通貨を採掘することをマイニングと呼びます。仮想通貨は、日々マイニングによって通貨を採掘し、次々と市場に提供しています。マイニングを行っている人がいないと、仮想通貨は一定の数字を維持できず、次々と消えてしまうのです。

最近になって、マイニングプールが次々と使われるようになりました。マイニングプールというのは、マイニングを行っている集団のことで、これから先もどんどん増加していく手法です。

マイニングプールは集団での仮想通貨マイニングを行う

マイニングという活動は、個人的に行っているユーザーが多くいます。しかし、個人で行えるマイニングには限界があり、なかなか仮想通貨を増やせません。そこで集団になり、一定の人数でマイニングを続けていれば、目標としている仮想通貨の量を採掘できるのではないかと考え、マイニングプールという方法が登場しました。

マイニングプールは、集団でマイニングを行い、仮想通貨の流通量を増やす仲間です。協力し合いながら、目標とする仮想通貨の量を採掘し、その採掘した仮想通貨を売却して利益を受け取ります。受け取った利益は採掘を行ったユーザーで分割し、全員がその利益を得られるようにします。

仮想通貨の採掘は、個人で用意したマシンを利用して行います。マイニングプールの中でマシンを貸し出すなどの作業は行っておらず、一定の採掘基準を満たしているユーザーだけをスカウトし、仲間に入れています。そして、仲間のユーザーと協力し合いながら、最終的に目標値に達するように、仮想通貨の採掘を続けているのです。

集団で採掘する方法が登場していることにより、次々と仮想通貨というのはマイナーされ、流通するようになりました。当然仮想通貨を採掘する集団というのは、これからの時代にも必要とされています。これからも更にこうした集団は増加し、集団で仮想通貨を採掘していくような方法が多く採用される時代も近づいているのです。

マイニングプール内での利益分割は貢献度に応じて行う

マイニングプールでは、一定の貢献度というものを確認しています。貢献度は、採掘している仮想通貨の量に応じて決定され、大量に採掘している仮想通貨があるならば大量に利益を渡し、少量しか採掘できなかったユーザーに対しては、少量の利益を渡すようにします。こうして全員に対して利益は配分しているのですが、貢献度によって得られる金額は変わっているのです。

貢献度が高いと思われる人には、次々とマイニングによる利益が渡されます。一方で貢献度が低いと判断されれば、あまり利益を得られることはなく、場合によってはマイニングプールから追い出される可能性もあります。それくらいシビアにマイニングに取り組んでいる集団であり、お金を稼ぐために行うのであれば一定の貢献度をマイニングによって提供しなければなりません。

また、新しいユーザーを呼び込むマイニングプールも増えています。新しい人が入ってくると、それまで貢献度の低い人から追い出す場合もあり、生き残るためにはある程度の貢献度を維持して、集団内での利益に貢献しなければならないのです。

マイニングプールが登場している背景

今後さらに拡大するマイニングプールの可能性と問題点これまで個人的に行われていたマイニングですが、個人で行っているのでは利益が出てこなかったり、損失を計上する場合もありました。これではマイニングを続けても意味がないと判断し、多くのユーザーが協力しながらマイニングを行い、大量に仮想通貨を採掘していけばいいのではと考えるようになりました。

個人で行っているマイニングよりも、集団で行っているマイニングの方が圧倒的に効率は良くなります。多くのユーザーは、必要としている仮想通貨のマイニングが完了できるように、互いに協力しながら作業を続け、最終的に目標とする数字を目指します。採掘中は採算を取れるようにしつつ、仮想通貨のマイニングを大量に行える環境を整えていくのです。

個人でこれまで損失を出しているユーザーが、マイニングプールに加入したことで損失を利益に変えることが可能です。そして、多くのユーザーがマイニングに協力していることで、目標としているマイニングが可能となり、確実に利益を上げることも可能になりました。こうした確実に利益を得られるという部分で、マイニングプールの登場と増加は続いています。

マイニングプールが登場したことで、採算の取れるマイニングの環境は整備されました。それと一緒にとある問題も起こるようになったのです。

マイニングプールは一部の集団に計算資源が集中する問題も

マイニングプールの中には、とても大きな集団となったものもあり、マイニングを効率よく行えるようになりました。その一方で、特定の集団だけが大きな利益を得られるようにマイニングの環境を整えたことで、小さいマイニングプールが生き残れない問題も出てしまったのです。特定の集団が計算資源をかなり持ち合わせており、小さい集団が立ち向かえない状況となりました。

大きなマイニングプールは世界にいくつか存在します。世界に存在するマイニングプールのトップ3は、過半数以上のブロックを承認して、仮想通貨を世に送り出しているのです。残されているマイニングプールでは、この大きな集団に勝つことがなかなかできず、影響力の強い集団によって仮想通貨事業というのは進められている現状もあります。

更に、計算資源が集中している問題により、大きなマイニングプールは仮想通貨事業そのものにも口出しを行っています。これは、開発者が計画している内容に反発し、自分達側が提案している内容に沿って仮想通貨の事業を進めるように要請するのです。こうして仮想通貨事業の反発という問題もあり、突然通貨の下落、そして分裂や開発停止などの問題が起きています。

2017年に起きたビットコインとビットコインキャッシュの分裂騒動は、マイニングプールの意見が対立したことにより、仮想通貨の価値が変動する問題も生みました。今後もマイニングプールの影響により、仮想通貨の価値が急激に変わる問題が懸念されています。

マイニングプールは競争と仮想通貨の採掘を増やす結果に

マイニングプール自体は、競争を行ったことで次々と採掘に必要な環境を整備し、マイニングを行うユーザーを増やす結果となりました。同時に、マイニングプールの力を競うような状況が生まれたことにより、仮想通貨の採掘自体もかなり増えています。今後もマイニングプールを中心にマイニングが行われるのは間違いありません。

同時に、マイニングプールに関連する問題に、仮想通貨を保有しているユーザーが全員が考えていく必要もあります。仮想通貨の計画に賛同できず、仮想通貨事業に対立を行うと、保有している仮想通貨が突然下落する問題もあります。こうした不安定な状況を呼び込む可能性があるために、マイニングプールが力を持ちすぎている現状を変える必要もあるのです。

投資目的で保有している人が多い仮想通貨ですが、その裏側では多くの方が仮想通貨を生み出すためにしのぎを削っています。競争社会というのは、仮想通貨の内部でも行われており、競争の結果多くの仮想通貨が流通するようになったと言えるのです。マイニングプールの増加は今後も続き、さらに競争が過熱する可能性もあるでしょう。