仮想通貨投資をしている人なら、一度くらいはトリガー(TRIG)という言葉を目にしたことがあるのではないでしょうか。しかし、トリガーはビットコイン(BTC)やイーサリアムに(ETH)に比べると、知名度は高くありません。そのため、まずはトリガーとはどんな仮想通貨なのか、といった基本的な情報から解説していきます。

トリガーとは、Block Safe Allianceという団体がスマートガンネットワークの普及を目的として作った仮想通貨です。スマートガンとは、指紋などの生態認証によって登録された本人にのみ使用を許可した銃のことです。日本に住んでいるとなかなか馴染みがありませんが、普段使用しているスマートフォンの指紋認証と原理は同じです。この仕組みを活用することにより、銃の誤作動やテロのリスクを軽減することができると言われています。

また、トリガーではBlockSafe(ブロックセーフ)と呼ばれるネットワークシステムを採用しています。先ほどの本人認証データをどこか一箇所、中央集権的に管理をしている場合、ハッキングのリスクが高くなってしまいます。この問題を解決するため、Blocksafeでは認証データをブロックチェーンで非中央集権、つまり分散的に管理をしています。

トリガーが発行されたのは、2016年10月です。通貨名はTriggers、通貨単位はTrigです。当初は発行上限が1億枚に設定されていましたが、2017年9月にトリガーの70%がバーンされるとの発表がされ、現在では3,000万枚に設定がされています。また、この発表を受け価格が一気に高騰しました。

トリガー(TRIG)の特徴は安全性と注目度の高さです

仮想通貨Triggers(トリガー)の注目度と将来性トリガーの目的はスマートガンネットワークの普及ということはすでに述べましたが、ここではトリガーにどのような特徴があるのかを紹介していきます。

トリガーはイーサリアムのブロックチェーンを利用したトークンです。イーサリアムのブロックチェーンを活用しているということは、イーサリアム最大の特徴である『スマートコントラクト』を兼ね備えているということです。スマートコントラクトとは、予め組み込んでおいた取引を自動で行い、ブロックチェーン上で記録をしてくれるというシステムです。スマートコントラクトを用いることにより、スマートガンの安全性と透明性が担保されています。

そしてトリガーは様々な機関から注目されている仮想通貨プロジェクトです。日本ではあまり馴染みがありませんが、アメリカなどの銃社会では銃絡みの事件は数え切れないほど起こっています。そのため、テロなどの犯罪を防止するための手段として、スマートガンの普及にはアメリカ政府も期待を寄せています。また、2017年11月28日、29日にエジプトの都市アレクサンドリアで開催されたスペースサミットでBlocksafe財団がトリガーの紹介をしました。同会合には、NASAや米国国防総省などのトップも出席していたため、様々な主要機関からも注目を浴びています。

トリガー(TRIG)のマスターノードは月利25%!?

トリガー最大の特徴として、マスターノードの報酬率の高さを上げることができます。マスターノードとは、ある一定以上の通貨を保有することにより、毎月報酬が自動で与えられることです。イメージとしては、株式の配当と同じです。

そしてトリガーでは、専用ウォレットで1,500TRIGを保有していれば、マスターノードを立てることができます。これは他の通貨でマスターノードを立てるのに比べ、ハードルがかなり低いです。というのも、2018年5月5日現在1TRIGあたりの価格は約160円、つまり240,000円でマスターノードを立てることができるということです。ちなみに、トリガーと同じくらいの知名度があるダッシュコイン(DASH)では1,000DASH以上、現在の価格で5,000万円以上必要になります。他の通貨でも、平均的に数百万円は必要なため、いかにトリガーのマスターノードが立てやすいかがわかるでしょう。

また、トリガーではマスターノードの報酬の高さにも注目です。トリガーではマスターノードを立てると月利25%もの報酬を得ることができます。トリガーで貰える報酬は、AMMOというサブトークンです。AMMOは発行上限が6,000万枚と決まっており、Blocksafe独自の取引所でサブトークンと交換することが可能です。

