仮想通貨投資初心者にとって、ビットコインやイーサリアムといったメジャー仮想通貨の取引に慣れてくる時期があるでしょう。もしくは、これから取引を重ねてビットコインなどに慣れてくることがあります。そのような段階にくると、新たなステップへ進むことが中級者への第一歩となります。しかし、ビットコインの取引慣れたとしても、他にも未知の分野や取引方法、取引テクニックについて学ぶことは多数あります。
そこで、次のステップへ進むための方法として挙げられるのは、取引テクニックをさらに追及する事、これまで取引していたビットコインやイーサリアムといった、メジャー仮想通貨での取引専門になることなどがあります。他にも、現物取引だけでなく信用取引や先物取引にも挑戦する方法もあるでしょう。しかし、違う方法で仮想通貨投資家としての経験を、積みたいと考える人もいるでしょう。
そのような時は、海外で取り扱われているアルトコインから、購入してみたい通貨を選んで取引する方法があります。海外の仮想通貨にはハイリスクのものもあり勿論自己責任ですが、それでも新たな仮想通貨を知りたいという方に向いている方法と言えます。そこで今回は、そのような方に向けて仮想通貨bitsharesの特徴やメリット・デメリット、そして将来性などについて紹介していきます。
仮想通貨bitshares(ビットシェアーズ)の基本情報
仮想通貨bitshares(ビットシェアーズ)は、2014年7月に上場された、仮想通貨の中で初期に発行された通貨になります。従って、上場から2018年まで流通し続けているという点だけでも、他の仮想通貨よりもメリットになります。通貨単位はBTSで、通貨発行上限枚数は3,700,000,000BTSとビットコインよりも多いことは勿論ですが、近年発行された仮想通貨と比較しても1桁違う発行枚数です。
取引承認方式には、PoS方式を独自に改良したDPosを実装しており後述でも詳しく説明するのでここでは下端に解説します。元々のPoS方式は、仮想通貨の保有量に応じて報酬が支払われるシステムになっています。対して、DPos方式では20人の立会人が取引承認を判断し、承認作業を行います。そして、立会人は、bitsharesの保有量に応じて与えられた投票権を持ったユーザーの投票により決まります。そして、報酬は立会人となって承認作業を行うことで得られます。
Bitsharesの開発目的は、ビジネスとしており特に金融ビジネスの新たなプラットフォームとして活用されることを目標としています。イーサリアムのスマートコントラクトにも似ていますが、例えば金融システムを開発したとして、その運用や顧客へのサービス提供はbitsharesによって自動的に制御されるようになります。このようなビジネスの自動化に活用されることが、bitsharesの目標です。
そして、開発元はInvictus innovations社と、分散型取引所の協力会社としてCCEDK会社になります。仮想通貨bitsharesは、取引所も同時に開発・運用されており、分散型取引所及び金融取引所として機能が期待されています。
2018年6月7日時点の価格は1BTS=24円台と、比較的低価格なので今後の成長やサプライズ要因によって大きな価格上昇が期待されます。相場の方向性としては、長期的に見るとビットコインと連動していますが、1ヶ月単位より細かく見てみると独自の価格推移をしているので、デイトレードをメインにしている方などはbitshares単体の相場に注視するのがいいでしょう。
仮想通貨bitshares(ビットシェアーズ)の特徴
続いてbitshares(ビットシェアーズ)の特徴について紹介していきます。1つ目は、bitsharesに3種類の役割が割り当てられていることでしょう。まずWorkerという役割です。日本語では労働という意味で、主にbitsharesのツール追加や機能拡張といった現場レベルでの作業を行う人を指します。この作業自体は、勝手に行えないように設定されており、bitsharesを保有しているユーザーから承認を得て作業が可能になります。そして、作業が可能になった時点で準備金から報酬が与えられます。
次の役割は、Committeeという役割です。日本語では委員という意味で、bitsharesの仕様変更についての具体的な内容を作成し、bitshares保有者へ提案が承認された時点で報酬が得られます。報酬を得られるまでのプロセスは、前述のWokerと同様にbitsharesユーザーの理解が必要となります。また、知用変更の範囲については、ブロック生成時間や手数料額の設定などが含まれています。
最後の役割は、Witnessという役割で日本語では証人と呼びます。冒頭でも紹介して取引承認方式のDPoSの20人の証人がこちらの役割になります。内容としては、毎回の取引承認時にWitnessが選出されて、トランザクションに関する一連の作業が任されます。
そして、2つ目の特徴は前述でも触れている独自の取引承認方式です。ビットコインやイーサリアムといったメジャー仮想通貨の取引承認方式は、PoWかPoSのどちらかで設定されています。しかし、bitsharesの場合は、独自の開発を行いPoSから発展させたDPoSを完成させました。
取引承認の流れについてですが、取引承認には20人程の証人者が立てられます。そして、証人者は取引毎に選出され、選出方法はbitsharesを保有しているユーザーの投票により決定されます。ちなみにブロック生成時間は3秒と、ビットコインよりも早いことも特徴です。
続いての特徴は、bitsharesのプラットフォームであるOpenLedgerです。OpenLedgerというプラットフォームでは、分散型取引所のシステムを構築している為、既存の仮想通貨取引所と違って管理者の不正などのような問題が起きないです。また、取引所なのでbitsharesの売買はもちろん、bitsharesとドルの交換もできるなど画期的なシステムが盛り込まれています。
さらに、他の仮想通貨と違う独自のシステムが、スマートコインの発行です。Bitsharesのブロックチェーン技術を用いて発行された通貨で、価格については別の資産を基に決定されているのでリスクヘッジとして活用することができます。また、別の資産というのは、ドルや円、金やビットコインといった様々な資産と連動しています。
仮想通貨bitshares(ビットシェアーズ)の購入方法
仮想通貨bitshares(ビットシェアーズ)の購入方法について、世界的に有名なバイナンスを始めポロニエックスやビットレックスなどの海外で運営されている仮想通貨取引所で購入することができます。また、国内の仮想通貨取引所では取り扱っていません。従って、bitsharesを購入するためには、海外の仮想通貨取引所で取り扱っているビットコインなどで、bitsharesと取引する必要があります。その為には、国内の取引所でビットコインを購入・保有してから海外の取引所へビットコインを入金する必要があります。
仮想通貨bitshares(ビットシェアーズ)の将来性
2014年に上場したbitshares(ビットシェアーズ)は、仮想通貨黎明期から運用されている通貨の1つです。しかし、2017年の仮想通貨バブルによるビットコインの台頭と、2018年以降に発行されている新興通貨の注目により、あまり知名度は高くありません。ただ、新興の仮想通貨やビットコインにはない、独自の取引商品方式や仮想通貨黎明期から既に分散型取引所を導入しているなど、先見性のある開発に注目できますし今後価格上昇のポイントになるでしょう。