仮想通貨投資初心者は、仮想通貨投資の難しさやどうやって上級者のように収益を出していくか悩む時期もくるでしょう。もし、ビットコインの現物取引しか経験していないのであれば、機会損失ともいえる行動といえます。なぜなら、仮想通貨で収益を出す方法は、ビットコインの現物取引以外にもさまざまな方法があるからです。

さらに、日々新しい仮想通貨が発行されたり、新サービスがスタートしたりと先行者利益を得る機会が頻繁に発生している仮想通貨業界で、そのような情報を得ない行動は自ら仮想通貨で収益を出す方法を狭めているとも考える事ができます。そこで今回は、仮想通貨の収益方法の1つ、貸仮想通貨もしくはレンディングとも呼ばれているサービスについて紹介していきます。

レンディングと貸仮想通貨とは

レンディングという貸仮想通貨サービス貸仮想通貨「レンディング」について説明する前に、レンディング自体について知る必要があります。まずレンディングとは、仮想通貨用語ではなく仮想通貨が生まれる前から投資の世界で使われてきた用語です。また、レンディングとは金融の根本的な役割に沿ったサービスともいえます。金融とは、お金の貸し借りのことです。そこに、さまざまなサービスや収益を得る為の方法が生み出されて拡大していきました。

レンディングは、前述で説明したようにお金を必要としている人に、自身のお金を貸し出すサービスのことを指します。一見すると、金融機関の一般業務と同じなので、わざわざレンディングという別のサービスとして売り出す必要がないように感じるでしょう。しかし、レンディングと金融機関の貸付にも違いはあります。それは、お金を必要としている人に貸し出すの人は、金融機関ではなく個人だからです。

借り手つまりお金を借りたい人がいて、投資家が貸し手となります。そして、仲介業務として金融機関が間に入り、具体的な手続きやサービスの円滑化に努めます。次に、実際にお金を貸し出すのですが、融資なので、金利が付きます。借り手は金利分を含めた返済が必要とされ、逆に投資家は借り手から金利収入を得る事ができます。これが、レンディングの収益源です。

そして、仮想通貨分野にも近年レンディングのシステムが構築され、貸仮想通貨もしくは仮想通貨レンディングとして各取引所でサービスが開始されました。

注目度が高まっている貸仮想通貨「レンディング」サービス

レンディングに関する元々の意味については、理解できたでしょう。次は、貸仮想通貨「レンディング」の方の説明をしていきます。ビットコインには、ビットコインFXやビットコイン信用取引、マイニングなど多種多様なサービスが展開されています。また、その内容も取引所によって違いがあり、仮想通貨投資家にとってさまざまな収益源として活用されています。

そんな中近年新たに注目されているサービスがあり、それが貸仮想通貨「レンディング」サービスです。2018年4月から国内の仮想通貨取引所でもスタートし、仮想通貨投資家達が注目しています。仮想通貨のレンディングもしくは貸仮想通貨は、投資業界のレンディングと同じく投資家が持つ仮想通貨を貸し出して金利収入を得る商品です。

流れとしては、貸し手となる仮想通貨投資家が、保有している仮想通貨を仮想通貨取引所に貸し出し、借り手となる別のユーザーに取引所が貸し出します。そして、貸し出し中の間は、金利収入が仮想通貨取引所を通じて支払われます。

これが、貸仮想通貨「レンディング」の仕組みです。仮想通貨投資をしていて、ハイリスクハイリターンばかりの投資ではリスク管理の点で対策をしたいという方には、特におすすめといえます。後述でも総会しますが、レンディングは金利収入なので短期間に大きく収益を出すやり方ではありません。例外として1億円単位の資産を貸仮想通貨に投入できるのであれば可能ですが、仮想通貨投資初心者の多くはそのような資産を準備することは難しいでしょう。

ですので、長期貸し出しで徐々に資産を増やしていくイメージで、投資を行うとよいです。

貸仮想通貨「レンディング」の特徴

投資家が持つ仮想通貨を貸し出して金利収入を得る貸仮想通貨「レンディング」次に貸仮想通貨の主な特徴について紹介します。

1つ目は、金利が変化するという点です。仮想通貨取引所によっても違いますが国内の取引所には、貸仮想通貨を行う際に金利設定が貸出期間や数量によって、数%の範囲で変化します。ですので、例えば長く貸し出せば、それだけ金利の%が増加して金利収入がさらに増えやすいです。後述でも、取引所ごとのレンディングサービスについて紹介しますが、ビットバンクの場合は貸し出すビットコインの数量によって、3~5%の金利の変化が生じます。

次に、預けておくだけで仮想通貨が増えていく利点があります。仮想通貨投資初心者の方ですと、取引によって発生する損失リスクに毎回心理的不安を覚える場合もあります。しかし、貸仮想通貨「レンディング」の場合は、取引を行う必要はなく自分が保有している仮想通貨を貸し出す手続きだけです。あとは、貸し出している仮想通貨の数量や期間によって金利が変化し、そこから金利収入が発生します。ですので、仮想通貨トレードをしなくても収益を出すことができます。

次はリスクについて紹介します。まず、仮想通貨相場のボラティリティが大きいことによる、価値低下のリスクがあります。つまり、仮にビットコインが暴落した際は、貸し出しているビットコインの価値も暴落し損失が発生した状態のままになります。また、レンディング中はすぐに資産を回収できないので、損失が拡大する可能性もあります。従って、損失が発生するリスクも織り込んだうえで、貸仮想通貨を行うことがよいでしょう。

次のリスクは、解約に関することです。仮想通貨取引所によっても違いますが、途中解約できない貸仮想通貨サービスもあり前述の下落相場の場合には、すぐ円に換金できず損失が拡大してしまう可能性があります。また、途中解約できる取引所もありますが、解約手数料が別途追加されるのでコストかさむリスクがあります。このように、貸仮想通貨は即日で別の資産へと移動することが難しい側面があるので、これから貸仮想通貨を検討している方は、すぐに使わない仮想通貨を預けるのが対策でしょう。

貸仮想通貨「レンディング」を導入している取引所

続いて、貸仮想通貨「レンディング」を導入している取引所について紹介します。まずはビットバンクです。ビットバンクは、国内の仮想通貨取引所の中でも有名で、仮想通貨投資家にも人気な取引所の1つです。主な特徴は、金利設定が3%~5%で最初のレンディングはビットコインのみとなっています。また、最小貸し出しBTCは1BTCで、最大貸し出しBTCは1,000BTCです。貸仮想通貨のなかでも、初心者が試しやすい取引といえます。最小貸し出しが1BTCなので、2018年5月のレートに換算すると1BTC=88万円程です。まとまった資金が必要ではありますが、初心者でもムリな数字ではありません。

次の取引所は、GMOコインです。募集期間は2018年4月11日~5月2日までと、5月23日時点では既に募集終了となっています。ですので、GMOコインで貸仮想通貨をしたい場合には、次の募集発表まで待つ必要があります。主な特徴ですが、最小と最大貸し出しBTCは10~100BTCと、ビットバンクと比較すると価格の幅が狭いといえます。年利は、約5%になるよう調整されています。

長期に渡って保有している仮想通貨資産がある方は、この機会に貸仮想通貨「レンディング」サービスを利用して、金利収入も得られるようにしてみるのもよいではないでしょうか。