今回は中国版リップル(XRP)とも言われている今注目のICOプロジェクト、wanchainについて解説していきます。この記事を読めばWanchainの基礎的な情報から目的や特徴、そして将来性まで理解することができます。
仮想通貨wanchain(ワンチェーン)の基本情報
最近では仮想通貨業界の中で特にICOプロジェクトが盛り上がりを見せています。中には数百億円を集めて大成功を収めるプロジェクトもあり、投資家たちは常に情報を収集しています。そんな中で、wanchain(ワンチェーン)は仮想通貨に精通している人たちから密かに注目を集めているICOプロジェクトです。日本ではあまり話題に上ることもないため知っている人は少ないのではないでしょうか。まずはwanchainに関する基礎的な情報から見ていきましょう。
wanchain(ワンチェーン)とは、2017年9月6日にICOで公開された中国発の仮想通貨です。通貨名はWANと表記され、最大発行枚数は210,000,000WANです。アルゴリズムはPoSとなっています。通貨としての公開日は2018年3月で、すでに上場して取引がされています。
wanchain(ワンチェーン)は大成功を収めたICOプロジェクト
ICOプロジェクトの大半は詐欺である、とも言われていますが、なぜwanchainのICOプロジェクトは大成功を収めたのでしょうか?wanchainでどのようにしてICOが行われたのか、そしてなぜ成功を収めたのかについて考察をしていきます。
wanchainのICOプロジェクトが開始したのは2017年9月6日で、同月の20日まで行われました。トークンの総供給量は210,000,000WANで、そのうちハードキャップは107,000,000WANです。レートは1ETH=750~880WANで、購入が早ければ早いほどレートが良くなるように設定されていました。
これを見てわかるように、何か特別話題性のある内容ではありません。ではなぜ成功を収めたかというと、やはりwanchainが目指している構想が実現すると、世界がより便利になるからです。詳しい特徴は後述しますが、wanchainは他の仮想通貨とも差別化も図れており、需要も高いためユーザーの共感を得ることができました。
wanchain(ワンチェーン)の3つの特徴を徹底解説
そもそも、wanchainは何のために作られたのでしょうか?wanchainの目的は、異なる銀行の橋渡しとなり、ローンや金利などの金融プラットフォームを構築することです。これだけではリップル(XRP)の二番煎じだと感じる方もいるかと思いますが、wanchainはリップル(XRP)にはない特徴が備えられています。それぞれの特徴を詳しく解説していきます。
まず一つ目の特徴として、クロスチェーン取引を挙げることができます。これはwanchainの最大の特徴と言っても過言ではありません。聞きなれない言葉のためよく分からない方もいるかと思いますが、クロスチェーン取引とは、異なるブロックチェーン同士をつなげることを意味しています。従来であれば、仮想通貨はそれぞれ独自のブロックチェーン上で記録されており、他のブロックチェーンと交わることはありませんでした。しかしwanchainならば異なるブロックチェーン同士が相互に接続することが可能です。例えば、AさんがBさんにビットコイン(BTC)を送金したとします。今までであればBさんはビットコイン(BTC)をそのまま受け取るしかできませんでした。しかしクロスチェーンを使えば、Bさんはイーサリアム(ETH)でもリップル(XRP)でも、好きな通貨での受け取りが可能となります。そのため本来発生していた取引所の手数料やスプレッドを抑えることができます。
2点目の特徴はスマートコントラクトです。スマートコントラクトはイーサリアムでおなじみの機能で、自動で契約まで実行してくれる優れものですが、これはwanchainにも搭載されています。先ほど説明したクロスチェーンとスマートコントラクトを組み合わせることにより、違う銀行や仮想通貨同士をつなぎ、スムーズに契約を実行することができます。具体的には、ローンの契約やある銀行から違う銀行に資産を即座に送ることが可能となります。今まではいくつもの銀行を経由しなければならなかったため、手数料や手間がかかっていました。しかしwanchainではこれらの時間とお金を節約することができます。
