CoinCapという800種類ほどの仮想通貨をランキングにしているサイトによると、仮想通貨ネムコイン(NEM)は全体の8位に位置しています。時価総額だと2,000億円ほどとなっていて、1XEM(ゼム)は23円とかなりお買い得といってもいいほどの価格となっています。当初の開発メンバーに日本人、武宮誠氏が参加しているということで日本では非常に話題になった仮想通貨になりました。
そして今年大きく値を上げた仮想通貨の一つで、今年の3月3日に1XEM あたり1円にも満たなかったにも関わらず、5月24日にはなんと32円まで上昇し、多くのネム長者を生むきっかけにもなりました。最近ではICO(initial Coin Offering)であるCOMSAでもビットコイン、イーサリアムに加えてネムコインでも対応可能ということで注目を集めました。今回はまだまだ価格の上昇が期待できる仮想通貨ネムコインを紹介していきます。
ネムコインとは
NEMとは「New Economy Movement」の略で日本語訳では新しい経済活動と訳されます。2015年3月31日にテックビューロコーポレーションによって開発されました。ビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨と違うところは、すでに8,999,999,999XEMが発行済みということです。後述しますが、仮想通貨ビットコインの承認作業による報酬をマイニングといいますが、仮想通貨ネムコインの場合は、ハーベストといいます。
ハーベストとは『収穫』という意味です。仮想通貨ネムの場合、正当な取引をした際の報酬としてネムコインを得ることができます。ここまでは、ビットコインなどと一緒ですが、マイニング方法がビットコインとネムでは違っています。ネムが採用しているのは、Proof-of-Impotance(POL)という方法をとっています。逆にビットコインはProof-of-Work(POW)という方法です。
ネムコインのハーベストとは
ではまずProof-of-Work(POW)から説明していきます。POWというのは、マイニング方法の一つです。そもそもビットコインでのマイニングは、承認を得るために誰よりも早く高度な計算問題を解くことによって、報酬(ビットコイン)を得るというものです。その結果、ビットコインマイニングに参入できるのは、豊富な資金をもっている国や企業しか参入することができなくなってしまいました。
なぜならば今、ビットコインマイニングをするには計算が高度になり過ぎてマイニング専用機ではないとマイニングをできないことです。現在、ビットコインマイニングをするには、多くのマイニング専用機とマイニング専用機を稼働させるための大量の電気代が必要になるからです。
すでに個人では手に届かないところまでいってしまったものが、ビットコインマイニングなのです。例えるならば、金鉱山で今まで手作業で発掘していたものが、徐々にショベルカーなど大型機が参入してきたようなものです。当然ショベルカーを購入できる人ならそれでいいですが、シャベルなど手作業で行ってきた人は、どうしても差ができてしまいます。つまりPOWというのは金持ちに有利になるマイニング方法だと考えてもらって結構です。
では次にPOLという方法です。POLというのは、POWの対処法として考えられた方法で、金持ちに有利な方法ではなく万人にチャンスがある方法なのです。再び金鉱山で例えますと、POWは誰もが同じ条件で発掘しないといけない――つまり、発掘の際にシャベルしか使用できない、ということになれば、シャベルしか使用できない。ということです。もし、誰かがショベルカーなどで発掘をしたとしてもそれは認められないので、報酬を得る事はできない。ということになります。ネムの場合、ハーベストを行うには10000XEMを所持していれば、マイニングに参加をすることが可能ですので、比較的マイニングには参入し易いのではないでしょうか。
ネムコインの特徴
仮想通貨ネムコインにはハーベストだけではありません。承認スピードがビットコインに比べて約10倍という速さというのと、ビットコインなどで使われているブロックチェーンだけではなく、イーサリアムでも採用されている、スマートコントラクトの2つを実装しているという強みをもっています。仮想通貨のスマートコントラクトとは、賢い契約と訳されブロックチェーン上に契約情報を記録しておくことが可能な技術です。
例えば、あるお店で次の来店時に30%OFFと店員に言われ、次の機会のときに仮に、店員が割引の事を忘れていたとしても、ブロックチェーン上には情報が残っているため、店員がすっとぼけるということはできなくなります。このように、仮想通貨ネムはビットコインとイーサリアムの優れた2つの技術、ブロックチェーンとスマートコントラクトの2つの技術を実装しているのです。
ネムコインの価格推移
冒頭でも書いた通り、仮想通貨ネムコインは、5月24日にはなんと1XEM 32円まで上昇しました。その後7月19日に、10円台前半まで下落してしまいましたが、9月1日には史上最高値である37円をつけました。その後は徐々に下落していますが、直近の最安値は11月2日につけた、19円前後で底値を打ったようです。その後はあまり大きな価格変動はありませんでしたが、チャートを見てみると、11月19日から右肩上がりになっています。そして11月20日、一時的に25円に迫る時がありましたが、現在24円台をキープしている状態です。
ネムコインは、分かっているだけで2つ材料があると予測されています。一つは、COMSAがZaifに上場する可能性が非常に高いことです。COMSAはテックビューロ社が発行したICOなので、Zaifで売り出される可能性が非常に高いことです。前述した通り、COMSAはビットコインやイーサリアムだけではなく、仮想通貨ネムでも対応可能となっているので、ネムの価格に何かしらの影響を与えてもおかしくはありません。
二つ目は、ネムコインにはカタパルト(アップデート)が控えているからです。後程説明しますので簡単にいいますと、ネムコインが飛躍的にパワーアップするということです。以上の事から、ネムコインが現在上昇トレンドになっているのも、納得できることです。年末にかけて現在の最高値である37円を超え、50円くらいになっても全く不思議ではありません。
ネムコインのカタパルトは本来、夏ごろだといわれていました。今まで行われていなかったことには、何かしらの理由があるのでしょうが、遅くとも今年までには行われるのではないでしょうか。カタパルトによって、今までより処理スピードが10倍以上、1秒間に4000件にまで早くなるとされています。
今後のネムコインに期待
ビットコインはすでに1BIT90万を超えようとしています。しかし一般の人がすぐに1ビット買えるかというと、中々無理があるのではないでしょうか。もちろん、ビットコインは0,01以下でも買うこともできます。これから2020年に向かって最低でも200万くらいはいくのではないかといわれ、かなり堅実な投資になるでしょう。しかし、多くのコインを持っていれば持っているほど、上がったときのリターンは大きくなります。そう考えると、もし今ビットコインかネムコインか迷っている方がいましたら、ネムコインを購入したらいいのではないでしょうか。
ネムコインはまだ1XEM、24円前後とかなりお手頃だからです。仮に1万円買うだけでも、400XEM以上買うことができます。24円が50円になるのと、95万が200万までどちらが上がり易いかを考えると、やはり24円が50円になるほうが容易なことはお分かりになるでしょう。将来的にいくらまで上がるか、というのを断言することは難しいですが、ネムコインはブロックチェーンとスマートコントラクトという2つの技術をもっているだけではなく、これからカタパルトによって、さらにコインの性能がさらに上がることは確約されています。まだ24円前後だということを考慮しても、かなり買う価値があうのではないかと個人的には考えています。