今回は日本でも人気の仮想通貨、ノアコインなどのプロジェクトを運営しているノアファウンデーションについて解説していきます。この記事ではノアファウンデーションとは、といった基本的な情報からノアプロジェクトの概要、そしてノアファウンデーションの最新ニュースまでを解説していきます。

ノアファウンデーションの基礎知識

ノアファウンデーションとNOAHコイン(ノアコイン)そもそも、ノアファウンデーションとはどのような会社なのでしょうか?その基本的な情報から解説していきます。ノアファウンデーションとは、フィリピン経済の発展や国内における諸問題を解決することを目的として設立された非営利団体です。

ノアファウンデーションは2016年に設立されましたが、構成メンバーが豪華だということも注目を集める要因の一つです。中にはメガバンクやGoogleで要職を務めた人物やミスインターナショナル受賞者など、幅広い人材で構成がされています。

ノアファウンデーションを運営している主要メンバーを2人紹介していきます。まず一人目が、ノアファウンデーションの理事長を務めるClarke Robertson(クラーク・ロバートソン)です。クラーク氏は数々の会社のCTOを務め、システムアーキテクテャとして指導をしています。続いては、ノアコイン開発会社のCEOであるMartin Salvador(マーティン・サルバドール)です。マーティン氏は、多言語話者であり、優秀なコミュニケーターとして活躍しています。他にも、ノアファウンデーションは優れた経歴を持つ人々で構成されています。

ノアファウンデーションが行うノアプロジェクトとは?

ノアファウンデーションはフィリピンの繁栄を目的としていますが、その目的を達成するための具体的な手段として、『ノアプロジェクト』という計画を実行しています。ノアプロジェクトは仮想通貨×金融×都市開発を基盤としており、日本でもプレセールで話題となった仮想通貨ノアコインは、このプロジェクトの一環として運営されています。

ノアコインもまた、フィリピンの経済発展を支援し、社会問題を解決することを目的としています。ノアコインの技術自体は、そこまで目新しいものではありません。では、なぜかなりの注目を集めているかというと、フィリピンの社会問題が関係しています。

フィリピンではOFW(Overseas Filipino Workers)と呼ばれる海外出稼ぎ労働者が多く、彼らの働きがフィリピン経済を支えていると言われています。彼らが稼ぎ出し、本国の家族に送金する外貨は3兆円にも登り、GDP(国内総生産)の10%以上をも占めています

しかし、一つ問題点があります。その問題というのが、送金手数料の高さです。先ほど挙げた3兆円のうち、海外送金で引かれる手数料は約3,500億円です。従来の送金手段は、銀行を経由するためにマンパワーが必要であり、これほどの手数料が引かれていました。しかしノアコインを使用して海外送金をすることにより、これらの手数料を限りなくゼロに近づけることができます。そのため、ノアコイン利用者は今まで手数料として取られていた金額をそのまま家族に送金でき、フィリピンではその分経済発展が見込めます。こうした需要の高さから、ノアコインは将来性が高いと期待されています。

ノアファウンデーションのもう一つのメインプロジェクト『ノアシティ』とは?

ノアファウンデーションは、ノアコイン以外に、もう一つのメインプロジェクトとして『ノアシティ』の建設を予定しています。ノアシティとは、フィリピンで開発を予定されている街の名称です。ここでは、ノアシティに関する情報や特徴を解説していきます。

ノアシティとは世界初、すべての場所で仮想通貨ノアコインを使用することが可能な街です。つまり、ノアシティ内では仮想通貨だけで生活することができるということです。そしてノアシティが注目されこのプロジェクトが成功することにより、必然的にノアコインの価値向上へと繋がっていきます。

フィリピンには、国民誰しもが最高の街であると絶賛するBGC(ボニファシオ・グローバルシティ)というシティがあります。そしてノアシティは、第二のBGCを作る、として掲げられたプロジェクトです。ノアシティの建設予定地は、マニラから車で約30分、現在イートンシティという街がある場所です。

ノアシティ建設には、世界的に有名なデベロッパー企業であるRevolution Precrafted(レボルーション・プリクラフティッド社)や大手建設会社であるJBROS CONSTRUCTION CORPORATION(Jブロス・コンストラクション・コーポレーション社)が関与すると正式に発表がされています。また、世界的に有名なビジネス誌であるForbes(フォーブス)でも掲載され注目を集めています。

ノアシティは東京ドーム約8個分の敷地面積があり、アミューズメントパークやホテル、カジノ、ショッピングセンターなど子供から大人まで楽しむことができるリゾート地のような場所になることが予定されています。

ノアファウンデーションは詐欺会社?その真相に迫る!

