ビットコイン取引に慣れてきた初心者の中には、海外で取引されているアルトコインに興味が湧くこともあるでしょう。国内では、メジャーなアルトコインのみしか取引されていないので、ビットコインやイーサリアムを海外の取引所へ入金し、取引するしかありません。しかし、2017年頃から、海外の仮想通貨についての情報も入ってくるようになり、初心者でも比較的簡単に海外で取引されているアルトコイン利用しやすくなりました。
そして、最近ではノアコインという仮想通貨も注目を浴びています。仮想通貨初心者には馴染みの薄い通貨にも感じますが、中級者以上はノアコインの特徴を知って投資している事例も少なくありません。そこで、ノアコインの概要やメリット・デメリット、そしてノアコインを利用したホライゾンマニラ計画についても紹介していきます。2018年4月時点では、海外でしか取引されていないノアコインに興味がある方は要注目です。
ノアコインはフィリピンの社会問題を解決する目的も含まれている
国内の取引所で取引されている仮想通貨を中心に取引している初心者からすると、ノアコインは聞きなれないマイナーなアルトコインという印象を受けるでしょう。しかし、ノアコイン自体は国内でも注目を浴びつつある仮想通貨のひとつです。近々国内の取引所でもノアコインが、取引されるのではないかともいわれています。
ノアコインは、運営元がノアファウンデーションとなっています。ノアファウンデーションとは非営利団体で、ノアプロジェクトの一環として機能しています。後述でも紹介しますが、ノアコインは他の仮想通貨と大きく違う理念を持っていることが魅力のひとつです。
2017年1月頃からプレセールが行われ、夏ごろに一時中断していましたがその後再開、2018年3月12日に上場した仮想通貨の中でも特に新しい通貨です。因みに、仮想通貨業界におけるプレセールとは、一般公開される前に希望者に限定公開されている仮想通貨の状態を指します。基本的に、プレセールは複数回行われることが一般的で、その都度価格が上昇します。
そして、ノアコインのプレセールも、一般的な方法である複数に分けられていて、4つの期間となっています。1期目は、2017年1月11日~2017年2月19日まで公開されていました。この時は、日本とフィリピンによる限定公開で、1円を基準として約1,4NOAHの価格です。2期目は、2017年4月3日~2017年5月28日で、この時も日本とフィリピンによる限定公開です。ただし販売価格は上昇しており、1円基準で、1,6NOAHとなりました。そして、3期目は2017年7月24日~2017年10月1日の計画でしたが、7月からプレセールが中断していました。この出来事により、一部の仮想通貨投資家からは、ノアコインの将来性や安定性に不安感を抱く要因のひとつになりました。なぜ、プレセールが一時中断になったかというと、ノアコインの宣伝に関して一部問題があったからです。それが、国家プロジェクトではないのに、国家プロジェクトとして宣伝していたことなどが挙げられています。
しかし、ノアコインに対して期待を抱いている投資家の中には、2018年のプレセール再開時に引き続き購入している方もいます。その理由のひとつにノアコインが開発された理念にあります。
通常仮想通貨を発行する理由の多くは、資金調達や新たなプロジェクト開始に伴う利益を獲得することを目的とすることがあります。しかし、ノアコインはノアプロジェクトの1つとして開発された仮想通貨で、フィリピンの経済発展や国際的な送金手段の確保を目的となっています。従って、ノアコインは単純な利益目的ではなくインフラ整備の意味合いを含んだ、新たな仮想通貨といえます。
このような経緯から、プレセール一時中断などの出来事が起きてからも期待されているということです。
ノアコインの概要
正式名称はNOAHCOINで、通貨単位はNOAHとなります。通貨発行上限枚数は、2,160億枚でビットコインの2,100万枚と比較すると、規模の大きさが理解できます。また、送金手数料が無料なので、ビットコインよりも機能性や規模で優位と考えられるノアコインです。