当初はAMMOの価格をTRIGの25%に定めると予定されていましたが、現在では市場原理に沿うとして固定はされていません。マスターノードを1つ立てていれば、毎月375AMMOが自動で付与されます。現在では1AMMOあたりの価格は約0.3円、375AMMOは112.5円と決して高くはありません。しかし、今後トリガーの価値が上昇するにつれ、AMMOの価値も上がっていくことは予想できます。

また、1,500TRIGで一つのマスターノードが立てられるということは、保有数が多ければ多いほどマスターノードを立てられるということです。いくつものマスターノードを立てることにより、毎月得られる自動報酬も高くなっていきます。いくつもマスターノードを立てることにより、毎月不労所得を手にすることも可能です。

トリガー(TRIG)の最新情報を解説

マスターノードの報酬の高さに注目されている仮想通貨トリガー2017年9月に70%ものバーンを発表して注目を集めたトリガーですが、他にも幾つか最新情報があるので紹介していきます。

まず、昨年末の2017年12月にトリガーはフィリピンの国家警察との提携を発表しています。フィリピンでは、銃を所持をするのに許可が必要ですが、実態としては違法所持が蔓延しています。そのため、銃絡みの事件が後を絶えません。また、子供でさえ銃を所持しており、誤作動などの危険性もあります。トリガーの目的であるスマートガンの普及が実現したら、このような事件を未然に防ぐことができるとしてフィリピン国家警察はトリガーとの提携を決めました。政府公認機関と手を結ぶことにより、トリガーへの信頼も高まります。また、他にも民間のセキュリティ会社40社からオファーを受けており、その需要の高さも伺えます。

そして2点目のニュースは、2018年3月、仮想通貨をテーマにしたアイドル「仮想通貨少女」に新メンバーとしてトリガー(TRIG)が追加されました。同アイドルグループは、仮想通貨技術の発展をエンタメを通して推進するため、今年1月に結成されました。それぞれのメンバーが属性として仮想通貨の銘柄を名乗っています。今までのメンバーはビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)、リップル(XRP)など知名度、時価総額ともに上位の通貨でしたが、ここにきてトリガーが大抜擢されました。仮想通貨少女のメンバーはそれぞれツイッターアカウントで発信をしているため、トリガーの知名度アップに貢献します。

トリガー(TRIG)の将来性

今までトリガーの基本情報から目的、特徴まで解説してきましたが、気になる将来性はどうなのでしょうか。結論から言ってしまうと、トリガーの将来性には期待ができると言っていいでしょう。その理由を2点解説していきます。

まず1点目が、やはりその需要の高さです。アメリカだけではなく、銃絡みの事件は多数の国で深刻な問題となっています。トリガーが普及することにより、痛ましい事件を避けられる可能性も高くなってきます。事実として先ほど紹介したように、フィリピン国家警察との提携も決まっており、今後こうした政府機関との提携はますます増えていくことが予想できます。

そして2点目は、発行枚数の少なさとマスターノード報酬の高さです。トリガーが70%バーン発表により一気に価格が高騰したと説明しましたが、やはり数に限りがあるものは稀少性が高く、値が上がる可能性が高いです。また、それに加えてマスターノードを立てるハードルが低く、トリガーの価値が将来的に向上したらリターンも大きいというのは投資先としてかなり魅力があります。

しかし、確かにスマートガンの普及により誤射や事故は減るかもしれないが、テロや事件などの根本的な解決にはならないという意見もあります。また、トランプ政権下では銃規制に関して意見が二転三転することも珍しくないため、アメリカ政府の発言によってトリガーの価値も左右されかねません。

公式のロードマップによると今後ますます開発が進む期待ができ、トリガーの将来性は高いと言えますが、常にアメリカ政府の動向や政情を意識した上で購入をするようにしましょう。