イーサリアムやイーサリアムクラシック、ERC20トークンといった仮想通貨に対応しているデスクトップウォレット「MyEtherWallet(マイイーサウォレット)」。MyEtherWalletは仮想通貨の時価総額としてはトップクラスのイーサリアム系に特化していますし、ICOに参加する予定がある方にとってはMyEtherWalletの作り方を知っておいて損はありません。MyEtherWalletは日本語にも対応しており簡単に作れるのでぜひマスターしてみてください。

MyEtherWallet(マイイーサウォレット)を作る前に

まずはMyEtherWallet(マイイーサウォレット)の公式サイトへアクセスしましょう。この時に注意が必要なのはフィッシングサイトの存在です。URLがきちんと「https://www.myetherwallet.com/」になっているかどうか、そしてSSL化されているかどうかを確認するようにしてください。なお、SSL化されている場合は「https」の左横に「MyEtherWallet Inc [US]」と表示されています。

また、TOPページにアクセスすると「Welcome to MyEtherWallet.com」というポップアップウィンドウが表示されますが、ここにはMyEtherWalletを安全に利用する上で重要な事項が記載されているため、できるだけ最後まで読んでおくことをオススメします。

しかしながら内容が英語で記載されているため、特に英語が苦手な方は読むのが大変かと思います。そこでいったんポップアップウィンドウ右上のCloseボタンをクリックして閉じましょう。そしてページ上部にあるバーの言語(初期設定は「English」になっています)をクリックし、日本語に変えてあげます。その後リロードするとポップアップウィンドウの内容が日本語に変わるため、非常に読みやすくなるはずです。なお、全部で10スライド程度あります。

MyEtherWallet(マイイーサウォレット)の作り方

次にMyEtherWalletを作ります。9文字以上の任意のパスワードを入力し、「お財布の作成」ボタンをクリックします。この際、強固かつ覚えやすいパスワードを入力するようにしましょう。その後、Keystoreファイルのダウンロードボタンが表示されるのでクリックし、ダウンロードします。KeystoreファイルをダウンロードしたらUSBメモリなどに保存し、大切に保管しておいてください。

Keystoreファイルのダウンロードと保存が終わったら、「理解できました。続けます。」というボタンをクリックしましょう。すると自分の秘密鍵が文字列で表示されるので、「お財布紙情報を印刷」ボタンを押してプリントアウトするか、紙に書き写すなどして忘れないように保存しておいてください。その後、「アドレスを保存してください。」というボタンをクリックしてMyEtherWallet(マイイーサウォレット)の作成は完了になります。

なお、MyEtherWalletを作る際に設定したパスワードや入手したKeystoreファイル、秘密鍵はオフライン環境に保存しておき、他人には絶対に教えないようにしましょう。ハードディスクやUSBメモリ、紙など複数の媒体に記録しておくことで、故障や災害などによって紛失するリスクを減らすことができます。

MyEtherWalletはウェブウォレットではありません。MyEtherWallet側でパスワードや秘密鍵を回復することはできないため、管理は自分の手でしっかりと行うようにしてください。

MyEtherWallet(マイイーサウォレット)の使い方(ログイン)

MyEtherWallet(マイイーサウォレット)の作り方がわかったら次に気になるのはやはり使い方ですよね。まずはウォレットを開いてみましょう。ウォレットを開くにはMyEtherWalletのTOPページ上部のメニューの中にある「お財布情報の確認」をクリックします。

するとMyEtherWalletの操作方法が一覧で表示されるので、「Keystore / JSON File」または「秘密鍵」をクリックします。「Keystore / JSON File」の場合は右側に表示される「お財布ファイルを選択…」ボタンをクリックし、ダウンロードしたKeystoreファイルを選択しましょう。その後、MyEtherWallet作成時に設定したパスワードを入力し、「アンロック」というボタンをクリックすることでウォレットが開けます。

また、「秘密鍵」の場合は右側に表示される空欄の中に文字列で記録またはプリントアウトした秘密鍵を入力しましょう。その後、「アンロック」というボタンをクリックするとウォレットが開けます。

MyEtherWallet(マイイーサウォレット)の使い方(入出金)

日本語対応でICOに参加する方におすすめのMyEtherWalletそれではMyEtherWallet(マイイーサウォレット)の入出金の方法を見ていきましょう。まずMyEtherWalletに入金する場合は、TOPページ上部のメニューの中にある「お財布情報の確認」をクリックすることで自分のアドレスが表示されるため、このアドレスに向けて他のウォレットから入金を行います。

次にMyEtherWalletから出金を行う場合ですが、TOPページ上部のメニューの中にある「Ether/トークンの送出」をクリックしてください。ログインした時と同じようにKeystoreファイルまたは秘密鍵を使って出金画面を開きましょう。

するといくつか入力欄が表示されます。「宛先アドレス」には出金先のアドレス、「送出数量」には出金したい量と通貨の単位を入力し、「ガスリミット」は特に指定がない限りはそのままにして、「トランザクションを生成」というボタンをクリックしましょう。この際、宛先アドレスを間違えて入力してしまうとコインが消失してしまう恐れがあるため十分に注意してください。

その後「トランザクションの送出」というボタンが表示されるので、再度クリックしてください。最後に警告メッセージが表示されるので、「はい、確かです。処理を実行します。」というボタンをクリックすれば出金処理が完了します。なお、ウォレット画面右側にある「トランザクション履歴」下部のリンクをクリックすることで外部サイトへつながり、MyEtherWalletでの取引の履歴を確認することができます。

MyEtherWallet(マイイーサウォレット)使用上の注意点

2018年4月24日にMyEtherWallet(マイイーサウォレット)がハイジャックされた事件は記憶に新しいかと思います。この事件でMyEtherWalletの安全性に疑念を抱いた方もいらっしゃるでしょう。しかしこの事件について勘違いしてはいけないのは、MyEtherWallet自体がハッキングされたのではなく、MyEtherWalletのDNSサーバーがハイジャックされたということです。

MyEtherWalletのDNSサーバーがハイジャックされたことにより、フィッシングサイト、つまり偽サイトへと誘導され、そこで秘密鍵を入力した方が資産を盗まれてしまったという事件でした。フィッシングサイトにアクセスした際にSSL証明書に関する警告が出たという情報もあり、こういった警告を無視しないことが大切であることがわかります。少しでも怪しいと感じたら安易に秘密鍵を入力しないようにしましょう。

また、大金をMyEtherWalletだけで保有するのではなく、ハードウェアウォレットなども活用してリスクを分散させるなど、不測の事態に備えて自分の身は自分で守るようにしてくださいね。