仮想通貨投資初心者にとって、最初に覚える事と言えば取引所への登録と入金作業、そして取引方法があります。どの作業も比較的簡単に済ますことができるため、初心者でも短期間で覚えて登録作業まで完了させることが可能です。また、難しいと感じたとしても、それに関するブログやSNSを拝見すれば疑問を解消することができます。

従って、最近では取引を始めること自体簡単になっており、誰でも取引まで進める事が可能です。また、初心者も比較的簡単に、投資を始めることができるため取引に関しても簡単と思って投資してしまうことがあります。しかし、仮想通貨投資そのものは、事前の準備や知識なしで収益を出せる程簡単なものではなく、中には市場から撤退する方もいます。

では、なぜ取引所の登録や入金作業、取引を始めるまでの手続きは簡単で取引は難しいのでしょうか。それは、仮想通貨投資は「投資」であり、投資には最低限身に付けておくべき知識がなければ収益を出すことが厳しいといえるからです。そこで今回は、投資初心者が取引を始める前に、知っておくべき分析手法の1つファンダメンタル分析の基本について解説していきます。

仮想通貨のファンダメンタル分析とは

仮想通貨のファンダメンタル要因は開発目的や機能、技術的価値仮想通貨投資初心者や未経験者が、仮想通貨投資を知る上で必要な項目には分析・予測・資金管理・リスク管理などがあります。資金管理やリスク管理は、主に資金を減らさないようにするための施策といえます。そして、分析・予測は、どこで買うのがタイミングが良いのか、もしくは今後の価格が上昇するのかといった事に役立たせる項目です。

仮想通貨投資に使われている分析や予測方法というのは、主に株式投資で使われているツールや計算方法が用いられています。例えば、1度でも仮想通貨投資をしたことのある方なら見たことがある、板やローソク足も元々は株式投資で用いられていた指標・ツールです。他にも現物取引やビットコインFなども、株式投資やFXなどのシステムを応用させた取引方法で、株式投資などと密接な関わりがあります。

そして仮想通貨投資初心者が知っておくべき項目の1つが、分析手法のなかでも多くの投資家に活用されているファンダメンタル分析です。ファンダメンタル分析も、元々株式投資で用いられてきた伝統ある分析手法のことで、ファンダメンタル分析は、様々な専門書籍や実績に関する情報が出ています。そこで、まずは株式投資で用いられてきたファンダメンタル分析、つまりファンダメンタル分析の元々の意味や仕組みについて簡単に解説します。

ファンダメンタル分析というのは、チャートや相場から分析する方法のことではありません。ファンダメンタル分析は、政府が発表する各指標や、政治的要因、マーケットに影響を与える時事情報、株式を発行している企業の業績や財務指標などから分析しています。つまりファンダメンタル分析は、市場の価格を決定するのは、需給関係ではなく様々な外部要因からという考えのもとにファンダメンタル分析による部戦記手法が確立されています。続いて、仮想通貨で用いられているファンダメンタル分析についてですが、ベースとなるファンダメンタル分析の考え方は同じで、価格を決定するのは需給関係ではなく外部要因と考えられています。

そして株式投資のファンダメンタル分析と違う部分というのは、業績や財務指標についてです。仮想通貨は、株式ではありませんし企業価値を示すものでもないです。従って、ファンダメンタル指標の1つである業績や財務指標はこの時点で除かれます。そして、その代わり仮想通貨のファンダメンタル要因として利用されているのが、仮想通貨の開発目的や機能、技術的価値です。

仮想通貨取引独特のファンダメンタル分析指標

現在世界で発行されている仮想通貨は、約1,000種類以上とされており多種多様な通貨が流通しています。そしてこれらには、あらゆるシステムを追加したり、プラットフォームとして活用したりと通貨以外の開発目的や機能を実装している事例が多数存在します。そこで、ファンダメンタル分析をしている仮想通貨投資家の多くは、これらを指標にして今後の価格を予測する材料としてきました。

例えば、時価総額2位のイーサリアムが開発された目的というのは、あらゆるアプリケーションやシステムのプラットフォームとして運用される為です。スマートコントラクト機能が代表的で、これはブロックチェーンを活用して自動契約システムを構築することが可能となっています。

これにより、音楽などのコンテンツ制作者は、管理・販売会社を通さずにスマートコントラクト機能でユーザーと直接つながることができるようになります。例えとしては、自動販売機と同じような考え方で、あらかじめモノやサービスが自動で販売、契約まで設定されている状態のことです。このように仮想通貨のファンダメンタル分析には、それぞれ独自の機能や開発理念があるので業績や・財務指標の代わりとして、ファンダメンタル指標として活用されています。

ファンダメンタル分析に重要な技術的要因

仮想通貨のファンダメンタル要因は開発目的や機能、技術的価値次は仮想通貨のファンダメンタル分析に用いている場合もある、技術的要因について解説します。元々、ファンダメンタル分析というのは、企業の業績や財務指標に加えてモノやサービスの価値についても分析材料としていました。企業が販売する製品には、どのような価値が含まれていて今後市場にどれだけの影響を与えるのかという、判断に必要だからです。

そして仮想通貨のファンダメンタル分析の場合は、技術的要因が仮想通貨の潜在的な価値に関係があるとされています。技術的要因というのは、ブロックチェーン技術や独自に開発したシステム、スマートコントラクト機能などのことを指します。

仮想通貨投資初心者から見ると、ブロックチェーン技術が相場に影響を与えるのか疑問に感じるかもしれません。しかし、ビットコインやイーサリアム、ネムやリップルなどあらゆる仮想通貨はブロックチェーン技術の上で成り立っています。また、ブロックチェーンの性能によって、送金処理速度やトランザクションの容量などに関わってきます。そして、送金速度が早ければユーザーに使ってもらいやすくなり、反対に遅ければ使ってもらえない状態になることもあります。従って、ブロックチェーン技術の性能が、ファンダメンタル分析による通貨の売買に重要なポイントとなっているのです。

他にも、スマートコントラクトなど、各仮想通貨独自で開発した機能も相場の価格に影響を与えます。イーサリアムが人気となり、多くの仮想通貨投資家に購入される理由の1つが、ビットコインなどと違う機能を持ち、さらに企業や社会インフラにも活用出来る可能性があると考えられているからです。

2018年にNASAは、宇宙探査船の自動運転計画にイーサリアムのブロックチェーンの活用を検討しています。その理由が前述でも紹介したスマートコントラクト機能で、自動運転に応用できると期待されているからです。このように、仮想通貨の技術的要因は中長期的にですが、相場の価格に影響を与える可能性があることを覚えておくとよいでしょう。

時事情報もファンダメンタル分析に活用出来る

仮想通貨のファンダメンタル分析には、他にも材料があります。それは時事情報で、初心者も活用しやすいファンダメンタル指標と言えます。具体的なファンダメンタル分析には、日々ニュースで発信される取引所や各仮想通貨に関連する最新情報のことです。例えば、ビットコインのハードフォークの時期が発表されることや、ICO情報、企業の仮想通貨事業参入などが材料になります。時事情報は、主に短期的な相場の価格を変動させる要因と考えられているので、デイトレードなどをメインとしている方におすすめなファンダメンタル指標と言えます。