仮想通貨取引を正当化出来る適切な規制の流れ

ビットコインが上がる3つの理由昨年から今年の初めにかけて大きく乱高下を繰り返していたビットコインの価格ですが、ここ1ヶ月の間はそれほど大きく動くことはありませんでしたし、それどころか基本的に価格を上げていく傾向にあって、一時期は70万ほどであったビットコインの価格は現在100万前後を推移しています。このようにビットコインが底値を堅くして上げていく傾向にあるのは、大きく3つの理由があるものと推測することが出来ます。

1つは仮想通貨の規制がどのような方向で行われていくのかが分かってきたことで、市場が安定してきたものと推測することが出来ます。実際韓国の一部では仮想通貨の取引を禁止しようという動きがありましたし、アラブ諸国によっては投機的な仮想通貨の取引はイスラム法に反するものであるとする国もありましたが、韓国の仮想通貨取引を禁止する話しは消えていますし、アラブ諸国でも仮想通貨の取引はイスラム法の許容範囲内にあるという見解が出てきています。

このようにビットコインの取引を禁止する動きが無くなってきたことにより、今後もビットコインの取引を行えるという安心感が市場に広がってきて、そのことがビットコインの価格上昇へと繋がってきたということが出来ます。そしてその結果仮想通貨取引所の統合やみなし業者の撤退があってもそれを受けて大きく下げることがなく、逆に安全に取引を行えるようになるための地ならしと受け止められていると推測することが出来ます。

ビットコインの安全資産としての価値

ビットコインが今後も上がる2つ目の理由は、ビットコインを代表とする仮想通貨の安全資産としての側面にあります。現状法定通貨は市場に出回っているリアルな紙幣やコインになりますが、地震や火事などの災害にあったときには焼失してしまうリスクがあります。そして政情が安定している国では銀行に預けることで焼失してしまうリスクを防ぐことが可能となりますが、政情が不安定であったり経済が不安定で銀行が倒産してしまうリスクが高い国では、銀行に預けることがリスクになってしまうこともあります。

一方政情が安定している国でも東日本大震災のような大災害が発生してしまうと、地域の銀行から現金を下ろすことが難しくなってしまいます。そのようなときに仮想通貨に資金を入れておけば災害後に下ろすことが出来ますし、場合によっては仮想通貨の価値が上がって入れたときよりも高い価格で下ろすことになる可能性もあります。

一方基本的に為替や株価との連動性が低い仮想通貨は、為替や株式投資を行っている投資家にとってリスクヘッジとしての投資対象になり得ます。ただ仮想通貨の取引所を運営していたり、仮想通貨の取引所のシステムを構築している会社など、仮想通貨に関連する銘柄は仮想通貨の価格に連動することもあるため、購入する銘柄には注意が必要になります

ビットコインの発行枚数は残り400万枚

仮想通貨の適切な規制と安全資産としての価値そして残りわずかの発行枚数がビットコインを押し上げるそしてビットコインが上がる3つ目の理由は発行枚数が限られているということにあります。実際ビットコインの発行枚数は上限を2100万枚と決められていて、2017年に既に73%に当たる1,624万枚に達していて、4年毎の半減期を経ながら2140年頃に上限に達するといわれていました。しかし現実には半減期は4年に1度と決まっている訳ではなく、21万ブロックが生成されたときに半減期が訪れることになっているのですが、マイニングが盛んに行われていることでブロックの生成速度が速まってきていて、2018年4月26日時点で1700万枚のビットコインが発行されていました。

その結果残りの発行枚数は400万枚ほどとなっているため、半減期があるにしても発行枚数の上限には当初の想定よりも早く達してしまう可能性があります。そしてビットコインの発行枚数が上限に達してしまうことでマイニング人気は薄れてしまうことが推測されますが、仮想通貨取引に対して適切な規制が行われ金融資産として認知されるようになって人気が無くなっていなければ、ビットコインの希少価値が高まりその結果価格は上昇していく可能性があり、特に上限が近付いていくに従って上昇率は上がっていく可能性があります。