そして3つ目の特徴は、プライバシー性が高いということです。仮想通貨は、オンライン上で金銭のやりとりをするため、プライバシーは極めて重要になってきます。wanchainでは、プライバシー性を高めるために、3つの技術を搭載しています。まず一つ目がリング署名という技術です。リング署名は、秘匿性の高い電子署名を可能にします。普通の電子署名であれば、誰が送金したか把握することができますが、リング署名ではグループの公開鍵を束ねて署名するため送金者をグループの中の誰か、までしか特定することができません。2つ目の技術はワンタイムアドレスです。これは名前の通り、毎回アドレスが変わることを意味しています。例えばビットコイン(BTC)で送金する場合、アドレスは固定されています。しかしwanchainでは毎回アドレスが異なるため、送金者を特定するのが難しくなります。最後の3つ目はプライベートセンドです。これは送金されたコインがプールに入り、そこでシャッフルされてから再度受信者へと送られるシステムです。一度シャッフルされているため誰が送金者かわからなくなります。以上のように、wanchainではプライバシーを保護するために様々な技術が導入されています。
金融機関をつないでプラットフォームを構築する、という点だけ見るとリップル(XRP)のオマージュだと思う方が多いでしょう。しかし、デジタル資産のブリッジや匿名性の高さなど、リップル(XRP)にはない魅力がwanchainにはいくつもあります。
wanchain(ワンチェーン)の現在の価格と時価総額
wanchainを購入できる取引所は、今の所一つしかありません。しかしその一つというのが、世界最大手の仮想通貨取引所であるbinanceです。wanchainがbainance上場によって起こった高騰と現在の価格、そして時価総額に関して説明していきます。
wanchainは、2018年3月23日15時よりbinanceにて取引が開始されました。上場発表時から期待が高まっていたため、この日は活発に取引がされていました。同日の20時時点では日本円で133億円以上の取引がされており、その注目度が伺えます。
2018年4月28日現在、wanchainの価格は1WANあたり903円です。公開当時は約300円でしたから、3倍近くの値段をつけているということになります。ちなみに2017年10月、ICO価格では1WANあたり約50円でした。このことからも、どれだけwanchainの価値が跳ね上がったかわかります。通常であれば、上場直後に高騰した後は調整で一旦下がることが多いのですが、wanchainはbinance上場から1か月の間ほとんど下がることなく上昇を続けています。
wanchainの現在の時価総額は日本円に換算すると96,323,292,639億円です。これは仮想通貨の時価総額ランキングにおいて33位を位置しています。取引開始から1か月でここまでの時価総額を誇っていることから、今後ますます期待ができるでしょう。
wanchain(ワンチェーン)の将来性は高い?
最近取引が始まったwanchainですが、気になる将来性はどうなのでしょうか?結論からいってしまいうと、将来性は高いでしょう。その理由をいくつか挙げていきます。まず1点目が、やはり機能性が優れているという点です。先ほど説明したように、wanchainは仮想通貨同士のブリッジとなります。これは仮想通貨ユーザーからしたらかなり使い勝手がよくなります。
次に、開発の速さも将来性の高さと関係しています。公式サイトのロードマップを見ればわかりますが、今後かなりのスピード感で開発が進んでいくことが予想されます。直近ではビットコインやイーサリアムとの統合が予定されており、これが実現することにより他の通貨との差別化を一気に図ることができます。
そして最後はwanchainが中国発だという点です。やはり仮想通貨市場においてチャイナパワーは計り知れません。技術力や資金力が他国よりも飛び抜けています。今までにも中国からは期待値の高い仮想通貨がいくつも誕生してきました。中国発というだけで他国から注目され、有利になります。
今まで説明してきたように、wanchainは現行の仮想通貨とも差別化を図っている将来性の高い通貨です。今後上場先が増えれば増えるほど取引量も多くなり、価値が向上していく可能性が高いです。しかし、まだ公開されたばかりの通貨ですので、細かく情報をチェックして自分で納得した上で投資をするようにしましょう。