2017年の仮想通貨市場は、投資未経験者方でも比較的容易に利益を出すことができる相場でした。具体的には、2016年頃から徐々に上昇していき、2017年に高騰や長期上昇相場へとトレンドが形成されました。このことで、仮想通貨ブームを起きて誰でもビットコインを購入すれば、稼ぐことができるといったイメージになりました。また、副業やお小遣い稼ぎとしても盛んに紹介されていました。しかし、仮想通貨市場も投資と同じ原理が働きます。2017年末頃から下落のサインが出つつあり、2018年のコインチェック問題や仮想通貨規制に関する情報により、2018年の初頭から暴落しました。

このことで、資金を多く投入していた方は、軒並み市場撤退を余儀なくされただけでなく、一般的にも仮想通貨が危ないなどと誤ったイメージを与える出来事になりました。しかし、投資にはリスクがあり自己責任の世界です。また、価格変動が起きるからこそ、リターンも生まれることをよく理解することが大切です。
更に、そういったリスクと、不正ハッキングのリスクを同じように考える方もいますが、それも間違っています。取引所へのハッキングは、ウォレット管理を怠っていたことも原因で仮想通貨のセキュリティが破られたわけではありません。

従って、仮想通貨取引初心者こそ仮想通貨市場や様々な情報・技術の本質を見抜く力を養う事が重要です。

2018年3月の仮想通貨関連情報とは

仮想通貨取引初心者のための分析手法2018年1月に起きたコインチェック取引所への不正ハッキング、そして顧客の資産流出問題も原因のひとつとなりビットコインなどが暴落しました。この出来事により、様々な意見が交わされるようになり、ある意見は

・一時的な下落であってすぐ回復する
・2017年の長期上昇相場からトレンド転換して2018年は長期下落相場になった
・仮想通貨そのものの価値が下落しているから、このまま下がっていく

といった様々な意見があります。

2018年3月時点でも、その答えは出ず仮想通貨の価値を信じて取引を行う人、仮想通貨から手を引いた人、そして、仮想通貨から一旦手を引いて上昇してから再投資を狙う人がいます。どれも、間違っていませんし、それぞれの事象が投資家にとって戦略を立てるひとつの経験になります。更に、別の視点から考えた場合、仮想通貨投資初心者にとってチャンスといえます。上昇相場しか経験したことがない人と、今回のような暴落や下落相場を経験した人では、リスクに対して対処できる力に差が生まれます。そこで、3月の主要な仮想通貨市場に関連する出来事を紹介します。

2018年3月26日の仮想通貨市場は下落

2018年1月の仮想通貨市場暴落から3ヶ月経った、3月ですがここまでの市場の流れは比較的ゆるやかな下落へと変化していました。従って、レンジ相場にも似た動きでもあったので、上昇するのではないかと予想されていました。しかし3月26日、仮想通貨市場が大きな下落を記録しました。一時期には上昇相場も記録していただけに、トレンド転換が期待されていた矢先の出来事で再び下落基調が強まったと見られています。3月26日のビットコイン・ドルは、一時約84万円を下回り暴落時に迫る価格でした。次に、イーサリアムは、約5万円台前半を記録しこちらも大幅な下落でした。

LitePayが経営破綻

アメリカのベンチャー企業、LitePayが日本時間3月27日に破綻を発表しました。突然の発表に、多くのユーザーは困惑を隠せない状況となっており、投資をしてきた方達はこれまでの投資資金の行方について詳細を求めています。LitePayとは、ライトコインを利用した決済サービスを提供してきた企業です。これまで、ライトコインによる決済サービスの連携には、デビットカードの作成など世界的に注目されていました。この事業に関する発表も同年2月に行っており、LitePayの株価も上昇していた中での破綻でした。ライトコイン自体は、これまで通り使用できるので仮想通貨取引には問題はありません。今回の破綻は、今後の仮想通貨市場及び、仮想通貨に関連する企業に対しても影響を与える出来事となります。

仮想通貨取引初心者はトレード計画を立てることがおすすめ

仮想通貨市場分析ではテクニカル分析とファンダメンタル分析をバランスよく使う2018年3月も仮想通貨市場は、様々な動きを見せていて2017年の市場よりも予測が難しくなっています。このような状況下で仮想通貨取引初心者は、ただ見ているだけでは成長に繋がりません。まずは、トレード計画を立てることが大切です。トレード計画とは、仮想通貨に充てられる資金額と、どのようなスタンスや目的で取引をするのか決めるといったルール作りです。特に、自分の生活スタイルに合わせた取引方法を選ぶことが長続きするポイントです。会社員で、土日しか時間が空いていないのに平日も取引を行おうとすると、疲れや焦りから損失を増やしてしまうので余裕を持った取引環境を作ることが大切です。

今回のような下落時に取引を行った場合、買いから入れば高い確率で損失が出ます。しかし、売りから入れば利益を出すことも可能です。
しかし、安易に空売り取引をすることもリスクが高いです。なぜなら、下落時は上昇時よりも価格変動のスピードが速く、値動きを掴みにくいからです。投資用語では、「落ちているナイフを掴むな」という言葉があります。つまり、下落している時には取引するなという言葉です。勿論、全ての事象に当てはまる訳でありませんし、空売りは下落時に利益を得るものなので少し意味合いが変わります。

まずは、現物取引か信用取引をするのか決めます。現物取引であれば、買いのみでしか取引できませんが、信用取引に比べるとリスクは軽減します。対して、信用取引は買いと売りどちらからでも始めることができますし、レバレッジ取引を行うことで利益を何倍にもすることが可能です。しかし、その反面損失も何倍にもなる場合があることは注意です。どちらを選ぶかは、投資家次第ですが明確な目的を作り、その目的を達成することができる方法を選ぶことが大切です。例えば、月のお小遣い程を稼ぐことができれば目的達成なのであれば、わざわざハイリスクの信用取引を選ぶ必要はありません。現物取引でも、仮想通貨であれば可能です。逆に大きな利益を得たい時は、その分リスクも覚悟の上で取引する必要があります。ですので信用取引のレバレッジを活用して、利益を大きくしていく方法も考えられます。

市場分析には、テクニカル分析とファンダメンタル分析をバランスよく使う事

仮想通貨市場ができて10年ほどなので、まだ市場の動きは不安定な部分があります。また、市場を支える価値についても議論がなされているので、分析方法についても答えはまだ出ていません。しかし、現在多くの仮想通貨トレーダーは、テクニカル分析とファンダメンタル分析を活用しています。どちらも株式投資の分析手法を転用したもので、当初は仮想通貨と株式は違うから分析できないという声もありました。しかし現時点では一定の評価もあり、市場予測に役立っています。最近では、取引所がFXで用いる分析ツールを提供するなど、新たな利用方法も生まれていて今後の動向に注目です。

仮想通貨取引初心者は、どちらの分析手法も覚えることが大切です。今後、仮想通貨市場と分析手法の関係性がどのように変化していくかは、未知の世界なのでなるべくバランスよく分析手法を覚えておくと、変化に対応できるようになります。特に、ファンダメンタル分析については、価格変動要因の定義がはっきりしていないので、どの情報が市場に影響を与えるのか日頃からチェックしておくのも重要です。