フィリピンの経済発展を目的とするノアファウンデーションが行うノアプロジェクトとは?このように、さまざなプロジェクトで世界中から注目されているノアファウンデーションですが、一時期詐欺では?といった噂が流れ、一時は価格が暴落するまでの事態に発展しました。その真相を解明していきます。

ノアファウンデーションが詐欺だ、という噂が流れた時期は、1年以上も前、ノアコインのプレセール期間にまで遡ります。当時ノアコインは日本でもかなり注目を浴びていました。その理由として、『ノアプロジェクトはフィリピン政府公認である』『フィリピン航空とも提携を結んでいる』『フィリピン政財界の大物であるルシオ・タン氏とも手を結んでいる』といった発表が大々的にされていたからです。このように“政府公認”、“大手企業と提携している”といった言葉により消費者間でノアプロジェクトは信用が担保されている、ノアファウンデーションは信頼できる、といった認識が高まりました。

さらに、ノアプロジェクトはインターネットビジネス業界では有名な泉忠司という方が広告塔となって宣伝をしていました。泉氏は自らPR動画に出演し『理論上100%稼げるコイン』などと宣伝を繰り返していました。泉氏はネットビジネス業界だけでなく、大企業や大学などで講演を行うなど実績のある人物で、仮想通貨業界にも精通しています。そのため、ノアプロジェクトは特に日本で注目を浴びていました。以上のように、ノアコインは非常に将来性の高いプロジェクトと期待をされていました。

しかし、2017年3月、事態は急転します。ことの発端は、フィリピン大使館の公式HPで『NOAHコインプロジェクトとフィリピン政府は無関係で、さらに登録されている住所にはノア・ファウンデーションの会社は存在しなかった』といった内容が公表されたことです。また、この発表の後に続くようにフィリピン航空、およびルシオ・タン氏からも当該プロジェクトと自分たちは一切関係がない、という発言がありました。

こうした理由から、ノアファウンデーションの信用は一気に崩れ、プレセール購入者への返金騒動にまで発展しています。その後もノアコインのプロジェクトは止まることなく、現在では上場もされているため詐欺だと断定することはできません。しかし、誇大広告を行ったことは事実ですし、一度失った信頼を回復するには時間がかかるでしょう。現在でもノアコイン、及びノアファウンデーションに関して懐疑的な人は一定数以上います。

ノアファウンデーションの最新情報

1時は返金騒動にも発展し、信頼を失ったノアファウンデーションですが、最近ではどのような活動を行っているのでしょうか。最新のニュースを紹介していきます。

まず一つ目のニュースは、2017年8月22日、ノアファウンデーションがフィリピンの有機栽培を支援することを表明したことです。同日、ミンダナオ島で栽培される農作物をすべてオーガニックにするイベント「オーガニック・オスメニア2020」が開催されました。ノアファウンデーションの代表も参加し、農機具の提供やアプリを使用しての生産者と消費者を繋げる計画など、全面的に支援することを発表しました。ノアファウンデーションは、この支援を通じてフィリピンの農業問題や農民支援を手助けしていくことを目標としています。

二つ目のニュースは、2017年9月13日、フィリピン内戦者に対して、ノアファウンデーションが200万ペソを寄付したことです。これは数々のニュースサイトで取り上げられ、大きな反響を呼びました。200万ペソは日本円で約450万円に相当し、内戦によって生活が困窮してしまった人々をサポートするために寄付が行われました。ノアファウンデーションはフィリピン国内の諸問題を解決するためのプロジェクトなので、こうした活動は国民から大きな支持を得ています。今後はノアコインやノアシティの開発が着々進んで行く予定ですので、ノアファウンデーションの動向はこまめにチェックしていきましょう。