昇し始めるには10日ほどのたった3月26日からです。3月26日は日本円で1NANJ=0.04958円だったNANJCOINでしたが、4月5日には0.46円まで高騰し、冒頭でも書いた通りわずか一週間の間で約20倍以上、価格が上昇しました。ただやはり大きく上昇した分、下落スピードは速く、わずか3日で0.1円まで下落してしまいます。
再び4月9日に0.29円まで上昇し、2日後の11日には0.32円まで上昇しますが、ダブルトップを作ってしまい、現在下落してしまっています。ただこの記事を書いている途中で、ドイツでビットコインが個人資産として認められる、とのニュースが流れたためビットコインだけではなく、多くのアルトコインが上昇していますので、NANJCOINもこの流れに乗っていく可能性があります。
NANJCOIN(なんJコイン)の将来性
自分は「なんでも実況J板」というのは、名前は聞いたことがあったものの、どのような板なのかは全く知りませんでした。個人的にはネタコイン的なもので、上場したものの、ズルズルと下がっていくだろうと、思いながらチャートを見ていました。しかしコミュニティの強さも関係しているのでしょう。無価値になるどころか大きく高騰しました。
NANJCOIN自体、意外にもしっかりとロードマップやホワイトペーパーも作ってあるので、単なるネタコインではないということを改めて思い知らされました。それに使用用途も、スポーツ関連とはっきりと決まっているので、運営のやろうとしていることが明確なのも強みの一つでしょう。今後NANJCOINを使って寄付をすることができるようになったら、もっと価値が上がっていくだろうと推測しています。
サッカーや野球などメジャーなスポーツチームの買収も良いですが、例えば衣装やコーチ代、遠征費などに多額のお金がかかるといわれているフィギアスケートの選手、競技人口の少ないマイナーなスポーツチームへの援助も積極的に行ってもらいたいと考えます。