海外の仮想通貨取引所には日本の取引所では取り扱っていない仮想通貨が何百種類とありながらも、日本を代表する取引所ビットフライヤーが、ビットコインでの取扱量が世界一の取引所となりました。一方でBitfinexでは12種類の仮想通貨が新たにリリースされます。そこでビットフライヤーが世界一になった理由や、Bitfinexでリリースされた仮想通貨について解説します。
ビットフライヤーがビットコインシェア世界一
ビットフライヤーのホームページにアクセスすると「ビットコイン取引量日本一」と表示されています。これを見てビットフライヤーは信用できると感じたユーザーの方もいるのではないでしょうか?実はビットフライヤーは日本一だけではなく、世界中にある取引所の中で最もビットコインが取り扱われています。これは2017年1月ですがビットフライヤーがツイッターでも発表しています。
第2位にいるのはOK.coinですが。ここは中国の大手取引所です。取り扱っている仮想通貨も何百種類とあり、人口も日本より10億人も多い国ですが、そんな取引所を抜いて第1位になりました。ビットフライヤーのCOOバルテック・リングウェルスキ氏も、ビットコインの取引所として世界で最も大きい取引量と明かしています。数年後に正式に規定が制定されることで、取引所にとっては方向性の決め手にもなる大事な時期だと述べています。
ビットフライヤーのセキュリティが世界一に
2018年に入ってから取引所のセキュリティに注目と不安が集まり、改めて仮想通貨のセキュリティ面やウォレットの重要性などが取り上げられました。ニュースなどでもコールドウォレットという言葉も何度か登場しています。2018年1月25日に、ランスのセキュリティソリューションを手がけるSqreen社によって、ビットフライヤーが世界で最もセキュリティに優れた仮想通貨取引所であると認定されました。ビットフライヤーCEOの加納裕三氏が2月3日にツイッターにその結果を掲載しました。
世界中にある140箇所の仮想通貨取引所のセキュリティを調査し、ランク付けで評価を行いました。上の表の一番右側が評価の総合スコアで、ビットフライヤーが7という数字を出しています。その他に7より高い数字はありません。
つまりビットフライヤーとコインベースが、セキュリティ対策が世界の仮想通貨取引所の中で第1位となりました。また24時間の取引高も25億ドルと最も高くなっています。取り扱っている仮想通貨の数は7種類でありながら、コインベールより高い結果になっています。ビットコインの取引量が世界一ということがよく分かりますね。
具体的なセキュリティーの調査内容とは
1.DDoS攻撃に対するセキュリティ施策
2.X-Frame-Options対応の有無
3.HSTS対応
4.X-Content-Type-Optionsへのセキュリティ施策
5.X-XSS-Protection対応の有無
6.ライブラリの脆弱性
7.サーバ情報の秘匿性
8.アプリのセキュリティ保護
9.CSP対応の有無
10.HTTP 公開鍵ピンニング拡張対応の有無
上記の10項目が対応されているかの有無を確認され、加点方式で採点されました。1つクリアで1点が加点されるということは、得点の高かったビットフライヤーとコインベールでさえも満点ではなかったということになります。
満点でなければ悪いというわけではありませんが、セキュリティ対策は金融企業でさえも完璧に整えるのは大変だということが分かります。上記の中でも時に10番が特に対応している取引所が少なかったようで、調査した取引所の全体の、わずか0.72 %しか対応していない結果でした。
1番のDDoS攻撃に対するセキュリティは取引所のセキュリティに関するページでは、割と見るようになった単語でもありますが、これも調査した取引所の全体のうち20%程度だったようです。
ビットフライヤーがビットコインでの取引量が世界一になった理由の1つとしては、世界一最も堅牢なセキュリティを誇っているからとも言えます。このセキュリティ体制があるからこそ、大手企業からの出資を受け、多くのユーザー獲得にも繋がっていると言えます。
Bitfinex(ビットフィネックス)で新たに12種類の仮想通貨リリース
セキュリティのスコアではビットフライヤーとコインベールの次に評価の高かった、ビットフィネックスは2013年に設立され、世界的にも大手の取引所になりました。取り扱っている仮想通貨は63種類とビットフライヤーよりかなり多くを扱っています。
2018年4月7日にイーサリアムベースの仮想通貨のサポート拡大を発表し、新たに12種類の仮想通貨が上場したと、以下のサイトで発表されました。
イーサリアムのスマートコントラクト機能は主に企業で注目され、イーサリアムの分散型プラットフォームで新たにトークンか開発されます。今回、ビットフィネックがサポートを開始する仮想通貨の中に「Aion(エイオン)」というものがあります。
これは「第3世代ブロックチェーン・ネットワーク」と言われる仮想通貨で、「ブロックチェーン・ネットワークにおいて、スケーラビリティ、プライバシー、相互運用性の未解決の問題に対処するように設計した、多層ブロックチェーンシステム」であると開発者は述べています。
つまり今まで抱えていた問題がAionに見られたとしても、自力で解決する可能性を持った仮想通貨が開発されたということです。例えばビットコインでは技術者チームが解決策を模索していますが、その仮想通貨自身が対処することができれば、かなり無敵な仮想通貨とも言えます。
その他の上場される暗号通貨について
IOStoken(アイオーエストークン)
ブロックチェーンのコア価値のトークンかを目指しています。サービスプロバイダーのオンライン提供や活動を容易にします。
Loopring(ループリング)
多層プロトコルを使用して、複数の仮想通貨取引所間の連絡や取引を可能にする、アップ・クローズ・サービス・プロバイダーです。
BnkToTheFuture(バンクトゥザフューチャー)
香港にあるオンライン投資プラットフォーム、BnkToTheFuture社の暗号通貨です。
Request Network(リクエストネットワーク)
このブロックチェーン・アプリケーションは合法的な支払い方法としての仮想通貨の進化を強固にすることを目的としています。
Raiden Network(ライデンネットワーク)
オフ・チェーン・スケーリング・ソリューションで、即時、低価格、スケーラブルな支払いを可能にすることを目的としています。
ODEM(オーデム)
学生と教師の交流をサポートし、教育に重点をおいたプロジェクトです。リアルの教室での学習と、オンライン教育にある機敏性と柔軟性を組み合わせることが目的です。
Cofound.it(コーファンドイット)
ベンチャーキャピタルにブッロクチェーンを導入するためのものです。
MedicalChain(メディカルチェーン)
ブロックチェーン上に患者の医療記録を保管し、患者と医者間、病院間の円滑なコミュニケーションを目指して開発されたトークンです。
SingularityNET(シンギュラリティネット)
AI関連の開発者と投資家の共同開発のためのプラットフォームです。ユーザーはプロジェクトを構築して収益を得ることが可能です。
WAX(ワックス)
セキュリティ、インフラ、支払い処理に投資を必要としない仮想通貨が「WAX」です。それをオンラインゲームプレイヤーに提供できるように設計されています。
Dai(ダイ)
この仮想通貨は米ドルに裏付けされ上限を設けられています。激しい価格変動がほぼないので、仮想通貨市場では、安定的な価格を維持する仮想通貨を求めているユーザーに注目される可能性があります。
セキュリティ対策の重要性
ビットフィネックスは2017年12月にDDoS攻撃を受けいます。取り扱い通貨が多くなることでセキュリティ強化は今後もしっかり行なってほしいものです。今後も安心してユーザーが取引を行うためにはビットフライヤーのような強固なセキュリティ体制が重要です。