また、取引承認方式がPOSなので、POWよりも報酬を得やすいと考える事ができます。因みに、POSとは、Ploof of Stakeの略称でビットコインなどのPOWとは違うシステムです。簡単に説明すると、マイニング時にノアコインを持っている数によって、受け取ることができる報酬が変化します。従って、マイニングマシンの性能でノアコインをマイニングするのではなく、ウォレットに入っているノアコインの数が関係しているのでマシンコストが掛からない点で、初心者におすすめといえます。
ノアコインは2018年4月時点でも通常通り取引されていて、1円基準にすると0,97円程推移しています。
ホライゾンマニラ開発プロジェクトとは
海外で仕事している多くのフィリピン人が、母国へ給料を送金する際に送金手数料が問題となっています。これが、フィリピンの抱えている大きな課題の1つです。これを解消する為に、送金手数料無料のノアコインが開発されました。
しかし、ノアコインの用途はそれだけではありません。2018年時点でも続いている「ノアシティ」と呼ばれる大規模都市開発計画と関係があります。そして、同時にマニラ湾沿岸つまり海の上に埋め立て地を作る計画が別にありました。これがホライゾンマニラ計画です。当初は、ホライゾンマニラ計画は埋め立てを行い、別の計画を立てていたので実質ノアプロジェクトとは関係がありませんでした。
しかし、ノアシティ計画のメンバーが抜けたことで、都市計画の場所を改めて決めなくてはならなくなり、新たなノアシティ計画とホライゾンマニラ計画が合わさることになりました。つまり、2018年時点でのホライゾンマニラ計画とは、フィリピンマニラ政府の下で大規模な都市計画を行っているプロジェクトの総称と考えると分かりやすいです。
ホライゾンマニラ開発プロジェクトとノアコインの関係性
では、ホライゾンマニラ計画とノアコインの関係性について説明します。ホライゾンマニラ計画は、前述でも紹介したように、マニラ湾沿岸に浮かぶ人工島に大規模な都市を建設するというプロジェクトです。そして、ノアコインはホライゾンマニラ計画の一環である、ノアシティ内でのみ使用出来る通貨として発表されています。
ノアシティ内で使用出来る通貨が、ノアコインである意味にはいくつかの利点も存在します。仮想通貨投資家から見た場合、ノアシティの土地が欲しいと考えると売買が必要になります。売買が必要になるということは、通貨を支払うことになり使用出来る通貨がノアコインであると、必然的にノアコインの需要が増えます。そして、ノアコインの需要が増えることになると、市場価値も上昇し価格も上がります。
ですので、ホライゾンマニラ計画が順調に進むことによって、ノアシティに対する資金投入も行われますし、世界から注目を集めます。そうすると、ノアシティでのみ使用出来るノアコインの需要と価値は高まるので、ノアコイン取引を行うメリットが出てきます。これが、ノアコインが日本でも注目されている理由のひとつです。
ホライゾンマニラ計画とノアコインはマニラの課題を解決させるポイントとなる
2018年時点でも、マニラにはストリートチルドレンがいますし、経済格差が深刻な国家の1つです。教育や身分の壁が存在していますし、一方海外で仕事し能力を発揮している方でも母国へお金を送金する際の手数料という壁が邪魔をしています。
ノアコインは、こうしたフィリピンの抱えている送金手数料の壁を乗り越え、国際的な通貨として活用されること、そしてノアシティと呼ばれる新たな都市計画の一端を担う重要な使命を持った仮想通貨です。ホライゾンマニラプロジェクトに何か感じた方は、ノアコインを購入していますし、社会問題を解決する目的で購入している人もいます。
そして、日本の仮想通貨投資家の中にも、ノアコインの持つ意義に投資をしている方もいるので、仮想通貨投資初心者の中で、フィリピンに少しでも興味を持つ方はノアコインに投資をしてみるのもいいでしょう。