ビットコインは仮想通貨であり、現実の貨幣とは全く異なるものです。しかし、多くの方が気にしているのは、どれくらいの値打ちを持っている通貨なのかという部分です。仮想通貨ではありますが、貨幣価値がそれなりに高ければ、多くの人が保有したいと考えるわけです。今回はそんなビットコインの価値について、様々な専門家が提示している情報などを紹介します。
ビットコインは貨幣とは異なる価値を持つ
一般的な貨幣というのは、既に価値が決められているものです。1ドル札なら1ドル、1,000円札なら1,000円というように、既に価値の決まった貨幣を多くの人は保有しています。最終的に、その価値が上昇するわけではなく、余程価値が高いと判断されたものだけ、将来的に高めることがあります。
ビットコインは、現実に存在していない通貨です。存在していないからこそ仮想通貨という名前が付けられているのですが貨幣とは異なります。貨幣のように国によって通貨単位が付けられているわけでもありませんし、中央銀行もありませんから、価値を決める場所もありません。貨幣のように値打ちを決められない点で、ビットコインはまだ信頼性が足りないのです。
しかし、多くの専門家が、ビットコインの価値を考えています。現時点で貨幣に換算するとどれくらいの価値を持っているのかを考え、そのデータを発表しているのです。ただ、専門的な分野で活躍している人も、ビットコインの価値は将来的に上がるという見方が多く、現在よりも金銭が高まるとの予想が大半です。
これから購入する方は、貨幣とは異なる視点で価値を知っておくことも大事です。貨幣とは異なるという点で、より慎重に購入の手続きを考えるほか、将来性なども踏まえて購入の決断が必要になるでしょう。
ビットコインの通貨としての価値
ここ最近になって、気軽に話をして出された結論として、ビットコインは20ドルの価値であると示した専門家もいます。エコノミストのサッバス・サブリ氏とリチャード・ジャックマン氏が会話をしている中で、ビットコインの価値はどれくらいなのかという話が持ち上がり、その中で2日程度かけて価値を考えていくことになりました。
当時は2人の結論として、ビットコインは200ドル程度だと考えられていました。話し合いをした段階で、ビットコインが大体8,000ドル程度であり、本来の貨幣価値に換算すると200倍程度の価値を持っているのではないかと結論付けたためです。しかし、最初の会話から数時間が経過した翌日に、その価値は訂正されることになりました。
2人は20ドル程度じゃないかと考えたのです。貨幣の利用価値を数量などから導き出す方法を使ったことで、ビットコインは20ドルだと結論を出したのです。当初の200ドルに比べると、10分の1にまで価値は下落しました。しかし、1ビットコインが1ドルというわけではなく、現時点ではドルの20倍程度の価値を保有していると判断されたのです。
ただ、これらの価値を持っていたとしても、貨幣と違って利用できる場所が少ないなどの理由から、やはり高い価値を付けられない点も両氏は結論づけています。
ビットコインの価値とは
一方で、スイスの研究者でも、ビットコインについて研究が続いていました。貨幣価値などに換算することが難しいのですが、本来の価値を示すことで、間違った価値での取引を避けたい狙いも研究者の中にはあったのです。
研究者が最終的に結論として出した答えが、現在のビットコインは過剰に評価されていて、価値はもっと低いものと判断しました。現在のビットコインは、大体7,000ドルから8,000ドル程度であり、この間を推移しながら再上昇を狙っています。スイスの研究者は、この数字こそが過剰に評価されていると結論付けたのです。
最大の要因は、実際に使える貨幣とは異なり、使える場所が制限されているという部分です。利用できる場所は増えているものの、その利用場所はまだ制限されています。貯めることしかできないようなビットコインよりも、貨幣の方がまだ価値はあるのではないかと結論で出しており、現在の資産価値というのは高すぎると考えているのです。
研究者グループが出した答えとして、大体ビットコインの資産価値は220億ドルから440億ドルの間で、それ以上の数字は過剰評価されていると判断しました。この数字は、現在持っている資産価値よりもかなり低く、過剰評価が続いているビットコインに対して警鐘を鳴らすものでした。
ビットコインの将来的価値
ビットコインの将来性というのは、最終的に資産価値を高め、多くの方が信頼できる通貨へと変わります。同時に、利用できる場所が増えていくことで、ビットコインを様々な場所で利用できるのです。現在の資産価値、そして貨幣に換算したときの価値というのは様々な意見が出ていますが、そのすべてで将来性に期待するコメントが出されています。
その理由として、ビットコインを導入している決済サービスが増えていること、そしてビットコイン決済を導入していることで、仮想通貨でもかなり進んだ商品と考えられたためです。他の通貨はまだ決済サービスなどが導入されておらず、ビットコインだけが貨幣のような形で決済サービスを作り出すことに成功しています。
こうした決済サービスが導入されたことで、次はビットコインを利用してさらに大掛かりな決済サービス、そして利用を促進させるための取り組みが進むと考え、将来性が高いと判断しているのです。他の仮想通貨が伸びてくるようなら意見は変わるかもしれませんが、現時点でビットコインを追い抜くような通貨は登場していないので、更に1強状態が続くと示す専門家もいます。
より高い価値を保有する可能性があるビットコインですが、そのためには多くのサービスが導入されることで、利用者がビットコインを利用して買い物やサービスを使っていく必要があるでしょう。
ビットコインの価値が上がることで高額での取引も可能に
現在の研究結果などから、ビットコインの価値はそこまで高くないのではと判断され、どんどん論文が公表されています。ビットコインが持つ資産価値なども含めて、本来であればもっと低くても問題はないと話す専門家もいますが、これからさらにサービスが増えていくと、将来的に価値は高くなるのです。
もし、ビットコインのサービスがさらに増えて、どんどん世界中で利用されることになれば、ビットコインの価値は大幅に高まるでしょう。これによって、現在20ドル程度とされていた1ビットコインの値打ちは、より大きな価値へと変わっていくのです。さらに、ビットコインのサービスが増えていくと、現在のビットコインは更に高い金額で取引されることは間違いありません。
今後はどのようなサービスを生み出し、実際に使われるのかが重要です。ビットコインの価値が高まってくるようなら、自然にいいサービスが提供されることになり、誰もが保有したいと考えるでしょう。一方で、いいサービスを提供できなければ、徐々に値打ちは下がる可能性もあるのです。